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2013/08/28

【Music Works】Logic Pro X

◎人が中国出張してる間に何気にバージョンアップしたLogic Pro X。 帰国してさっそくアップデートしてみた。(MainStageも)
今回は恐らくVer8でのシングルウィンドウ導入以来の大幅な変更となる。というかLogicって基本的に偶数バージョンで大きく変わるのだが、今回はスキンを初めとした操作性に関する部分での変更が大きく、より「Appleのソフトウェア」という側面が強くなり、Appleが他に開発してきたソフトウェアの操作・概念を大きく取り込んだものになった。
今回大幅に変更されたスキン関係は、よく見るとそのレイアウトはGaragebandのそれがベースになっていることが判るし、
SmartControlは、MainStageのコントローラアサインメントをほぼそのままLogicに移植したものとなっている。
まだ触っていないが、Remote Logicを使う事で、iOS版Garagebandの操作性までも取り込んでいる。
Ver8でシングルウィンドウスキンが導入された際も、当時のiLife/iWorkの概念を大きく取り入れていたが、今回は更に踏み込んでAppleプロダクト化↓と言って良いだろう。


◎スキン絡みでもう一つ大きく変わったのがミキサー。ミキサー周りはVer7の頃から殆ど変更がなかったが、パーツのレイアウトこそ変わらないものの、それぞれのパーツは写実的な、モダンなものに変更された。特にレベルメータは従来のニキシー管風のものから通常のLCDタイプに、レベル(数値)表示も見やすくなった。
また今回小さいけれどうれしい変更がゲインリダクションインジケータの追加。前からあったEQのカーブ表示と合わせて、ミキサーセッティングの監視がより楽になった。
またプラグインのオンオフ/セッティング/タイプ変更がマウスオーバーで選べるようになり、並べ替えもドラッグだけで行えるようになったため飛躍的に操作性が上がっている。

◎その他の新機能の能書きについては公式ページに譲るとして、個人的に最大の変更点は今回新音源のDrumkit Designer。
中身は最近流行のドラム音源をまるごと入れたようなもので、通常のステレオミックスダウン音源の他、一つ一つのマイク(スネアの裏表、オーバートップ、アンビエント等)を個別に調整したり、
ドラムキットを構成する打楽器のピッチ/共鳴調整、果ては打楽器そのものを入れ替えてオリジナルのドラムキットを作る事も可能。
特にオーバートップやアンビエントマイクは、従来のサンプル音源ドラムにはなかった空気感を簡単に再現してくれる。(各打楽器マイクへのカブリまで再現する芸の細かさ!)
アンビエントマイクのルームタイプがステレオ/モノラルしか選べないとか、ドラムの種類そのものがそれほど多くないという難点はあるものの、
カブリやアンビエントを含めたマルチマイクドラムをMIDIベースで、追加音源無しで扱えること、そしてそのクオリティの高さは脱帽モノ。
正直これだけのためにバージョンアップをしても良いぐらいだ。

◎あともう一つ地味に大きな変更点がTrack Stack。従来からあった「フォルダ」の拡張で、従来の「フォルダ」は複数トラックのリージョンを見かけ上一つのトラックにまとめるものだったが、今回のTrack Stackは、言うなればグループバスの導入である。
内部的には集約対象のトラックの出力を全て特定のAUXにまとめた上で、見かけ上「集約先のAUX」にトラックを集約させるというものだが、
従来のフォルダと違う点として、集約先のトラック自体をオーディオトラックとしてプラグインを使用出来る事、
集約先のトラック自体にMIDIリージョンを持たせられる点だ。
特に後者はDrumkit DesignerのProducer kitや、UltraBeatのマルチ出力をこれによって実現している。

◎そしてもう一つ、Flex Pitch。 ロクなピッチ補正プラグインを持たなかった事が従来のLogicの弱点だったが、プラグインではなく編集機能としてピッチ編集が出来るようになった。
Flex Pitchをオンにするとオーディオトラックのピッチ解析が行われ、解析結果がピアノロールの形で波形の上に重ねて表示される。あとはピアノロール上で基準ピッチの補正の他、アタック/リリース部のピッチドリフト補正/ビブラート(同一母音内のピッチの揺れ)等を補正できる。
これらは「歌い手のクセ」を残したまま、音ハズレを許容範囲に収めるという芸当が出来るという事だ。
また「Pitch」と名前がついているが、タイミング補正も出来る。
ちなみにビブラート/ピッチドリフトを「0%」に設定すると、初音ミクごっこができるし、アタック側のピッチドリフトを極端な値に設定すればPerfumeごっこ(中田ヤスタカごっこ)も出来る。

2012/01/09

【Music Works】Logic9

◎ネタにする順番が逆だろうという気がしないでもないが、ようやっとLogic9…というより、「最上位バージョンのシーケンスソフト」の導入である。Logic Audio5(2002年8月購入)→Logic Express7(2007年5月購入)と、2バージョンづつスッ飛ばしてやっとたどり着いたPro(旧名Platinum) なんだか感無量な感じである。 しかし機能もグレードも上がっているのに、年々購入単価が安くなっている気が…

◎2バージョンづつ飛んでいるので、5→7の時も「画面がすっきりして、使いやすくなったな」という印象だったが、9になって一層使いやすくなった。8の際に導入されたシングルウィンドウインターフェース、これが実に使い勝手が良い。 一部では不満もあるようだが、アレンジウィンドウをメインに据えた画面構成は「今、どのファイルを編集しているか」が直感的に分かりやすいし、殆どの操作をアレンジウィンドウから離れる事無く行えるので、「今、どのウィンドウを、どのように操作しているか」をいちいち考えなくてよい。
それ以外にも、全体的にGaragebandを初めとしたApple製Macアプリの操作系を引き継いでいて、iLifeを扱えるならそのまま直感的に扱える。 5の頃は用語も構成も操作系も独特で、とても神経質なソフトだったLogicがここまで使いやすくなったんだなぁとひとしきり関心。
なお、現在の画面構成ではそれをいちいち意識する必要は無いが、Logicの特徴だった「キャッチ」「リンク」の概念や独立した編集ウィンドウの個別使用、エンバイロメントといった旧来の操作系もそのまま残っているので、やろうと思えば7以前の感覚でも使用は出来る。 あまりメリット無いと思うけどね。

◎さて、特に楽曲制作意欲も無い(ネタは無い)のにLogicを買った理由、一つはスナフキンごっこ用楽譜ワープロなのだが、もうひとつ重要な理由は「AW4416の置き換え」である。もう10年選手のAW4416を引退させてあげるべく、昔AW4416で録音/ミックスダウンしたミキシングデータをLogicに展開し、ミックスを再現させるのだ。
オーディオデータはバックアップファイルからAWExtractで抜き出し、ミキシングパラメータはAWの各チャンネルファンクションを見ながらLogicに手入力していく。 面倒くさそうに思えるが、AWの画面に出ている数字をそのまま手入力でミキサーやプラグインに打ち込んでいくだけなので、楽っちゃ楽である。
どうしてもパラメータを共通化できないリバーブ等はフィーリングで似せていく。

◎本来であればExpress7の時点でやるべき作業だったのだが、チャンネルEQの帯域不足と、ライブインプット非対応のため出来なかった作業なのだが、やってるうちに「ああ、やっぱりミックスダウン、DAWって楽しいな」と懐かしい感覚を思い出した。特に今までどうやってもうまくいかなかったM|Oneとのライブインプット経由でのエフェクト処理が出来たときは小躍りして喜んでしまった。こうして20トラック程の楽曲のミキシング処理、全チャンネルにEQ/コンプを設定して、CPU負荷は20%にもならない。 7(Macbook白)の頃ハネ上がっていたディスクI/Oも、SSDの高速性のお陰で余裕そのもの。
思い返せばAWを手にした頃、とにかくDAWの信頼性が低くて「俺はミキシングはPCではやらせない」と思ったものだったが(Loigc5を殆ど使いこなさなかったのも理由はそれ。使い物にならなかった)、今や余裕もいいところである。 動いているのは10万円台前半のモバイルノートと、2万円もしないDAWソフト。UltraLiteの購入費用を足しても、AW4416の購入単価より安い。あれから10年、時代は確実に進んでいるのだ。

◎そんな作業をしている間に「ああ、やっぱり音楽作りって楽しいな」という感覚を思い出してきたので、日々ちょこちょことiOS用Garagebandに打ち込んでいる曲メモを、一度本腰入れて仕上げてみようかな、 なんて思う。 まあ、どうなるか判らんけどね。 なんか年賀状には楽曲制作依頼めいた事も書いてあったし。これからちょっと楽しみだ。

2012/01/08

【Music Works】MainStage

◎先月の話なのだが、App Storeでの価格破壊を機にLogic Pro9とMainStage2を導入。ついに最上位DAWを手にした…のはいいが、曲のネタも枯渇した状態でLogicの使い道は(現時点では)無く、変わって新機軸のMainStageでいろいろ遊んでみた。

◎で、そのMainStage、商品紹介ページを見てもイマイチどういうソフトなのかピンと来ないが、ハードウェア・シンセサイザーにおける「パフォーマンスモード」的動作をしてくれるソフトだと思えば良い。
シンセのパフォーマンスモードが複数の音色を同時に立ち上げてレイヤーにしたりスプリットにしたり出来るのと同じように、MainStageではその管理下にある音源・オーディオ入力を同時使用する事ができ、ソフトシンセとハードシンセのレイヤーサウンドを作ったり、キーボードとヴォーカルトラックの弾き語りセットを作ったり、ルーパーを組み込んだり、ギターインプットとバッキングトラック(カラオケ)を並べてひとりパフォーマンスをしたり…といったことが自在に可能。 これらの設定を「パッチ」という単位で管理し、Mac上から、あるいは外部MIDIコントローラからのプログラムチェンジで切り替えていく事で、まるでシンセの音色変更のように音源設定を切り替えていく事が出来る。これらをライブにおける曲/場面毎の音色設定として使用する事も出来るし、単純にお気に入り音色のライブラリアンとして使うという手もある。(私はそっちがメイン)

◎そして画面上にノブやスライダー、メーターといったオブジェクトを配置し、これらのアサインメントを設定する事で、「外部MIDIコントローラ、もしくは画面内のコントローラから、各音源のコントロールが可能」になる。 このアサインメントがかなり柔軟で、コントロールソースは外部MIDIのあらゆるMIDIメッセージ、コントロール対象はLogicでのオートメーションに対応した全てのパラメータを操作できる。 勿論外部音源へのMIDIメッセージ(コントロールチェンジ、プログラムチェンジ等)への送出も可能だ。またそれらの番号を「揃える」必要も無く、音源/デバイス側の設定を一切変更する事無く、MainStageの中だけで入出力のトランスレーションが出来る。

