2008/02/24

【Sound Works】バンドレコーディング(5回目)

◎昨年12月からスタートしたバンドレコーディングも今回でもう5回目。 今回は「バンドの練習が主、MTRは回しているだけ」と言う初回のスタンスで仕切り直して、サウンドの詰めを行う方向で実施。
そして私自身にも課題があった。 それは「バンド一発録音でいかにバンドメンバーに丁度良いモニターを返せるか」である。

◎もう何回かこのBlogでも書いてるが、AW4416は「モニター返し系統が非常に弱い」と言う欠点が有る。 通常モニター返しのMixはAUXで作るものだが、AWのモニターセクションはAUXの信号をモニター出来ない為、AUXで信号を送ってしまうとその信号がどういうミックスになっているのか、耳で確認する手段が無いのだ。
また、AUXの送り常にプリPAN固定で、ポストPANでの送りが出来ない。 ドラム等の定位を出す事が出来ないのだ。

◎また例によってヘッドアンプはハウス卓のものを使用して、ハウス卓のダイレクトアウトからAWに引っ張る結線で録るわけだが、今回ハウス卓はベリンガーのMX3242X。 この卓、ダイレクトアウトと言いつつ何故か信号取り出し位置はポストフェーダなのだ。(ブロックダイヤグラム上はプリフェーダなんだけどなぁ。) こうなるとハウス卓でのモニター作りも出来ない。(フェーダを下げるとAWへの送りレベルも下がってしまうため)
さて、どうしたものか。

◎困っていても仕方が無いので、とりあえずハウス卓への返しはAWのインプットチャンネルのフェーダでMixを作り、バス1-2に流す。 この方法ならステレオバスへの送りをOnにすれば同じ信号をモニター出来る。(いちいちトラック分のステレオバス送りを入り切りする必要が有るのは面倒だが…)
一方レコーダーモニターチャンネルは基本ステレオバスに流し、オーバーダブや仮Mix確認時など、必要な時にだけバス1ー2に送る。 こうすればオケ録りの時点で仮Mixを作れて、オーバーダブ時にはその仮Mixを使って作業出来る。

◎狭いリハスタの録音なので楽器の返しをハウスモニターから返す必要が無いのが幸いした。 ヘッドフォンを使わないので,カブリと言う意味では圧倒的に不利だが…特に今回は15畳前後と言う非常に狭いスタジオなので厳しいかな…と思っていたのだが、いざ録ってみたものを聞いてみると,意外にカブリが少ない。 全員が向かい合わせになるようなレイアウトでだったのが幸いしたらしい。

◎また,今回は試みとして録る段階でスネア・オーバートップ・声マイクに関しては80Hz固定でHPFを入れた。(今までミックスダウン段階で入れていた) 近接効果や金モノの低域、カブリのキック等をうまくアイソレート出来ているので、これは使わない手は無いな。
あとはオーバートップのマイキング。 従来まではドラムの両端から立てていたのが,今回は前面からクロスするようなイメージで狙ってみた。左集音用のマイクを右から,右用を左から立て,先端を90度クロスさせる様な角度で狙った訳だ。

◎このセッティングの狙いは両端セッティングでの「中抜け」の防止。 中央定位の音像を極力はっきりさせることでライブ感を狙ってみたのだが…結果は上々。 オンマイクでは狙いにくいスネアの倍音(高域)成分や、金モノの部屋鳴りを加えたライブ感がイイ感じで録れている。
本番レコーディングも近いのだが,とりあえずオーバートップはこのセッティングで行く事にしよう。

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