2011/09/30

【Apple】Macbook Air購入


購入品:Macbook Air 13” (1.8GHz Corei7/SSD256GB)、Magic Mouse

◎というわけで4年振りのメインマシン入替。 Pro15インチと最後まで悩んだのだが、使い慣れた13インチというサイズとSSDの高速性、何よりi7マシンで15万円以下という価格に惹かれて購入。
マウスも前回Mighty Mouseをケチッてワイヤードにしたら不便だったので、今回はちゃんとワイヤレスに。

◎では早速移行アシスタントで環境移行…と思ったらいきなり障害が。何度やってもMacbookを認識しない。 Macbook側も認識しない。 調べてみたところ、Lionの移行アシスタント、なんとLeopard以前からの移行に未対応なのだw OSアップデートをケチったツケがこんなところにも。
仕方が無いので手動での環境移行に着手。 とはいっても、移行させたいのはSafari、Mail、ことえりの辞書ぐらいだ。
(iPhotoとiTunesのライブラリは、NASの移動に伴い今回新規で構築することに。)

◎しかしここで大失敗をやらかす。 SafariとMailの移行はうまく行ったのだが、ことえりのプロパティリストを強引に上書きしたら、辞書ツールが起動しなくなってしまったw 初期状態のプロパティリストを残していなかったので元に戻すこともできず、結局OS Xごと入れ直すことに。
光学ドライブの無いAirでのリストアはネット経由になる。 Command+Rで再起動し、SSDを消去(この時、SSDの高速性を実感…)、その後LionをDL/インストールして、再起動後iLifeをApp Storeから再インストールし終了。 Air購入最初のユーザ情報入力でApple IDと紐つけられているので、プリインストアプリのライセンス情報もちゃんとある。こりゃー、便利だ。

◎その後は特にトラブルも無く環境移行終了。早速使い始めているが、何しろOSを2世代すっ飛ばしたので、「操作系こそ似ているがほとんど別物のOS」を触っている気分w LionからExposéがMissionControlに統合され、MagicMouseからスクイーズボタンが消えているというのに、ふとした拍子にマウスを握ってしまう癖がw
しかしこのMissionControl、便利だ。というかLionのマルチタッチジェスチャとの組み合わせが絶妙。三本指によるスライドは勿論、散らしてExposéデスクトップ、集めてLanchPadという割当は実に直感的。

◎Lionは基本マルチタッチ・タッチパッドでの使用を想定しているというが、そうは言いつつMagicMouseとのコンビネーションも良い。スクロールや画面切り替えといった高頻度操作はMagicMouse、Exposé系の低頻度操作はマルチタッチという使い分けが自然に割り当てられていて、難しいことを考えなくてもあっという間に操作に慣れる。TigerのExposéの時点で感動モノだったが、仮想デスクトップまでの統合をAppleがやるとここまで使いやすいものになるのかと関心。

◎ハードウェアに関してだが、やはりMacbookからの乗り換えとなると短いキーストロークがやや気になるがすぐ慣れるだろう。何よりも薄く、軽い。閉じておくと、数える単位が「台」でなく「枚」になりそうな勢いだ。かねてからPCはその「見た目の煩雑さ」からインテリアに溶け込む存在にはなり得ない(だからこそデスクトップPCを使わない)と提唱している私だが、部屋の中でのAirの存在は本当に絵になる。開いていても、閉じていても。
Macbookを買ったときにも思ったことだが、また一つ、自分が理想としていたコンピュータを手にしたのかもしれない。

以下メモ書き:
Safariの環境移行…ユーザ/ライブラリ/Safari内のプロパティリストファイル(.plst)全て
Mailの環境移行…ユーザ/ライブラリ/preference/com.mail.apple.plist および、ユーザ/ライブラリ/Mailフォルダ全て
アドレスブックの環境移行…アドレスブックを起動し書き出し→読み込み、もしくはvCardで書き出して読み込み
ことえり辞書…ユーザ/ライブラリ/Dictionary/ユーザ辞書

2011/09/22

【Favorites】通信端末に対する雑感

◎きっかけはtwitterにおける私の発言であった。→twitter発言

そもそも、311のような苦難を経験していながら、緊急時に通信端末に求められる「確実な回線確保」「稼働時間」「危険情報の受信」といった機能に劣るスマートフォンに、「乗り換える動きが加速する」こと自体がまったく理解できない。
細やかながらフォロワーさんから反応があり、私自身もこれについて一度ネタにしているいつかきちんとまとめておこうと思いながら半年が経過していたので、ここで一度まとめようと思う。 半年ぶりの更新ネタとしてw