◎個人的に「これはいい!」と思ったのがExternal Instrumentsプラグイン経由での外部MIDI音源のドライブ。ウチの環境で言えば、S90XSのアウトをオーディオI/Fに繋ぎ、オーディオI/Fのダイレクトモニターを切る。こうすると、少なくともMainStageで制御する分には、ソフト音源とハード音源の境が無くなる。同時使用も可能なので、S90XSとES2のパッドでピアノ+パッド音色を作ったり、S90XSのアコピ+FS1RのDXエレピのレイヤーサウンド等自由自在に作れる。またパッチ呼び出し時にプログラムチェンジ送出+コントローラの初期値を一括送出するので、音源側のリセット操作すら不要、音が出ている実体がどこなのかを全く意識することなく一元的に把握できる。

◎従来これらの動作をDAWでやろうとするとかなり複雑なセッティングが必要だったが、音楽制作を目的としない「パフォーマンスモード」の概念を持ち込んだ事で、演奏・音色管理における利便性が飛躍的に高まっている。 副次的効果として、曲のアイデア出しとして「何となく音を出す」時にも、その為のデフォルトセッティングをパッチで管理しておける分、DAWでアイデア出しをするより使い勝手が良い。音源ハブとしての動作/設定の軽快さも相まって、ライブパフォーマンスをする人しない人に関わらず、「楽器」を持っている人は手にして損は無いソフトだと思う。

◎一応難点としては、Logicより使用条件がキツい(レイテンシを大きく取る事が出来ない)為、同一の設定でもLogicよりCPUパワーを食う事と、Lionのフルスクリーンモードとの相性が良くないのか、レイアウトモード(画面上にコントローラを配置するモード)でおかしな挙動を示す事が有る事か。

2010/12/04

【Sound Works】MOTU UltraLite mk3 hybrid

◎今回のワークルーム模様替えで、長年ウチのセンターコンソールだったAW4416及びオーディオI/Fのemiちゃん26歳を代替すべく購入。 emiちゃん26歳を購入したのが2002年の年末だったので、8年経過していた訳だ。 まあ、2002年頃というと、DAWの「可能性は凄いけど実力が全然ダメ」な時代だったので、あまりemiちゃんも有効活用出来たとは言い難いんだけど…。

◎その点このUltraLiteは「DSP搭載、USBで使用可、Tigerで使用可、10イン、ヘンに廉価じゃない」と、私の探していた条件にパッコリハマった訳だ。 M-AudioとかRolandとかそのあたりのメーカーならもっと廉価なインターフェースもあるが、そういうのはえてしてD/A・A/Dがダメ過ぎる。(※1)その点UltraLiteなら腐ってもMOTU。 ネット上の評判も悪くない。最後の最後まで828と悩んだのだが、最終的に「USBで使える」と言う点が決め手になった。

◎で、UltraLiteである。 早速S90XSを繋いで弾いてみたところ、やたらと元気な音がする。 特にヘッドフォンアウトの音質が全然違う。 44.1kHz駆動時でもダイナミクスの解像度が高く、ピアノでは命となる「ダイナミクス変動による演奏表現」がハンドリングしやすい。 スピーカー出力は(環境的に大音量を出せない為)そこまでの差は感じないが、それでもこの音を聞くと、「AWって以外と高域曇ってたんだなぁ」と感じる。 勿論AWが悪い音だった訳ではないのだが。
またプリアンプも悪くない。 ソースが無いため音質評価は出来ないが、S/NはAWのそれより全然良い。(というかAWが悪過ぎる)。ただゲインがAW程上げられない為、とりあえず今は「夜のひとりスナフキンごっこ」用マイクは引き続きS90XSに繋いでいる。

◎そしてUltraLiteのキモとなるDSPミキサー…CueMix。 マニュアルにブロックダイヤグラムが無いので把握するのに一苦労したが、YAMAHA的な言い方をすれば「本線を持たない、8ステレオAUXのモニ卓」だと思えば良い。 その各AUXの出力先をUltraLiteの各種出力端子にアサイン出来る、という寸法だ。
数年前書いたコラムでDAWにはモニ卓が最適、と書いたが、本当にモニ卓だった、と言う訳だ。w
このため、例えばMix1をメインアウトにアサインして本線扱いにして、他のMixを使ってアナログアウトから演奏者へのモニター返しミックスを作って返すとか、アウトボードへの送りを作ったりとか出来る。
(本線が無い構造上、ポストフェーダ位置での信号取り出し、という概念は無いが、モニミキとしての使用なら問題ない)

◎各入出力にはEQ・HPF・LPF・コンプを持っているので、レコーディング時点でのローカット等やコンプかけ録り等もちゃんと出来る。センドリターン式のリバーブも持っているが、リターン先が出力端子単位かmix線単位なので、このリバーブは単純に「演奏者に気持ちよく弾いてもらうため」の付加的なリバーブと思っておけば良い。 ちなみにこのリバーブ、出力が妙に小さい。

◎特徴的なのはモニター周りで、各出力のモニタートグルを選択すると、ヘッドフォン及びメインアウト端子から、選択した出力のモニター信号が出力され(→モニターアウトとしての機能)、何も選ばない状態だとモニター設定を無視してメインアウトの信号をメインアウト端子からノミナルで出力する(→2tr Outとしての機能)。 このため何か選んでいないとマスター音量の設定を無視してモニタースピーカーから音が出る、という仕様なのだ。(ヘッドフォンの音量調節は独立しているので、そちらの調節はできる)
私自身純粋なモニ卓には触れた事が無かったので、本線が無い、ということが多少難しく感じたが、むしろミックスダウン前に使用する卓の構成としてはこれのほうが合理的そうだ。
近いうちに「擬似的なレコーディング作業」をやって、その使い勝手を検証してみようと思う。

◎とりあえず普段の使用は単純に「入力を纏めて2trでモニタとヘッドフォンに返すだけ」という、別の意味でのモニ卓としての使い方がメインになるので、mix1を本線見立てでメインアウト、mix8をS/P DIF経由でM|Oneへのセンド送りとして使用している。
プリセットを記録出来る(確か16個)ので、自宅で使用する時、スタジオに持ち込むときの仕込み、といったシーン別の基本セッティングを記憶しておける。 やろうと思えば、こいつをキーボードミキサー的にライブで使う事も出来そうだ。

◎全体的には、「ハーフラックのUSB機で、ここまで出来るならむしろ安い」と思える程高機能かつ便利だ。単純に入力をまとめる為のミキサーと捉えても、この入力数とデジタルミキサーの「いつでもリファレンスをリコール」というアドバンテージが大きい。これだけ入力数があればちょっとしたアマチュアバンドの自主CD制作とかにも充分使える。(外部マイクプリアンプを用意出来れば)AWの代替機としては充分満足出来る。
勿論音もいいので、ヘタに廉価な2in2OutとかのUSBインターフェースを買うぐらいなら、多少高くてもこいつをオススメしたい。

◎一方で一応不満点も。 ひとつは電源がラッチ出来ない事。 せっかくパワーディストリビュータから給電してるのに、電源が一括管理出来ないんだよな…(実は、828と迷った要因はこれもある。 828はハードスイッチなのでラッチ可能)ま、これは利用環境の問題だから、良い悪いは人によりけりかな。

※1:廉価機の作りが酷い、の筆頭は恐らくRolandだろうなぁ…別にI/Fに限らず、とにかく廉価機種・エントリ機種・コストダウン機種の作りの雑さが目立つ。それでいてカタログスペックだけは上位機種に匹敵するから余計にタチが悪い。

【interior】ワークルーム再構築!! 後編

◎前回の続き。
さて、まずは10年以上に渡って私の部屋を支配し続けたメタルラックを解体。 …が、引っ越しの時もバラさなかったのが災いして、結合部が固着してしまいバラすのに一苦労。 朝っぱらからガンガンガンガンガン… ここは住宅地のど真ん中のプレハブアパートの一室。さぞ、やかましい事だろう。

◎ヒーハー言いながらラックと全機材をバラしたところで宅配便が届く。 ラックケースの到着だ。 サウンドハウスの安物6Uで4000円。 正直ここまで安いとスカ引くかなぁと思っていたが、思っていたよりはるかに頑丈な作り。 ただやはり安物らしく加工はプアで、木ネジの下穴がまともに空いておらず組立てに一苦労。 そして何より、合板の強度が物凄く高くて、CAPITAの取り付けにえらく体力を食う。一応ドリルを持っていたので下穴加工はしたのだが、それでもネジ山を舐めそうになる事数度。

◎そしてExpeditの組立とCAPITAの取り付け。 実は、部品点数はExpeditのほうが遥かに多いのに、組立てに要した時間はラックケースとそれほど変わらなかった。加工精度の差だなこりゃ。 しかしExpeditも差し込み工程が多く、またガンガンガンガンガン…確か、下の部屋は乳飲み子抱えた夫婦だったよなぁ。 騒音発生すいません。 まあ、今日は平日だし、許してね、ね、ね。

◎そしてラックに機材を構築した所がコレ。 新規導入したふたつのシェルフ(ラック)が共に脚上げされているので、部屋の圧迫感が小さく掃除も楽。 天井も高いし壁にちゃんと日光が当たるので部屋全体が明るくなった。 何よりExpeditの前後幅はメタルラックのそれより小さいので、部屋全体が広くなった!! これが一番嬉しい鴨。
またExpeditの脚上げの結果、モニターSPのツイータ軸線高さは極めて理想的な位置になった。つまり私がワークチェアに座った際の耳の高さと全く同じ。

◎またオープンラックをラックケースに変更した事で余剰のケーブルをラックケース内に纏めることができ、ラックシステム一式がかなりすっきりした。 配置の問題でモニターSPの電源に延長が必要になったり、S90XS〜ラックシステム間は長いケーブルが必要になってしまったりと、ちょっとまだケーブルがすっきりしていない部分もあるのだが。 このへんはおいおい見直して行こう。
今回お役御免となったAWとXV5050だが、AWは当分の間保管しておく事にした。 この部屋で鍵盤演奏したりDTMの真似事をする分にはもう不要だが、スタジオレコーディングをするとなれば話は別。 今は箱に仕舞っているが、ラックケースのサイズが丁度AWが乗りそうなので、もしかしたらここにまたAWが置かれる…鴨。 予定は未定。
XV5050は次期Mac購入+Logicバージョンアップ時に売り払う予定。 今売り払っても良いのだが、一部音色はEXSに取り込んでおきたい。(W5を手放す時、ベル音色だけEXS化したのと同じように)

