2009/10/31

【Column】リストラクチャリング

読売新聞:トヨタ苦肉の増産策、大卒社員を生産ラインに

新入社員は工場や販売店での研修を終え、10月に本社や研究所などの各部署に配属されたばかり。再配置先は、プリウスを生産する堤工場(愛知県豊田市)など主力車種生産工場が中心になる見込みだ。(中略)
 トヨタは今夏以降、増産基調に対応するため、取引先のメーカーなどから応援要員を受け入れた。10月には期間従業員の採用を1年4か月ぶりに再開。ただ、契約を更新しない「雇い止め」などで批判を浴びた教訓から、期間従業員の採用を大幅に追加することには慎重とみられる。さらに、政府の支援策が打ち切られた後は、再び需要が失速する懸念があるため、新入社員を活用することにしたようだ。
◎おーおー、どんどんやれどんどんやれー。 「使える新人」「使えない新人」をふるいにかけるには丁度いい。世代的にも丁度ゆとりの足音が聞こえ始めた時期だし、これは緊急処置でなく毎年恒例化したって良いんじゃないか?

◎私の昔の経験だが、私が社会人になった翌年…98年近辺といえばまさに就職氷河期ど真ん中。 工員も含めて一切の採用活動を止める 一方で私の世代は最後の大量採用世代だったため新人が余っており、結果、生産関連部署に居た人は技術職事務職関係なく現場に突っ込まれ,半数が「俺はこんな事するために会社に入ったんじゃない」と捨て台詞を吐いて辞めて行った。

◎しかし考えてみると、ヘタすると今よりも就職難だった当時、所詮二流三流だったウチらの会社を辞めて、どこに行けたのだろう。 一方で歯を食いしばって…と言うよりも「前向きに」現場に取り組んだ私の同期は、みんな私が素直に「凄いなぁ」と思える人材になっている。
「俺ぁこんな…」と言う捨て台詞を吐く程のプライドって何だったんだろうか。

◎まして今回はまさに一流企業、新人のプライドも高いだろうし、(まさに今私が体験しているような)根本的に話も価値観も会わない、それまで彼らの生きるステージには「存在すらしなかった」人達に小突かれこき使われ、自分の「実績に基づかない」プライドを打ち砕かれても前向きに進める奴なら、トヨタにとって宝物の人材になるはずだ。 逆に目先のプライドという「ありもしないもの」の為に、今あるものを捨てるなら、所詮それまでの人材である。

◎そしてもう一つ。 「雇い止め批判〜」のくだりにある様に、これこそがトヨタなりの「日雇い批判」に対する回答である。 批判・非難されるぐらいなら、最初から雇わない。 そりゃそうだ。 トヨタの姿勢は(この件に関しては)どこまでも正しい。
去年の年末だったかに日比谷公園でシュプレヒコールを上げた連中が招いた事は、自分達の可能性を閉ざす事だった訳だ。 どことは言わないが、事務職に対する現場への配置転換をかけてまで「派遣・請負・日雇い」を全部契約解除した企業もある(※1)。 当たり前だ。 批判・非難されてまで、その火種に給料を払う道理がどこにあるか。

※1:ちなみにこの企業、契約解除直前に相当数の派遣・請負・日雇い労働者を「正社員雇用」したことを付け加えておく。

2009/10/26

【Computing】PC環境のこれからをのんびり考える

◎最近の悩みは「PC環境をどうしよう…」である。 今の私の環境をダッと説明すると
・メイン:macbook (Core2Duo2.0GHz(Merom) 2GRAM/80GHDD
・サブ:DELLのデスクトップ(P4-2GHz 他スペック忘れた)
・NAS(300GBちょっと 憶えてねぇ)
…となっており、実用上コレといって不満は無いのだが、不安点はいくつか有る。

・HDD 80GBじゃ少ないよ&いつまでTigerなのよ
これはねぇ…もう2世代も前のOS。 Appleお得意のレガシー切り捨て戦略により、もう今売ってるApple純正アプリはどれ一つとしてTigerに対応してくれてません。 周辺機器しかり。 スペック的に何〜ら不満は無いんだけど、まさかこういう形(アプリ&周辺機器に置いてけぼりにされる)という形で実用寿命が来ると思ってなかったよ。
まーOSなんて入れ替えればいーじゃん、HDD足りなきゃ換えればいーじゃん、という声もあるでしょうが、TigerとLeopardじゃ微妙にファンクションキーバインド違うのよ。 LCD輝度とか音量調整は多分大丈夫だろうけど、Exposéを多用する身としてはここのキーバインドが変わるのは痛いね。 macってそれぐらいハードウェアとOSが直結してるから、そのへんのバランスを崩したくない。
で、OSを換えないのにストレージだけのためにHDD買ってきてもう一回Tiger入れ直すってのも、なんかナンセンスな行為だよね…