◎まず前提として、以下の記事。 ケータイWatch:ドコモの発売済みスマートフォン、今夏に緊急地震速報対応へ
NTTドコモは28日、2010年度の決算を発表した。都内で行われた会見では、業績の発表に先立ち、東日本大震災に関連する同社の取り組みが紹介され、その中で、今夏にも既存の同社スマートフォンでは、緊急地震速報を配信する仕組みである「エリアメール」に対応することが明らかにされた。 (中略) 山田氏は「夏モデルでも最初から対応して販売しろ、と思われるかもしれないが、スケジュールが間に合わない見込み」と述べ、今夏発売の機種であっても発売後に対応する形になるとの見通しが示された。Android以外のスマートフォンについては、特に触れられなかった。
ドコモの決算資料27ページに明確に【夏から】と書かれている。(端っこに小っちゃく(夏~冬)と逃げは打ってあるが) さて、世間はもう鈴虫が鳴き台風が訪れる季節なのだが、一向にこの進捗は聞かれない。 ドコモの頭の中は未だに夏らしい。 世間はとっくに【秋】と言うのだが。

◎ドコモのこの発表は、明確に「311」を意識している。地震に関する意識の高まりを受けて、ガラケでは既に対応していた「緊急地震速報」をスマホに搭載させる「姿勢」を見せることで、市場評価を受けたかったのだろう。 しかし実際は一向に搭載される気配はない。 せめて自分達が示したスケジュールを達成できないのなら遅延予定を示すのが誠意と言うものだろう。 そうでなければ、まるで「地震」と言う火事場に乗じたポジショントーク、言い換えれば詐欺に近いではないか。

◎311は「緊急時において通信端末に求められるもの」を明確に示してくれた。 人は災害に見舞われると、自分の身の安全が確保できたら次は「不安の解消」の為に安否の確認・発信をしたり、被害状況の確認をしたりする。 災害の常で電話網は輻輳で使い物にならない中、
・遅配はするがリジェクトは無かったiモードメール
・当時のスマホではまだ少数だったワンセグによる情報確認
・twitterによる情報発信
・緊急地震速報による地震への備え
が、被災者の「安心」を提供したことは間違いない。(勿論、基地局の被害状況にもよるが)

◎そしてもう一つが「使用可能時間」の問題。 私は幸い被災時に電源には困らない環境に居たので、即座に充電環境を確保できた。 W-CDMA端末ではありふれたコンパクトな純正充電器で、コンセントさえあれば充電出来る。 一方スマホ持ちの人は時間の経過とともに次々と電池が切れていった。(特にiPhoneユーザーが顕著だった)充電器を貸与することも出来ず、バッテリパックを持っていない人はただうなだれるしか無かった。 突然情報を断絶された絶望はいかばかりだったか。

◎311を通じて私に芽生えた危機意識、それが上記twitterに書いた
・通信が確保される事
・十分な稼働時間が確保される事
・必要な情報を受信できる事(この場合、地震速報、テレビ報道、ネットワーク)
の3点である。 そして残念ながら、今「スマートフォン」において、これらを十分満たし得る端末は存在しない。 通信確保が問題ないドコモですら、稼働時間は完全に不足していたり、モデルによってはワンセグ自体対応していないと、片手落ちもいいところ。結局これらの条件を満たし得るのは、所謂ガラケしか無かったのだ。

◎しかし311から半年が経ち、夏モデルスマホは順調に売れている。私の周囲でもスマホ持ちがどんどん増えてきた。 彼らは当然のように職場で充電しそのまま離席している。 緊急地震速報も鳴らない。(なまず経由の人は居るが明らかに遅いか、煩わしい)。 あれだけの災害を受けても、危機意識は芽生えなかった、と言う事なのだろうか? 私にはいまだに理解できない。
勿論、携帯電話を持つに関して「とにかく繋がること」「緊急時でも使える事」と言う「ケ」な理由でなく、「遊べる」「楽しめる」「カッコイイ」といった「ハレ」の理由で選ぶこと自体は否定するつもりは無い。 しかし、「ハレ」を優先するあまり「ケ」を軽視するのでは、あの地震の教訓は何だったのか?

◎最初にあげたように私は基本ドコモユーザでありながらドコモの企業姿勢、特に経営やサービスに関する姿勢は一切評価も信頼もしていない。少なくとも「ハレとケ」で考えるなら、ドコモにハレの要素は一切期待できない。しかし同時に「ハレ」の理由に対する憧れはある。正直、Medias WPへの乗り換えを真剣に検討してもいたのだ。
しかしそれはやっぱり、「満たすべきものを満たしてから」初めて手にしていいものではないだろうか。 快適に住む以前にまず部屋に壁と屋根が必要なように。 警備員を雇う前にまず戸にカギをつけるように。

◎…と、以上あくまで私の主観で書いたが、如何なものだろうか? 結論としては「少なくとも今現在のスマホは、携帯端末として求められる真の性能を満たしていない」為に、その性能の確保と、「ハレ」の性能の確保は切り分けて、相応のコストを支払うべき、というものである。