◎と、言う訳で新しい環境になったワークルーム。 私の部屋の「存在感」を大きく占めていたメタルラックが無くなったので、まだ慣れてないというか違和感が拭えないが、そのうち慣れるだろうし、出来上がり自体は期待以上なので気に入っている。
メタルラック・AW・オープンラックといった「存在を意識してしまうもの」が無くなった事で、鍵盤練習していてかなり集中しやすくなった。とりあえずこの部屋を出るまでは(最長あと5年の予定)、このまま快適に過ごして行こう。

2010/12/03

【interior】ワークルーム再構築!! 前編

◎長年私のワークルームの中枢となっていたメタルラック。 AW4416を中心としたミキシング作業にはもってこいの環境だったが、DTMから事実上足を洗ってピアノ練習に専念している現在では、このメタルラックは少々仰々しかった。 また、照明をスポットライトにしたところスポットの光軸でメタルラックの影が壁に映ってしまい、少々美しくない。
また何よりAW4416…単体MTRという機材自体がもう時代遅れで、AWの入力キャパシティを必要とする程の機材量ももう無い。 ならば、もっとコンパクトな環境に組み直そう!! と思い立った。

◎思い立ったはいいが設計(選定)は困難を極めた。 何せ、以下の条件をクリアする必要があるのだ
・座った際に自分の目線より高い家具は設置しない
・スピーカーの設置位置(というよりツィーターの軸線)の降下は最小限に抑える
・極力、一つの家具で現在メタルラックにある荷物を全て納める
・AW4416は撤去し、代わりにモニターミキサーとして使用可能なオーディオi/Fを導入する
・電源類は一つに納める(=現在使用のパワーディストリビュータはそのまま使用する)
・掃除を楽に (メタルラックは脚が低過ぎて掃除機が入らず、埃が溜まっていた)
荷物の収容に関してはExpeditの容量で行ける(もともと荷物をKassetに詰めていたのは、Expeditの導入を視野に入れていた)のは判っていたが、他の条件は事実上「ラックシステムはそのまま残す」ことを意味する。 Expeditの1区画の幅はラックのそれより遥かに狭いため、Expeditだけでは収まらない。 最初はSKBあたりのハードラックケースを買ってきて立てておこうかと思っていたが、ふと楽器屋で見かけた合板のラックケースを見て「これだ!!」と思い立ち
、最終的に「ラックケースとExpeditにCAPITAの脚を取り付けて高さを稼ぐ」という方向性が決まった。 これならExpeditの上にモニターSPを置いても、モニターの設置位置の降下は最小限に抑えられるし、掃除も楽だ。

◎最後まで選定に悩んだのはオーディオi/F。 入力が最低でも10本(2アナログ+8ライン)、パラアウト4系統が必要なので、これを基準に機種選定するとFireWireではensemble、Safire、828あたりが候補に残る。 しかしFireWireにしてしまうと、Mac側が最低でもMacbookPro13in以上の機種が必要になる。 極力PCへの投資は抑えたいので、やはりUSBか…USBはせいぜい2in2outの安物しか無いんだよな…と諦めかけていた所、さすがMOTU。 UltraLite mkⅢ hybridなんてな機種があるじゃないか。 USB・Firewireハイブリッド、10イン14アウト、CueMixでラックマウントミキサーとしての使用も可能。 アウトボードへの入出力をS/P DIFにすれば、まるでウチの環境にハマるためにあるような機種があるじゃないか!! と言うコトでi/Fはこれに決定。

◎設計が決まった所であとは調達だ。 サウンドハウスにラックケースを注文し、11月の最終週の週末、酷い風邪を引いてフラフラになりながらもIKEAと楽器館を回って必要物品を購入。 そして週が開けた12/1、大掃除の名目で有給休暇を貰い、いざ作業開始!!
以下、次回。

2010/04/29

【Sound Works】S90XSインプレ5:まとめ…原点回帰したSシリーズ

◎さて、延々5回に渡って誰も読んでいないのに、そして未来永劫誰も読む事がないであろうのにお送りして来たS90XSインプレ、前回までで一通りのS90XSの機能はナメた(まあプレイバックシーケンサとオーディオ機能は見てないが)ので、今回はまとめで行こうと思う。

◎「プレイヤーズ・シンセサイザー」としてS80から始まったSシリーズ、MOTIFが出る前、S80はかなり欲しいシンセだった。鍵盤楽器然とした風合いと、「演奏する事」だけに絞り込まれた機能、という、当時他には無かった個性が魅力だった。しかし母体がMOTIFに移行してからの2機種…S90、S90ESはなんだかんだ言っても結局「先行のMOTIF+ピアノ音色-シーケンサ」以上でも以下でもない、どこかしら没個性的になてってしまっていた。

◎その点S90XSは単純な「MOTIF XSの後追いモデル」でなく、初代S80への原点回帰的な、他にはないはっきりとした個性を二つの面で持っている。 それがMOTIFから外されたものと、MOTIFから変えられたものだ。
外されたものは…シーケンサは勿論の事、大型のLCDもやめたし、内部エディットも出来なくなった。プラグインボードも廃止され、フィジカルコントロール機能も無くなった。 …と「無い無いづくし」で書くとネガティブだが、これらはどれも「演奏する」ためには全て必ずしも必要の無い機能ばかりだ。 画面なんか見ないし、音色はコントロール出来れば良い。 音が良ければ音源方式なんてどうでもいいし、フィジカルコントロールなんてなのは音楽制作で必要な機能だ。 純粋に「弾いて楽しむ」のなら、煩わしい操作や設定や機能は取り払い、良い音と良い鍵盤があればいい。

◎そしてこれらの「外された機能」はPCの側に移行させ、PCとの連携性が高められた。たとえば音色エディットがPCでのみ行える点、勿論これを嫌がる人がいるのは事実だが、どうあがいたって単体のシンセがPCの持つ表示能力・入力/コントロール効率の高さに勝てる訳が無い。
それならまとめてPCに移行させてしまったほうが本体がすっきりするし、結局作業効率も良くなる。 要は「PCでやったほうが良い事はPCで、本体でやったほうが良い事は本体で」と言う適材適所の思想がはっきりしているのだ。

◎一方MOTIFにないものはそれまでのYAMAHAシンセに無かったナチュラルなピアノ音色、強力かつ実用的なパフォーマンスモードやA/Dインプット、MOTIFとは全く違うレイアウトで専用に用意された操作子、コントロール先を選ばないマスター・リモートモード等、「目や手や耳が演奏に直結する部分」だ。 煩わしさを排除し、いかに演奏に没頭でき、いかにそれを「楽しめるか」という点、今までの「MOTIFの塗り直し」のS90系にはなかった特徴だ。正直、ここまで「弾く」ということを考え抜いて設計されたシンセは無いんじゃないかと思う。

◎そして…何よりも私がS90XSを買って「良かった」と思えるのは、ここまで書いた様な機能面での個性、YAMAHAカラーが持つ音色の個性、落ち着きのあるデザインと佇まいが魅せる個性…と、かつてS80が持っていた「機材」でなく「楽器」としての個性を持ち合わせている点だ。 シンセサイザー…特にデジタルシンセにおいてはどうしてもその機能と出音にばかり目が行って、結果「音の出る機材」と見てしまいがちだが、S90XSに関してはそれ以上に様々な面での個性が強く、他のどの機材と比較しても似ていない。 音源部のベースモデルMOTIF XSとも全く違ったものに仕上がっていて、出音以外は似ても似つかない自己主張を持っている。
「それ」でしか味わえない特徴があり、「それ」でしか味わえない楽しさがある。 それが「音楽を奏でるモノ」なら、それは機材ではなく、立派な「楽器」と呼べるのではないだろうか。

2010/04/24

【Sound Works】ガチンコ勝負!! EXS24vsS90XSピアノ対決!!

◎珠玉のピアノ音色がウリのS90XS。 しかしその波形容量はたったの140MBにすぎない。 一方で今をトキメクソフトシンセの容量は年々肥大化し、数十GBを超える容量のピアノ音源まで出て来ている。 さも、波形容量でかい=音がいい、とでも言いたげな程に。
実は私はソフトシンセのピアノ…当時はThe Grandの最初だったかな…が出た頃からこの考えに物凄く懐疑的だった。 レイテンシーとかなんとかいう以前の問題で、当時から「全鍵サンンプリング!!」なんて謳ったソフトシンセのピアノの音が㌧でもなくショボかったからだ。(当時はCPUでのプロセッシングという考え方自体に懐疑的で、事実当時のPCの実力では使い物にならなかった)

◎さすがにウチにはそんな大容量サンプルは無いが、それでも私の手持ちのソフトシンセのピアノ容量は500M近い容量がある。 メインがMOTIF8だった頃は流石に時代遅れだったのでLogicのソフトシンセを弾いていたが、S90XSに切り替えて以後全く弾いていない。 どう聞いてもS90XSのほうが上だからだ。
「え、それはお前がハードシンセ信望者だからだろ?」…と思われるかも知れない。 そこでそれを聞いてもらうべく、今回の企画
「ガチンコ対決!! EXS24のピアノvsS90XSのピアノ 出音対決!!」となったわけだ。 ひゅーひゅー。 どんどんぱふぱふ〜。
…風邪っぴきで外でらんなくて退屈でヤケクソになって始めた、とも言うけど。

◎では、ここで比較条件を列挙する。

  • 演奏データ:「最高のピアノ音源スレより」から、MIDIデータ(PianoCompare.mid)を拝借し、冒頭のボリューム127指示のみ削除してLogicで再生。
  • 録音方法:S90XSは一旦AW4416のヘッドアンプを通してA/Dし、デジタルでemi2|6へ送ってLogicへ録音。 ゲイン調整はヘッドアンプ。
    EXS24は直接バウンスで書き出し。 ゲイン調整はEXS24のボリューム+インストゥルメントトラックのフェーダで微調整。
  • 変換方法:Logic内でノーマライズをかけた後、Logicから直接192kbps mp3で書き出し。
…っとこんな感じ。 S/Nの面ではアナログ段での増幅がある分S90XSのほうが不利であることを憶えておいて欲しい。
では聞いてもらおう!!
S90XS:
Natural Grand S6
Full Concert Grand
Concert Grand Piano

EXS24:
Grand Piano(Garageband)
Carnegie Hall(Logic Express)
Yamaha Grand Piano(Logic Express)
Steinway Grand Piano(ProSamples)
ソフトシンセの下3つはコンプ切り、EQそのまま、リバーブをウェット5%とした。

