2007/06/04

【Sound Works】DAWに最適な卓の構成を考えてみる

◎mixiの某コミュニティの質問に答えるにあたってAW1600の構成を調べてみると、トラックキューはおろかソロ系統すら無い事を知った。 どうやらAW1600におけるソロモードは単に「選択したトラック以外を全てミュート」して、本線の音を聴く為のもののようだ。 ちなみにLogicのソロも同じ様なものである。
このソロ、ミックスダウンの時はそれでいいが、レコーディングの時は困る。 レコーダーに入っている音のモニターはどうすればいいんだろう。 レコーダーモニターチャンネルをミュートすれば聴けるが、それは同時にモニター返しの信号が無くなる事を意味するし…

◎で、これについてイロイロと考えていくうちに、「DAW環境で使うミキサーはどんな構成が理想か」という点が気になった。
構成的にはセパレート型レコーディングミキサーが理想的だが、DAW環境特有の事情として「ミキサー側でのミックスダウンはあまり必要ない」と言う事…つまりいわゆる「本線」の意味合いが薄いということだ。 なぜなら本線はトータルバウンスも含めてDAW側でやってしまったほうが利便性が高いからだ。 ではDAW環境でどういう風に卓を使い、どういう機能が必要なのだろうか。 DAW側がライブインプットに対応していると仮定して考えてみよう。

◎まず録音ソースの立ち上げ。インプットチャンネルがこれを担う事になるが、録音前段階での増幅や補正がh値鵜用なためプリアンプ(トリム)やアッテネータ、コンプ、EQは必要だ。 場合に依っちゃレコーディング時点でのエフェクト処理用にAUXも要るだろう。しかしこの後段階のファンクションは極論ソロバスへの送りと、「ダイレクトアウトを持っていない場合に」グループバスへの送りがあればいい。 どうせパンボットはレコーダに送るバスの切り替えで使うので、本線の信号をモニターすることが無いからだ。

◎そしてDAWからの戻りだが、まずDAWからの本線戻りには一切のチャンネルファンクションは必要なく、モニモニ(エンジニアのモニター)として本線に信号が行けば良い。 いわゆる2tr Inで事足りる。
一方でDAWからのパラアウトを受ける系統は、外部エフェクトに送るにしろ演奏者用モニターを作るにしろ、プリフェーダのAUXと「本線経由での演奏者ミックスを作る為の」フェーダがあれば良く、EQやコンプはあまり必要ない。(そういう処理はDAW側でやる)そしてこっちの系統には、ソロすら必要ない。(ミックスダウン段階のソロはDAW側でやったほうが良い)

◎一方でAUXやバス関係、マトリックス関係はできるだけ充実していた方が良い。 エフェクトも演奏者モニターもAUXやバスを経由することになるので、この部分でのパッチング自由度が高ければいい。 一方で本線はDAWの本線がモニターできれば良い…って、こりゃ殆ど(というか完全に)モニ卓の構成じゃないか。 これは私も驚いた。 要求される機能がモニ卓だったとは…
そしてこれがデジタル処理で、フィジカルコントローラ機能を持ってれば完璧だ。

◎先日紹介したYAMAHA n12/n8はわりとコレに近いが、セパレートでなくインライン構成であることと、バス/AUXの本数がやや少ない事、フィジカルンコントロール機能を持たないことが気になる。 素性は悪くないのだから、01X並みに機能強化してくれないmのだろうか。 01V96が理想だけど,いくらなんでも高すぎるし…
インプット16+モニター8、8Bus、8AUX構成のデジタルミキサーを安価で作ってくれないかな,YAMAHAさん。

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