◎まずGarageBandのピアノとLogic Expressのピアノ、これはもう勝負になってない。 ガレバンのピアノなんて、実はS90XSより波形容量が多い(約180MB)にも関わらず完敗である。音色が明る過ぎるし、リリースも長過ぎる。 まあ、これGarageband Instrumentsの初期値の問題なんだけど。 少しいじればかなりイイ線には行くが、どうやったってS90XSのナチュラルさには敵わない。
それ考えるとたった30MBにしてはLogic Expressは健闘していると言える。ただやっぱり明る過ぎるし、厚みが無くて淡白。 そして何よりダイナミクスに乏し過ぎる。EX5以前のYAMAHAシンセのピアノがこんな感じだったなぁ。

◎さてここから本命。S90XSよりはるかに波形容量の多いYamaha Grand Piano(約460MB)は…やっぱり勝負になってない。音自体は悪くないのだが、6秒近辺で急激に音量が変わるのが解るだろうか。 これ実際弾くと解るが、ベロシティでの波形変動が急峻な為イキナリ音が代わり、むちゃくちゃ弾きにくい。 またダンパーレゾナンスを波形切り替えで表現しているため、非常にあざとく、切り替えも不自然だ。
一方こちらも全鍵サンプリングのProSample(約250MB)、こちらはえらくのぺーっとしたダイナミクスの無い音。ただし響きは強くなっている…のだが、これも実際弾くと波形が急激に変わり、かなり弾きにくい。

◎とはいえこのへんはEXS24のセッティング…特にフィルターのキー・ベロシティスケーリングを作り込んでやればそこそこ弾ける代物にはなるが、波形切り替えがベロシティスイッチのみで、フィルタ・EGを1系統で処理しなければならないEXS24では作りこみがどうしても甘くなる。S90XSは8エレメントの強みを生かし、ベロシティスイッチに頼る事無く各波形毎に最適なベロシティレンジ・フィルター・キースケーリングを施してあるため、音のつながりやダイナミクス変化が極めて「自然」なのだ。 ここはいくらMIDIデータを緻密に作り込んでもソフトシンセには到達できない領域だろう。
そして、それ以上に致命的な欠点がこの2つには存在する。

◎18秒〜23秒近傍をよく聞いて欲しい。高周波ノイズがハデに乗っている。 これ、波形に乗っかってるフロアノイズがペダル奏法で幾つも重ねられてフェージングを起こしているのだ。
要はソフトシンセの常套文句「波形ループのない自然な音色」とやらのために微弱なディケイ波形までサンプリングし、アンプEGを使わず波形だけで音量を低下させているためフロアノイズが消えないのだ。
ハードシンセはループ波形のためディケイ部はシンセ自身が音量を下げており、波形に乗っているフロアノイズも下がって行く。そのためどんな安物であってもこんな情けない現象は起こらない。
そもそも波形ループが諸悪のように言われるが、ループ部分というのはもともと波形・倍音変動の少ない箇所で、そこをループさせてもリアリティへの影響度は極めて少ない事をいみじくもS90XSが証明してしまった訳だ。 まさに「木を見て森を見ず」ではないだろうか。

◎と言う訳で今回の対決は音色キャラクターの話に行く以前の問題でS90XSの圧勝、という結果と判断している。まあ流石にivory程になってくると(最高のピアノ音源スレのデモを聞く限り)フェージング現象は無いと思うが…うん? The Grandはちょっとその傾向がある様な…?
まあいずれにしても、「サンプリング」である以上集音時のフロアノイズや音色のバラツキは避けられないし、大事なのはそれをいかに最適な信号処理を行って行けるかと言う事だ。
まあ、ソフトシンセはどうしてもハードシンセ程信号処理に潤沢な処理リソースを使えないので波形容量に走るしか無いのだが…
大事なのは数値でなく出音、と言う事だね。

〜〜〜
ところで、S90XSは比較の為に3つのピアノ音色を乗せた。 3つ目の「Concert Grand Piano」はあまり聞き慣れないが、これも実はS90XSの追加S6波形を元に作られたピアノである。 GMバンクの1番で、他2つと異なりフラットチューニングとなっている。んでまたこれもGMバンクなのに8エレメント構成、ダンパーレゾナンスもしっかり備えられている。この3つを聞き比べるのも面白い。

【Sound Works】S90XSインプレ4:遊べるシンセサイザー

◎今回はパフォーマンスモードについて。 まあDTM専用音源でも無い限り、この「パフォーマンスモード」は必ず実装されてるが、正直なとこ「何の為にあんの?」という人も多いんじゃないかと思う。(※1) パフォーマンスの機能というと、せいぜい音色プログラムをいくつか重ねてアルペジオが鳴って…つったって、そんなもんを一体何に使えっちゅーんじゃ。 だいたいレイヤーサウンドつったって、8エレメントもあるんならボイス単位でレイヤーサウンド作れるじゃん… なんて思うかも知れないが、S90XSのパフォーマンスモードは違う。 プレイヤーにもコンポーザーにもスナフキンごっこ愛好家(※2)にもマッチする、かなり「遊べる」シロモノなのだ。

◎その大きな要因にA/Dインプットとアルペジエータがある。 A/Dインプットはちょっと置いといてアルペジエータだが、普通アルペジエータと聞くと押さえた和音を分解してパラリラパラリラ…なんて思うかもしれないが、S90XSのそれはアルペジエータと言うよりフレーズ/パターンシーケンサーである。いやもっと言うと、こりゃちょっとしたQYシリーズだw まあ冷静に考えりゃ「コードを認識してフレーズを鳴らす」と言う時点でアルペジエータとフレーズシーケンサは似た様なものなんだけど。

◎「4系統同時使用可能なアルペジエータ」ってのは結局の所、このパターンシーケンサ的なものが4トラックあると思えば良い。これをパフォーマンスモードの各パートに割り当てると、アレンジャーキーボードのような演奏が出来る。
具体的には、あるパートに自分が弾きたい音色を割り当て、残りの3つにバッキング楽器、ベース、ドラムと割り当てる。 そしてその3つに適当なアルペジエータのパターンを設定すると…おお、こりゃホントにQYだw
S90XSの場合プリセットにもそういうプログラムが入っていて、アルペジエータで伴奏を鳴らしながら鍵盤でバッキングを弾いたりメロを弾いたり…おお、こりゃ一人ステージでもスナフキンごっこでも曲作りアイデア出しでもイケるぞ。

◎で、このパフォーマンス作りに重宝するのがパフォーマンスクリエータ。 これはボイスモードから呼び出す機能で、現時点でのボイスモードを元にレイヤー・スプリット・ドラムアサインといったパフォーマンスを作成できる。 例えばドラムアサインなら、現在のボイスをパート1として、ドラム音色がパート2にアサインされ、パート2のエディット画面に直接入る。 ここでドラム音色やアルペジエータパターンを指定すれば、ドラム伴奏がつくようになる、と言う訳だ。 パフォーマンスをイチから作る必要がないのでこれはラク。

◎ちなみにレイヤー・スプリット・ドラムアサインは同時に使えるので、例えばパート1のアコピとパート2のエレピをレイヤー、パート3はベースでC2以下の音域でアルペジエータフレーズを鳴らし、パート4をリズム、と言った風にできる。
またパフォーマンスに関しては本体でフルエディット可能…と言うかPCのエディターでパフォーマンスは操作できない。 これはこれで、曲作りやアイデア出しにS90XSだけに没頭できるのでいいと思う。

〜〜〜
◎さあこれで一人カラオケ、スナフキンごっこの準備はできた!! 後は歌うだけだ!! と言うコトで登場するのがA/Dインプット。 まあ、A/Dと言うよりマイクインプットなんだけど…ステージでの使用を考慮してか、XLR+フォーンのコンボコネクタではあるがファンタムは供給できない(=コンデンサマイクは使えない) まあ環境が良いとは言えない&なにが起こるか解らないステージでコンデンサ使う剛の者は居ないと思うけどw 普通にSM58か57でも突っ込んどけって話ですな。

◎で、このA/Dインプットのヘッドアンプゲイン調整はフロントパネルにデンと居座るノブで調整する訳だが、このヘッドアンプ、なかなか悪くない。音質的にこれといって見るべき点は無いのだが、普段使っているAW4416と比較するとフロアノイズがかなり低い。 この点だけでも大分使い勝手が良い。
そしてこのA/Dインプットからの信号は他のボイスと同様に2系統インサーションとリバーブ・コーラスを使用できる。(その分マルチでのエフェクト使用可能トラックが1トラック減るけど…)

◎ところでマイクからの声入力となるとコンプやEQはほぼ必須の機能になるが、インサーションエフェクトの中にこれらをまとめた複合エフェクトがある。
「MISC:Noise Gate&Comp&EQ」がそれで、その名の通りノイズゲートとコンプと3バンドEQを1系統のエフェクターで処理できる。 これがなかなか便利なのだが、ノイズゲートのホールドタイムが設定できないのと、EQであまり派手にローカットすると位相が狂いまくってしまうのが玉にキズ。

◎また、このA/Dインプットのエフェクト等セッティングはUtilityのVoiceから行う必要があり、ちょっとメニューの階層が深い。またここでエディットをするには流石に画面が小さい…と言う事で、A/Dインプットのセッティングはボイスエディターを使うのが一番手っ取り早い。 ここでの設定をStoreしておけばボイスやパフォーマンスの内容に関わらず保持されるので、特にそうそういじるものではないMISC:Noise Gate+Comp+EQなんかはオンにしたままStoreしておけば思いついた時に歌入れが出来る。 さあ、ここまでできたら後は思う存分弾け!! 歌え!!

〜〜〜

◎というわけで4回に渡って見て来たS90XSインプレ、これにて一件落着である。 え、もう終わり? そう。 もう終わりである。 これ以上ネタありません。 あと残った機能っつーとUSBレコーディングとプレイバックシーケンサーだが、どっちも私は使わないのでパス。(USBレコーディングなんかは、ステージではかなり使えそうだけど)
とはいえあと1回、最後にまとめを書こうと思ってるので、もう少しおつきあいをば。


※1:WaveStationやFS1Rのように、音色選択がパフォーマンス単位ってのも時々あるけど。
※2:近所の迷惑顧みず、たいしたことない腕前でピアノをかきならしつつ細々と歌って満足をしてしまう人の事。 要するに私。

2010/04/23

【Sound Works】S90XSインプレ3:使えるエディター・リモートモード

◎と言うコトで予告通り(今度こそ)エディターソフト及びリモートモード周りを見て行くことにする。
やや繰り返し気味になるが、これまでのシンセサイザーの付属ソフトはあくまでも「付属品」の扱いだったが、S90XSはスタンドアロンではコモンパラメータ以上の音色エディット等は出来ず、S90XSの持つ全機能を引き出すにはUSB接続されたPCが必須である。言い換えればエディターソフトまでを含めてS90XSとしてのコンポーネントを形成すると言って良い。
「えー、そんなのめんどくさいよー」と言う無かれ。 また従来までのエディターソフトで痛い目を見てアレルギーが有る(私自身も…)人も、そこらへんに投げ売りされてるネットブック1台買ってこよう。 それ位の価値はある。 つまり、出来が良いのだ。

◎セットアップに関しては前回を見てもらうとして、s90XSエディターはStudioManager経由での起動となる. 勿論DAWを起動したまま使用する事も可能で、Cubaseから直接起動させる事も出来る。
このエディターだが,パラメータがグループ毎に整理され,EGやスケーリング等数値だけでは感覚をつかみにくいものはちゃんとグラフィカル表示してくれる。ソフトシンセのエディット画面と似た様なもので、かなり出来が良い。
特に気に入ったのがEGで、ピッチ・フィルタ・アンプの各EGが重ねて表示される。この3つのEGの関係を把握するのが従来は難しかったが、こうしてくれるとお互いの関係を把握しやすい.

◎また、画像がそうであるようにマルチモードエディットから直接音色をエディット出来る点も大きい。音色エディット時にボイスモードに戻る必要がないので、曲作りと音色作りの作業を切り分ける必要が無くなる。
S90XS側でストア作業をしない限り音色やマルチはストアされないので、音色はS90XS側にストア、マルチはエディターで保存して楽曲呼び出し時に読み込んで音源リコール、といった事も出来る。
…Logicって、何故かファイル読み込み時にMIDIデバイスのリコールを行わないのよ…(一度でもトラック選択すればリコールするんだけど)
ていうかCubaseならこんな面倒な事する必要ないんだけどねw

◎操作性に関しても,よくある妙な「ツマミの再現」とかいう余計な仕掛けは無く,以外に素直. 勿論ロータリエンコーダやスライダ風のパラメータ表示ではあるが、, ポインタを乗せるとパラメータが拡大表示され,結構大きなストロークで操作できる. 勿論直接数値入力も可能で,少なくとも私が知る限り初代MOTIFのエディターよりずっと解り易く、使い易い.
そして何より通信速度・反応速度が非常に速い。まったくストレスが無く、マルチティンバーのソフトシンセをいじっているのと勘違いする程。今まで使ってきたMIDI経由のエディタソフトが悉く通信が遅かった(特にSoundDiverは酷かった…)のとは雲泥の差.

◎とりあえずまとめると、これまでの音色エディターが「まあしょうがねー、PCでも音色エディットできるようにはしといてやるよ」的なオマケ扱いだった(私が知る中で最悪だったのがローランドのXVエディター… あれホント最悪。)のに対しS90XSはそれ自体が必須の機能ということもあって、操作感覚・操作性、機能性、DAWとの親和性(同時使用含む)等の面でかなり作り込まれているのが良く判る。パネルデザインには賛否両論あるかもしれないが、私はそれほど気にならない。

〜〜〜
◎さてお次にリモートモードだ。リモートの仕様は前回書いた通りで、Port2から送出されるMackie Control互換プロトコルでのトランスポートコントロールと、Port1から送出される鍵盤・ノブ・スライダーでのMIDIコントロールが混在した仕様になっている。 このノブ・スライダーが送出するコントロールチェンジを割り当てるのがリモートエディターの仕事になる。

◎と、ここで。 LogicではMIDIコントローラから送出されるコントロールチェンジを、Logic内の任意のパラメータに割り当てる機能(コントロールサーフェス→アサインメント)がある。 これを利用すれば、ソフトシンセに限らずS90XSからLogicのトラックパラメータを操作する事が可能になる。
ともう一つ、Logic標準装備のソフトシンセは,外部コントロールチェンジでパラメータを操作する機能が設定されてない. KXシリーズにしてもs90XSにしてもLogic用ソフトシンセのコントロールテンプレートが存在しないのはこのためで,パラメータをコントロールするための設定はs90XS側でなくLogic側で定義する必要があるのだ.

◎…と言うことでまずはs90XSリモートエディターを使ってLogic用のコントロールテンプレートを作成する. もちろんこいつもDAWと同時使用可能で、パラメータ設定の為にDAWとエディターを開いたり閉じたりする必要は無い。
ノブとスライダーから何番のCCを送出するかは自由だが,とりあえず以下にした。
ノブファンクション1(Tone):CC74(カットオフ),71(レゾナンス),16,17
ノブファンクション2(Mic):CC7(ボリューム),11(パン),93(コーラス),91(リバーブ)
スライダ:CC73(アタック),71(ディケイ),79,75(リリース)
16と17は使用するソフトシンセによって割り当てを換える。 EXS24ではフィルタードライブとアウトプットボリュームに割り当てる事にした。

◎ちなみにこの割り当てにした理由だが、
・S90XSのパネルに書いてある機能(ToneとMicの欄)に合わせた
・Micのコントロール対象をトラックパラメータにする事で相手側がソフトシンセ・オーディオ・MIDIのいずれでも操作できるようにした
・スライダーがフェーダに使えないならスライダにADSRを割り当てたほうが判り易い、という判断。
・ソフトシンセ毎にテンプレートを換えるのがめんどくさいので共通化した
…といったところだ。人によって違うだろうが、一つの参考にどうぞ。
で、あとは以前ここで書いたのと同じ手順で、コントローラアサインメントを呼び出し、コントロールしたいパラメータ画面をクリック→ノブ・スライダ操作で割り当てて行く。前回と違うのは、「トラック」を「被選択」にすること。

◎…と、ここまでやった上での使い勝手だが…一言で「これはいい」。Mackie Controlで送られる機能が特に使い易く、カーソルキーでトラック選択できたり、A〜Hキーでスクリーンセットを変えられたり、ジョグダイヤルでトランスポートバーの位置を動かせるのは感動的。 うわー、MOTIFの時にハードウェアシーケンサーの操作性を思い出したと書いたが、それ以上w 主客転倒気味だが、S90XSにLogicが内蔵されてるんじゃないか? と思える使い心地。(私はもともとW5から打ち込みに入った人間だしね…)

◎そいでもってノブとスライダだが、初代MOTIFの時のように「どのスライダーがどのチャンネルに対応してるか」考えなくていいのがイイ。考えても見れば、たとえフィジコンのフェーダが8本あろうが10本あろうが、人間が1回にコントロールできるパラメータは一つなんだし、俯瞰して状態を確認するならミキサー画面で十分だ。 それよりも今アクティブなトラックに対して最小限の切り替え操作で様々なパラメータにアクセス出来るS90XSのリモート仕様のほうが合理的っちゃ合理的だ。
おそらくはKXもこの仕様なのだろうが、KXよりもファンクションが多い分、トラックパラメータに割り当てて「どのトラックでも同じ操作で同じパラメータを調節できる」のが物凄く便利だ。 いやーこれは使える!!

〜〜〜
◎ああ、分割したのにとんでもなく長くなってしまった… さて次回は、ステージパフォーマーから自宅スナフキンごっこ野郎(私)まで幅広く遊べるパフォーマンスモードとA/Dインプットについて見てみよう。

2010/04/22

【Sound Wroks】MIDIインターフェース

◎ウチのMIDIインターフェース、UM-880、とっくの昔に生産終了しているコイツ、唐突な言い方でアレだが、


これはたとえ10万円積まれても売りたくない逸品なのではないか?


…と最近思い始めたw だってすんげぇ便利なんだもん。 スタンドアロンパッチャーにもなるしw 8ポートもあるしw

◎と言うのも、S90XSもマルチポートMIDIとはいえ外部に送出できるMIDIポートは実質1ポートのみだ。 相手側が1台ならいいが、複数のMIDIデバイスがあるとMIDIスルー端子でのシリアル接続はタイミングの問題があるので、複数のMIDIポートを同時送出できるマルチポートMIDIインターフェースか、複数のMIDI端子に信号を振り分けるMIDIパッチャーが必要になってくる。
ところがどっこい、外部音源でのDTM全盛期を過ぎた今、この「マルチポートMIDIインターフェース」が極端に少ない上、MIDIパッチャーとなるとほぼ皆無!! スタンドアロンで使えるのはMTPぐらいか? 高すぎるわそんなもん!!

◎「えーでも今時複数デバイスいっぱい持つ人なんてそんな居なくね?」…確かにそうかも知れない。 MIDIでなくMTCでの同期信号を取ろうと思ってる人もそうそう居ないかもしれない。 しかしあると無いとじゃ大違い。 特にA-880譲りのパッチベイ機能は便利極まりないのだから、やはりUM-880と550はディスコンにすべきでなかったと思うのだが…どうしてもハードウェアデバイスの事を考えてしまうあたり、やっぱり考え方が古いのかなぁ、私。

【Sound Works】s90XSインプレ2:MIDIまわりの仕様について

◎さて、インプレ第2回はエディター周りやリモート周りをインプレする予定でいたのだが、実際書き始めた所MIDI周りの設定だけで結構な情報量になったので分割することにした。 と言う訳で今回はS90XSのMIDI周りの仕様とセットアップについて。

◎まずs90XSとPCの接続についてだが、これはほとんど「USB接続専用」の仕様と考えたほうがいい。 と言うのも、S90XSは単体では音色やリモートテンプレートのエディットが出来ず、それらを行う為のPCエディターがマルチポート通信前提になっているからだ。
どういう事かというと… S90XSとPCをUSB接続・ドライバインストールすると、5つのポート作られる。 これらはそれぞれ、
Port1:内蔵音源部とのMIDI信号のやりとり
Port2:フィジカルコントローラーとしての信号のやりとり
Port3:s90XSのMIDI In・Out信号へのスルー出力
Port4:音色エディターソフトの通信ポート
Port5:リモートテンプレートエディターソフトの通信ポート
…と言う役割になっている。 勿論普通にPC→MIDIインターフェース→MIDIケーブルで接続、という事は可能(※1)なのだが、この場合Port1だけが使用されることになるため、他の機能は使えなくなり、DTM音源よろしくMIDIでの音源ドライブとコントロールチェンジを介しての音色調節しか出来なくなる。

◎困った仕様だなーと最初思ったが、エディターを使用すると何故この仕様になったか解る。 通信速度やエディターの反応速度がやったら速い上に、全ての機能を同時に使用できる。 特にSoundDiverやMOTIF Voice Editorでその遅さに悩まされた身としては通信速度の速さは驚かされた。 なるほどこの反応速度なら本体側のエディット機能はメリットないよなー。 PCのほうが解り易いし。(このへんは次回)

◎それともう一つ触れておきたいのがリモートコントロールの仕様。 DAW Remoteモードに入った時、初代MOTIFはMIDIコントローラとして複数チャンネルのコントロールチェンジを送信、MOTIF XSはフィジカルコントローラの動作プロトコルを送信する(ESは知らん)が、s90XSはその中間的な動作となる。 具体的に言うと、トランスポートやジョグダイヤル、カーソルや数値等の各種キーはフィジカルコントローラのプロトコルをPort2から送信するが、4つあるノブとスライダーはPort1から鍵盤と同一チャンネルのコントロールチェンジを送信する。

◎この仕様が、ノブ・スライダーの機能の違いとして出てくる。MOTIF系ではノブ・スライダの操作を複数チャンネルのコントロールチェンジやフィジカルコントロールプロトコルとして送信する事で、ある特定のパラメータ(トラックボリューム、パン、EQ等)を複数トラック同時にコントロールできる。 ただしノブ・スライダがコントロールできるパラメータは一種類なので、異なるパラメータを操作するときはキー操作でパラメータを切り替える必要がある。
一方S90XSのノブ・スライダが送出するコントロールチェンジは全て同一MIDIチャンネルで、「現在アクティブになっているトラック」に対するもののみとなるため、他のトラックを同時に操作する事は出来ない。 が、複数あるノブやスライダーに全て異なるコントロールチェンジを割り当てられる(※2)ので、今選んでいるトラックの様々なパラメータを最小限の切り替え操作(※3)でコントロールすることができる。

◎言わば、「MIDI鍵盤付きフィジカルコントローラ」のMOTIF XSと、「フィジコンプロトコルを一部利用するMIDIマスターキーボード」のS90XS、と捉える事ができる。 どっちがいい悪いは良く判らないが、MOTIF XSのようにミキサーのフィジコンとして動くんだったらムービングフェーダーじゃないと意味なくね?とか思う(※4)し、「マスターキーボード」として考えると、 操作対象がS90XS自身・ソフトシンセ・外部音源・オーディオトラックのいずれでも、同一の感覚で作り込んで行けるのが、いかにも「シンセサイザーを操作してる感」があっていいと思う。 最初は初代MOTIFとの仕様の違いに戸惑ったけど、解ってしまえばすんなり使えるからね。

◎ところで、このPort2のフィジコンプロトコルだが、DAW自体はCubase・Soner・Logic・DPに対応しているが、Cubase以外のDAWで使用する際にどの機種として動作するのか、マニュアル探したが発見できないw
こちらのBlog等を参考にさせて頂きながらやってみたところ…
結論を言うと、LogicではS90XSはMackie Controlとして認識される。 コントロールサーフェスセットアップでMackie Controlを手動インストールし、通信ポートをPort2にすれば動作してくれる。 参照先のBlogはポートの設定で躓いたらしいが、ウチは素直に動いた。

◎ただしこれだけではノブ・スライダーは動作してくれないので、送出されるコントロールチェンジに対応するパラメータをLogic側で指定する必要がある。 これのやり方に関してはこちらの記事でMOTIFの設定をやったのと同じく、コントロールサーフェス→コントローラアサインメントで設定する。 MOTIFと違うのは、コントロール対象が「被選択」であることのみで、やり方は全く同じで良い。
具体的な設定例は次回公開予定。

◎…と言う前提を踏まえた上で、次回こそエディターとリモートモードの使い勝手についてインプレする予定。 お楽しみに(誰が?)

※1:UtilityのMIDIでMIDI In/Outを「MIDI」にする必要がある
※2:この「操作するコントロールチェンジ」を設定するのがリモートエディタの仕事。
※3:ノブファンクションが2種類あるため、その切り替えは必要。
※4:コントロール対象のトラックを変える度にフェーダの同期操作が必要になるため。

2010/04/07

【Sound Works】いまどきSSW

Singer Song Writer 9.0 Professional

◎SSWかぁ…まあ,中部地方の某氏は小躍りして喜ぶかもしれないけど,これ新規顧客捕まえられるのかね? 昔SSWを使っていて,あまりにもバージョンアップされなくて難民化した人が飛びつく以外の需要がないと思うんだけど…
というのも,今売り出すシーケンスソフトとしてはあまりにも時代遅れ過ぎる. それこそ6年前なら良かったかもしれないが… iLifeの一部であるGarageBandや,YAMAHA基材のオマケであるCubase AIより機能が低いのではないか.
まさか今時外部MIDI音源…ってかGSやXG音源のドライブを主眼に置いた設計してたりしないよな? なんて不安になってしまうほどだ.

◎それでいて7万円って… Cubase AIなら2万円以下で手に入りますがw しかもオーディオI/Fごとw LogicExpressなんて3万円ですよ? ていうか7万あったらLogic Studio買えますよ?w 幾らなんでもボッたくりすぎ. ていうかこの機能でこの価格って、それこそCubase VSTのバージョン5の頃とか、そんな時代なら納得するけどさ… 当時高嶺の花だったLogic Platinum5より低機能で6万は明らかなボッタクリ。
いや、むしろ信者だったらカネ払うからってこんな強気な価格設定にしたのだろうか。

2010/04/01

【Music Works】S90XSがキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

◎エイプリルフールネタではありません。本当に買っちゃったよS90XS。S80の登場以来、ずーっと憧れていた「S」を遂に購入である。鍵盤をきちんと購入したのは…日記をひっくり返すとなんと2002年の5月。8年も前の話じゃないか...
正直なところ餅にはまだまだ愛着もあるのだが、なにぶん鍵盤が壊れてしまっては致し方が無い。♪レとレの音が出な~い、どうしよどうしよパキャラマ~みたいな状態では弾きたくても弾けない。

◎しかしいよいよ購入となると10万を超える買い物は(たとえやもめになっても)腰が引ける自分。楽器屋にたどり着いて、試奏をしつつ考え込んでは、動物園の熊の如くぐるぐると歩き回って買おうかどうしようか思案に暮れる漆黒のロングコート32歳。 店員さんごめんなさい、どう見ても怪しかったよねw
まあ結局「餅の鍵盤が壊れてちゃぁどうしようもない」と言うのが最後の踏ん切りになったわけだ。

◎そういえば、購入が済んでから店員に聞いたのだが、S90XSって売れてないのかと思いきや、意外に売れているそうで、S90ES下取りに出してでも買う人もいたそうな。DTM板の評判はあてにならんなw 一方でS70XSはさっぱり売れていないらしい。
まあ、76鍵と88鍵の価格差を考えればね…

>◎おおよそ想像はしていたがやってきたS90XSの箱はデカくて重かった。 ただ、MOTIF8のそれよりは奥行き方向が一回り小さい。 そしてS90XS自体も、ひとまわり小さい。幅はほぼ同等だが、奥行きと高さが小さいのだ。88鍵シンセと言う事を考えれば、かなりコンパクトな部類だと思う。
とはいえ30杉のオッサン片足突っ込み野郎が餅の撤去とS90XSの設置をすると腰が悲鳴を上げそうなので、会社の後輩をタバコ2箱で買収して設置。 ありがとう後輩。

◎そしていよいよ試奏。 オマケでつけてくれたFC3(非売品って書いてあったな…何故か)を繋いで音を出す。 勿論音色はプリセット1番「Natural S6」。
…うおおおお(感涙)餅ピアノとは全然違う、どこまでも「ナチュラル」な音。特徴はあってもクセのない音。 これをソフトシンセの数十分の一の容量で実現しているのだ。
一方でプリセット2番、「Full Concert Grand」はMOTIF直系らしいローハイの上がった堅く力強い音。(MOTIF XSではこれがプリセット1番) レコーディング前提のモニター環境ではややハイが耳につくが、これを内蔵EQで軽く落とすと実に透明感のある音になる。 正直言って、この2音と珠玉の鍵盤の為に
20万円出したと言っても過言でない。

◎やはりこの力強くクリアーな出音とマルチサンプルのスムーズなつながり、至高のタッチと破綻のないコントロール性、そして指先・耳から全身に伝わる「高揚感」は、ソフトシンセ+MIDIコントローラには絶対真似の出来ない領域だ。正直KX8とかの「鍵盤だけ」にしてソフトシンセメインに移行しようかと思った時期もあったし、コスト的には絶対そっちのほうが有利なのだが、それだけでは埋められないものがS90XSには確実にある。(MOTIFが最新鋭だったころには、MOTIFにもあった)。ソフトシンセが「音源」なら、ハードシンセはやっぱり「楽器」なのだ。

◎そしてもう一つ、これまたMOTIF XS直系のパフォーマンスモード。 初代MOTIFの時点から強力なパフォーマンスモードを持っていたが、XSのそれは実は中身がQYシリーズなんじゃないかと思える程だ。 アルペジエータがもはやパターンシーケンサと呼べる程の出来で、それが4系統もあるので、事実上4トラックバッキングシーケンサとして機能する。 左手でルートを押さえてリズムとベースを鳴らしつつ、右手でバッキングを鳴らしてマイクで歌えば簡単に「ひとりライブパフォーマンス」の完成だ。 これは楽しい!!
これ、パフォーマンスクリエータで自分の好きなように組めるのかな。 それはそれで楽しそうだし、ライブ(私はしないけど)ですごく使えそう。

◎いやあ、音楽関係の投資は本当に久しぶりだけど、その分いい買い物をしたと思う。
まだまだ(夜を徹してでも)触りまくりたいし、Blogに書きたい事もいっぱいあるのだが、まだまだ全然触れてないし、やたら長文になりそうなので数回に分けてロードテスト的にインプレしていく予定。
とりあえず今言える事は、DTMの世界に足を突っ込んで十数年、やっと「音源」でない、面白みのある「楽器」に出会えた、ということだ。

2010/03/29

【Sound Works】スモール・ニアフィールドモニタ

◎譜面台を買いに行ったついでに、少し前に相談を受けていたニアフィールドモニタの試聴をしてきた。
相手方のリクエストはPCのスピーカにも使える、小音量でもちゃんと聞けるもので、DTMをやる訳ではないのでそこまで大型のものは不要…となると、民生用RCAを備えた小型のニアフィールドということになる。(例えば私のMSP5(旧型)位のサイズでは大きすぎるし、RCAも装備してない)以前ならこーいう用途はSONY SMS-1Pが鉄板だったのだが、今のモデルではどうなのだろう。

◎予算等も考えると(予算の提示は無いのだが)下記モデルを候補として試聴。サイズ的にはGENELECにもこの程度のものはあるが高過ぎるので除外。
・YAMAHA MSP3
・FOSTEX PM0.4
・TASCAM VL-M3
・Roland(Cakewalk) MA-15D
・Studiophile AV40
このあたりのモデルはどれもシングルアンプのチャンデバ構成で、出力もせいぜい20W程度である。

◎まずダメなほうから行くとTASCAM VL-M3とRoland MA-15D。 VL-M3はやはりキャビネットが小さ過ぎて、低域不足の上中域のハコ鳴りが酷くて定位を全然掴めない。 リスニング用途ならともかく(私ならリスニングでもダメだが)、モニターとしてこれは使い物にならない。 ペア1万円切ってるのが唯一の救いか…
そこへ行くともっとダメなのは更に価格の高いMA-15Dか。 EDIROLのスピーカーは昔からオモチャに毛が生えた程度という認識だが、その傾向は相変わらず変わっていない。 安物バスレフ特有のバフンバフンとした低域はどうにかならんのか。 まるで90年代のバブルラジカセの音である。

◎その点流石にStudiophole AV40はヘンな共鳴も無く結構素直に鳴ってくれる。 ていうかむしろニアフィールドの小音量再生で共鳴してしまう時点でおかしいのだが…ただ全体的に音像がぼやけて聞こえるのと、微妙に高域に元気が無い。 最初は指向性の問題かと思ったがリスニングポイントをズラしてもそれほど変化が無い。 逆に言えばどう置いてもそこそこの鳴り方は期待出来るってことで、ニアフィールドモニタの「どう置かれるか解らない」と言う弱点に対する一つのアプローチかもしれない。

◎そしてFostexのPM0.4とMSP3。 今回聞いた中ではやはりこの2本がトップに来る。 どちらも解像度・定位感ともに良好で、小音量ならワンランク上のバイアンプタイプにも負けない。 その中で差をつけるとすれば、全体的な締まりはMSP、低域・高域の伸びはPM0.4に軍配が上がる、といった感じ。 私自身はMSPを押したい(笑)が、MSPの低域は100Hzぐらいの所に少しピークを感じるのと、上位モデル同様に指向性がシビアで、少しでもポイントを外れると高域の元気がなくなる特性がある。
ただバッチリはまれば相変わらず「目を閉じて目の前の音を掴み取りたくなる」程の明解な定位感がある。 PM0.4は若干ぼやけて聞こえる。 まあそれでも及第点だし、MSPの音は善くも悪くも「味気なさ過ぎる」ので、聞いていて楽しいのはむしろPM0.4のほうかもしれない。
価格を考えればPM0.4はたいしたものだと思う。(ペア2万切ってる)

◎ちなみにおまけで今回MSP5 StudioとHS50Mも聞き比べてみたが、この比較がまたMSP3vsPM0.4のようで面白かった。 HSの音は初めて聞いたが、MSPほどガチガチでなく、少しぼやけた様な音像で、聞き疲れしなさそう。MSP5クラスのミドルレンジ・ニアフィールドで汎用性のあるスピーカーが欲しければ、HSもアリだね。 私はMSPの音が好きだけどw

2010/03/07

【Sound Works】CP5

YAMAHA CP5

◎一度は日本語サイトから消滅したCP5が正式に発表。 国内発売しないのかと思ってたぜw 単純にCP1の機能削減モデルだと思っていたら、CP1にはないAWMボイスを持っていて、どちらかというと旧CP300に近い、ステージピアノと言うよりステージキーボードの雰囲気がある。 マイクインプットも持っているので、例えばソロでやる人なんかはこっちのほうが良いかもしれない。

◎と言うよりも、私自身が実は欲しかったりするCP5w と言うのもS90XSが欲しいと言っても、一度CP1に触ってしまうとやっぱりCP1がいい!!となってしまい、かといって単機能ピアノに50万も出す程カネもピアノにかける情熱も無い。 しかしCP5なら…CP1譲りのサウンドもNW鍵盤も期待できるし、微妙にS90XSよりも安いのもポイント。

◎以前こうは書いたがあらためてCP1のNW鍵盤に触れてみるとやっぱり「良い」のである。以前触ったときはマトモに音もチェックできなかったが、きちんと音が聞ける状態で試奏すると、理屈抜きでNWはいい鍵盤である。 「生楽器の代替」として見てしまうと、絶対的なタッチが少々軽いが、一つの鍵盤楽器として見ると、S90XSが僅差とはいえやっぱり色あせてしまうのである。 CP5の音源部はCP1よりも機能削減されているので、もしかしたらサウンドと鍵盤のバランスは少し変わっているのかもしれない。 しかしそれでも…と淡い期待をしてしまう。

◎不安があるとしたらCP5のピアノボイス以外の部分か。 MOTIF譲りのアーティキュレーションを持つS90XSと比較してどうなのか。 パート数も限定されているのでCP5をマルチティンバー音源として使おうという考え自体間違っているとは思うが、単一パートの音源として見てもCP5は使い物になるのか、それとも単にオマケなのか。 CP1で確認できない分、ここらへんは実際に実機を触ってみない事には何とも言えない。
早く触ってみたいなぁ。

2009/12/18

【Sound Works】新CPシリーズキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!

YAMAHA:CP1 CP5 CP50

◎…こーんなエントリを書いている間に、YAMAHAからステージピアノの新型キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!! しかも一気に3機種。(まあ、CP5とCP50は発売時期未定だけど) かつてステージピアノが3機種同時並売されていたことはあったけど、一気に3機種ってのは初めてだし、そもそも考えてみると今年YAMAHAが発表したLMキーボードは5機種全てウェイテッド鍵盤モデル。 YAMAHAが本気でプレイヤー志向に舵を切った事が解る。

◎何より一発で「おおっ!!」と思ったのがそのデザイン。 CP1の自照式エンブレムはどうかと思うが(笑)、「黒+銀」というRhodesやCP70を彷彿とさせつつ、どことなく初代S80の雰囲気ももった、懐かしさと新しさを併せ持った様な、コンサバなのに今となっては独特のデザインを持っている。 一方でインターフェース周りはマスターキーボードとしての機能性も考慮された結果結構現代的なサーフェイスだが、音源方式からするとNordStageのピアノ・エレピセクションやSV-1のそれに近いコンセプトの音源部に対してこのインターフェースを採用したのが吉と出るか凶と出るか。

◎新音源の「SCM音源」は言わばモデリングとAWMのハイブリッド。ピアノ等の生楽器はAWMからの出力音にモデリングでの変調をかけるものと思われ、このコンセプトはかつてYAMAHAがEX5に搭載した「FDSP音源」のそれと同じだ。 EX5ではAWMの発音数が128音でありながらFDSPにすると16音の制約を受けていたが、今回はきっちり128音の発音数が保証されている様だ。 半導体技術の進歩、さまさまである。
で、その音なのだが、デモムービーやデモソングで聞く音はまさに「その楽器の音」がする。 DX7なんて、怖い位DX7の音がする。 CP5のDXがAWMであることを強調しているところからすると、CP1のDXはFM音源からD/Aの癖まで再現しているんのだろうか。

◎CP1とCP5に搭載された「NW-Stage鍵盤」、これも気になる。 クラビノーバの上位モデルやMODUSに搭載されているNW鍵盤と同じ様なものだろうか。 NW鍵盤はあのフワッとした弾き心地に少しクセはあるものの、基本的にレスポンスもストロークもGH・BHのそれで、かつ木製鍵盤の風合いが指先に心地よい鍵盤である。あれが搭載されているなら、すごく期待出来そうだ。

◎価格が50万円もするし、純ピアノを弾きこなせる腕も無いので「買おう」とは思わないが、久しぶりに「欲しい」を超えた「憧れられる」鍵盤楽器が登場した感じ。(NordStage88が出た時も、すごく憧れた)。 ああ、早く弾いてみたいっ!!

【Sound Works】88鍵ステージキーボードを弾き比べてみる

◎某ライブに参加した先週の週末、秋葉原からほど近い都内某所に泊まった私は、どうせ都内に居るのだから、とヒマ潰しに自転車でLaox楽器館に突撃。 お目当ては勿論「いつか買ってやるぞリスト」筆頭のS90XSに触ることだが、シンセフロアはふと見ると88鍵のステージキーボードが並んでいる。 かつての花形「ワークステーションシンセ」はDAWの高機能に押されて鳴りを潜め、いつの間にか「弾く事」を主体としたキーボードが増えて来ている訳だ。 これは「鍵盤楽器が欲しい」と思っている私にとっては望ましいムーブメントである。

◎しかし数ある演奏主体のキーボード、はたしてベストバイはどれなのか? 本当にS90XSは「良いもの」なのか、それを見極めるべく弾き比べてみる事にした。
今回弾き比べの対象となったのは以下。 NordElectro以外は全て88鍵,かつワークステーションでないものを選んだ.
 ・YAMAHA S90XS
 ・YAMAHA CP300
 ・Roland RD-700GX
 ・KORG SV-1 88鍵モデル
 ・Clavia NordStageEX 88
 ・Clavia NordElectro3 73
…あとはリファレンスとしてMOTIF XS8を弾き比べてみたのだが,音源を無視して絶対的なタッチだけで考えると,実はMOTIF XSが一番いいという結論になってしまったw ソフトウェア音源のマスターキーボードとして使うんならこれが最良だとは思う。ただ音源とセットでの弾き心地・楽しさで言うとS90XSとNordStage88がトップで,全然性格が違うのだがこの二つは甲乙つけがたい。
これらのモデルはいずれも「ピアノとエレピの中間」といったタッチで,どんな音色にもマッチしえるバランスの良さを思っている。が,面白いのはS90XSは「ピアノの鍵盤を軽くした」,NordStageは「エレピの鍵盤を重くした」,といった印象で,目指すものが同じだがアプローチが真逆なのだ。 なのでここはもう「ピアノの鍵盤がいいか」「エレピの鍵盤がいいか」という好みの問題になる。 軽いピアノ鍵盤でエレピを弾いても面白いし、重いエレピ鍵盤でピアノを弾くのも面白い。

◎SV-1もこの「ピアノとエレピの中間」といった風情ではあるがやや軽めで,打鍵時の感覚にKX8のGHS鍵盤みたいな安っぽさを感じてしまう,「中庸」と言うよりは「中途半端」といったコトバのほうが合いそうな,そんな雰囲気。 とはいえ決して悪い・弾きにくい鍵盤ではないし,楽器そのものが扱いやすく,これはこれで弾いててそこそこ楽しい.
一方で,これらの「それぞれのモトとなっている楽器」に忠実に作ろうとしたのがCP300とNordElectro。 言うまでも無くCPがピアノ,NordElectroがエレピだ。 どちらも「その音色」を弾くのであればタッチや音色とのマッチングはS90XS・NordStage以上なのだが, CPでエレピを弾いたり,NordElectroでピアノを弾いたりするとギクシャクしてしまう。
またCPに限って言うと,意図的にそう設計されているとはいえスピーカの振動が鍵盤に伝わってくるのはちょっといただけない。

◎一方で最悪だったのがRD-700GX. 世間でなんであんなに評判がいい(S90XSの評判が悪いので相対的なもの?)のかさっぱり理解できない。打鍵し始めのタッチは特別軽いわけではないがそこからいきなり鍵盤がカクンと高速で落ち込んで底突きし,離鍵時の戻りも速く,カックンカックン動く鍵盤だ。 一言で表現すれば「ハンマーのついたシンセ鍵盤」といった風情。こんな独特すぎるタッチの為,兎に角弾きにくい。振り出しが重量あるのに底突きが速いので,突き指しそうだ。
また,この店頭展示品のRDと,その隣にあったV-Pianoまでもが鍵盤が変色し、表面が傷だらけになっている程耐久性が低いのも気になった。 苛酷な環境にあるとはいえ,同じ店頭展示品の餅XS(これも何だかんだ言って2年近い)や, 夏頃まで置いてあったS90ESは全然そんな事ないのにRolandの2台だけがボンボロボンになってしまっている。 ウチのMOTIF8など,8年経っても綺麗なもんだ.こんな姿見せられたら,ほしい人でも買う気が失せるんじゃない?

◎…と言うわけで,まあ価格帯等を考えても順当っちゃ順当な結果ではあったが,唯一ガックリ来たのがRD。いやまあ,ガノタ御用達デザインな時点で候補の「こ」の字も無かったが,コレでS90XSと実売価格が1万しか変わらないってのは…RDが高いのか,S90XSが安いのか…

2009/10/10

【Sound Works】ピアノ音源

◎最近暇つぶしに(酔った勢いもあって)夜な夜な鍵盤を叩いている中で、The Grand3の発表のニュースもあってピアノ音源に興味を持った。 そりゃあ勿論S90XSでしょう!! という気もするのだが(笑)

◎いろいろ調べている(と言うより2chのピアノ音源スレを眺めている)と、こんなサイトを発見。
http://wing2.jp/~pianoman/index.html
まあ要はピアノ音源を同一フレーズで弾いて比較しようという内容。 一気に聴き比べられるのが良いね。
ピアノ音源スレでivoryと人気を二分するpianoteqが無いのは残念だけれども。

◎で、聴き比べた結果…個人的に一番好みなのはThe Grandだろうか。低音域の高域(ややこしっ!!)と御圧、和音の響きがすばらしい。 一方でivoryは淡白な印象だが、ダイナミックレンジとそれによる倍音変化はこちらのほうが表情豊かだし、高域が出過ぎていないのもお上品な感じはする。 好みはThe Grandと言っても、どっちがいいかと言われたら正直甲乙付け難い魅力はある。 ボーゼンドルファーだけで比較するならThe Grandかなぁ…

◎と言うより、他がひどいなw 特にNIのAKOUSTIC PIANOがひどい… こんなガチガチに音の堅いボーゼンドルファーがあってたまるかw調律も何かヘンだし…まだEastWestのサンプリングCDのほうがマシと言うw
と言うより、サンプル容量では遥かに劣る筈のexs24用「YAMAHA Grand」(おそらくC7)やS90ES、クラビノーバがヘタな音源よりいい音を出していることに驚き。 これらより音がいいのって、ホントにThe Grand3かivoryだけじゃないか…(あくまで個人的評価)。
そういえばLogicって8以降はボーゼンドルファーも確か有ったなぁ。

◎で、Logicのピアノがデモで聴く限りイイ線をいっていたのをいいことに、ウチの環境のピアノをいろいろ弾き比べてみた。 音質面もさることながら、演奏面でどうなのか? を、以下のピアノで弾き比べてみた。
・MOTIF プリセット1番「Power Grand」
・prosamples-11 「Steinway Grand Piano」256MB
・Logic7ファクトリープリセット「Carnegie Hall」
・exsp24ファクトリープリセット「Grand Piano」
・exsp24ファクトリープリセット「YAMAHA Concert Grand」(上に出てきた奴)
・Garageband Instruments「Grand Piano」
これらのうち、MOTIF以外は「Carnegie Hall」の音源部だけ変えて演奏してみた。

◎まずダメなほうから列挙するとCarnegie HallとGarageband Instruments。 どちらもサンプルにまとまりがなく、キースプリットがまるわかりな上に全域で高域がキツ過ぎる。 いくらフィルターいじってもダメ。
exspのGrand Pianoはまだマシなほうだが、やはり高域が出過ぎる。
上でいい感じだったYAMAHA Concert Grandは、ダイナミックレンジによる表現力は上の中で最も表情豊かだが、そのままではどうもベロシティに対するフィルターの反応が過敏で弾きづらい。 カットオフを少しいじると急激に改善し、フィルタを切るといい感じで繋がってくる。 但し音量の変化が急激なのはどうにも改善できなかった。 おそらくマルチサンプルの音量差が、サンプラーエンジンのベロシティカーブとうまくマッチしていないのだろう。

◎一方でprosamplesのSteinway、プリセットのままだと物凄く違和感のある音色なのだが、フィルタカットオフとベロシティ感度の設定を変えてやると一気に弾き易くなる。 そして、音色は最も淡白ながら弾いていて一番コントローラブルなのがMOTIFのピアノだった。
この二つ、どちらも「ベロシティによる波形の切り替え」を行っていない。 つまりベロシティもフィルタ感度も「サンプラーエンジン任せ」なのだ。 そりゃあ違和感が無い訳だよ。

◎やっぱりPCMシンセは波形容量が全てじゃないんだな、とあらためて実感した次第。 特に「鍵盤とエンジンと出音の一体感」に関しては、まだまだハードシンセに分が有りそうだ。 これは以前S90XSの試奏をした時にも思った事で、ソフトシンセが忌み嫌う「サンプルのピッチ変更」や「ループ」と言うモノがバンバン使われていようが、デモソングで聴く音がいかに優れていようが、ピアノが「楽器」である以上、インターフェースとの融和性は無視出来ない、と言う事だろう。(※1)
そのあたり、ivoryやThe Grandはどうなんだろう。ああ、どっかでMOTIFクラスの鍵盤で弾ける店無ぇかな。 試してみたいなぁ。
ま、どっちにしても今のmacbookじゃHDD容量足りなさ過ぎて無理だけどなっ!!

(※1):たとえ打ち込み用の音源に限定したとしても、ベロシティカーブと出音がちぐはぐでは、自然な打ち込みは出来ないだろう。 そういう意味ではやはりベロシティ・エンジン特性・サンプルの連携は必須なのだ。

2009/08/10

【Sound Works】S90XSを弾き倒してみた

◎8月1日に正式発売となったS90XSが楽器屋店頭に並んだので、早速弾き倒しに行ってみた。 …倒してないけどね。
(それにしても、Googleで「S90XS」で検索すると製品ページを押さえて何故かこのBlogがトップヒットに…それでいいのか?)

◎見た目は「ちょっと小さく、黒くなった初代餅」といった印象。 塗装はそれ迄のYAMAHAシンセと異なり粉体塗装になり、ザラついたサーフェイスとなった。
全てのキーが黒か自照式で、若干なりとも色彩があったS90ESよりさらに「真っ黒」。質実剛健を地でいくデザインで、シンセというよりステージピアノみたいな佇まいだ。 ここまで黒々としてると逆に存在感あるなぁ。
唯一、鍵盤付け値の赤いモールがお洒落。(MOTIF系は黒) さすが楽器屋、わかってらっしゃる。

◎要は悪く言えば地味なのだが、考えても見れば鍵盤楽器ってのは真っ黒なものであり、ガンダム脳としか思えない厨二臭全開なデザインに比べればよっぽどこちらのほうが好印象。 80年代じゃないんだし、鍵盤楽器が「前」に出てきちゃいけないんだよ。
あくまで主役は奏者であり、楽器は名脇役。
2ch界隈では散々に言われる液晶だが、まぁ確かにプログラム名は少々小さいがそれでも別に…といった感じ。

◎そして音色…勿論、プログラム1番「Natural S6」で試奏…なんだかんだ言ってもMOTIF系シンセであり、その延長線で考えていた私は、正直、最初そのキャラクターの違いに驚いた。 MOTIF系の固さと太さを持ったピアノとは、まったく印象が違う。 倍音…特に中域のザラついた非整数次の倍音を多分に含んだ音色である。
ローランドシンセのピアノをもっと太くした様な印象、と言えば良いだろうか。
MOTIFのピアノは全域できらびやかな高域が目立つが、こいつは「ピアノ」としてもっともプレセンスな中域に特徴が有り、それこそアンプラグドなアンサンブルで生きるタイプのピアノだ。 打ち込みには向かないかも知れないが、ピアノを「弾く」人なら一発で好きになれる…と思う。
ちなみにプログラム2番はMOTIF XS直系の「Full Concert Grand」。 これはこれでYAMAHAシンセ好きにはおなじみのキャラクターの音色で、甲乙付け難い魅力を持つ。とはいえMOTIFサウンドであることには違いなく、食傷気味になっている人にはS90XSのピアノは新鮮である。

◎鍵盤タッチに関しては、バランスドハンマー系(MOTIF、S90系、S09、CP)の中では軽い部類に入るのに、 打鍵感がカチッとしており、ハンマーを振る感触がきちんとしていて、軽いといえどもとても弾き易い.(むしろ、軽いからこそ弾き易い?)ピアノだけでなく、エレピやオルガンといった楽器にもマッチする鍵盤タッチだ。
そしてなにより鍵盤タッチと音色の一体感がMOTIFとは段違いに良い。MOTIFより鍵盤が軽いからそう感じるのかも知れないが、ともあれこの一体感はソフトシンセでは絶対に味わえない。

◎操作性に関してだが、シーケンサーが無い分、右側に音色系、左側に演奏系と明確に区分されており、特に左側のパネルレイアウトはかなり練り込まれた印象。
細かい事ではあるが、オクターブやトランスポーズキーが鍵盤のすぐ近く、丁度左手の真上にあるのが絶妙。 (S70XSだともう少し高音側に行ってしまうので、少し印象が違うかも) AW4416もそうだったけど、YAMAHAって時々こういう超絶操作系を生み出すのよね。
良好なキータッチ、練り込まれた操作系、実用性重視でハデさのない作りは、かつてのマスターキーボードの名機「KX88」を彷彿とさせた。

◎正直な所、クレジットカード取り出して店員に「これください」と言いそうになったw それぐらい、トータル「鍵盤楽器として」の完成度が高いのだ。冷静に考えれば中身はピアノ波形以外MOTIF XSと何も変わらないのに…でも、なまじ「MOTIF」でないだけに機能馬鹿になっていない点もいい。(それを好みとする人もいるから、一概には言えないが)
Laoxの5階に初音ミクの看板を眺めてハァハァしにくるような連中には一切ウケないだろうが、とりあえず私の中の「いつか買ってやるぞリスト」には確実に組み込まれた。
ハードシンセが一目惚れで欲しくなるなんて,おそらくMOTIF登場以来だろう…