・サブ機,どうにかしようよ…
ここが今,「超」悩んでいる所。 実のところこのサブ機の使い道は「ウチに残された唯一のWindows環境」&「テレビ&リビングオーディオに繋いで、音楽鑑賞時のPCトランスポート」という使い方なんだけど、P4機の宿命でうるせぇ。 iTunesビジュアライザなんぞ点けようものなら、てめぇは掃除機かっちゅーぐらいの轟音を立てる。 そいでもって音楽聴くにしてもテレビ台に手を伸ばしてPC電源入れてマウスでiTunes立ち上げて再生・・・っちゅーのがどうにも面倒臭ぇ。 正直PCトランスポートにはこれっぽっちも向いてないPCを使ってるんだから、しゃーないと言えばしゃーないのだが。

・ネットワーク回りの不安
ウチのコレガの安物ルータ、macと相性良くないのか、DHCPはまともに働いてくれない(クライアント側からDHCPのIPを指定する始末)し、Win機が先にログオンしてるとmac側からMessengerが接続出来ないという謎症状まである。 そしてNAS、2年近く電源入れっぱなしで、別に異音もしないしファン音の変化もないのだがやっぱ不安。 本当だったらRAIDのNASでも入れて冗長性を持たせたいところだが、会社でRAIDサーバの保守・・というか「交換用HDDの確保」に四苦八苦してる身としてはRAIDは個人ベースで運用したくない。 じゃあTimeCapsuleでルータ問題を解決させつつバックアップも取れて一石二鳥!! と行きたいがウチのクライアント、どれもTimeCapsule非対応…

◎…といった種々の問題を解決すべくいろいろ考えていて、最初はこないだネタにしたmacmini Serverも考えマスタ。 これ買ってスノレパ鯖でストレージ鯖にすりゃいいじゃん!! とか思ったが、RAID化でもしない限り信頼性に難があるし、スノレパ鯖でiTunes動くかどうか判んないし、そもそもFrontRowに対応してないっぽく、とどめにBootCampはWin7未対応。 だめだこりゃ。
そーなると、BootcampかParallelDesktopの対応を待ってフツーのminiとtime Capsuleというセンが一番現実的なのかなぁ。

◎あとは順番の問題だよね。 サブ機の入れ替え、ルータ&NASの更新、メイン機の入れ替え(スノレパ化)、どこから手をつけるべきか… ルータの現状を考えるとTime Capsuleの導入が最優先かも知れないがTime Machineディセーブルのまま塩漬けするのはどうも…じゃあサブ機の入れ替えが先? でもまだWin7対応してないし、そもそもSP1リリース前にWin7入れたくない。 XPリテールはもう手に入らない。 メイン機入れ替える? でもまだこのmacbook、3年も経ってないんだよ? という葛藤が生まれ、結局何も出来ない状態にあるわけである。

◎先日Netbookに機の迷いを起こしたのもこの辺の葛藤が原因である。 ただNetbookでは上記の悩みは何一つ解決しなくて、せいぜい「あーんなファイルやこーんなデータ」をベッドルームでゴロゴロしながら鑑賞する用途位しか無くて、そんなのmacbookで間に合ってるよ!! と言う事で導入を見送ったのだ。 モノ増やしたくないのにムダ金使ってギーク街道歩きたくないよ、私は。
いっその事、メイン機買い替え+現macbookのストレージだけ増強して、クラムシェルモードでリビング鯖化しようか…それも悪くないな。
悩みは続くのであった。

2009/10/21

【Apple】秋のMac祭り

◎Windows7の発表前日になって新製品をラッシュで出したApple。 Macタブレットなんて妄想グッズは無い(無責任な自称「アナリスト」なる山師共涙目www)が、それに匹敵する位のインパクトある製品揃いとなった。

◎個人的に最大の目玉はmacmini。 なんか最近急に思い出された感のあるmacminiだが、今回CPU,RAM廻りが強化された。 macminiという製品の性格を考えるとそうそう高いスペックも必要ないだろうから、これは事実上2.66GHzモデルの値下げと考えて良いと思う。
それよりも驚くべくはmacminiに対して誰もが妄想したであろう「mac miniサーバー」が現実化してしまったことではないだろうか。500×2ストレージのサーバOS搭載機が10万円台って、恐ろしい程安くないか? バックアップ用にTime Machine 2TBモデルと一緒に買っても、15万強。 RAIDでこそないがヘタなWindows Server搭載NASより安いぞコレ。 それでいて単体NASと違っていろいろな事をさせられるから、これは面白いモデルだと思う。
例えば私なら、光学ドライブを繋いだ上でiTunesを走らせ、リビングルームのAVセンター兼iPod母艦にする、とか。

◎お次はMacbook。 Appleとしては本腰を入れてこの「Macbook」をエントリノートとして位置づけたようで、ここにきて筐体をユニボディ・ガラスタッチパッドに変更するとは思ってなかった。 しかも「白い」ままだ。(材質はポリカボ) 「mac=白」と言うある意味コンサバなmacファン感涙の一品だろう。
スペック的にもエントリとしては十分で、正直「人に勧めたい」ノートである。 自分は? と言われると、ポート廻りが少し不安(FW400、残して欲しかった…)ではあるが、価格が凄く魅力。 今使ってるmacbookのリプレースに良いかも。

◎そいでもってiMac。 27インチって…ウチのテレビよりでかいじゃないか!!w 置く場所どうすんだ、というのはともかく、これだけでかい画面&Core i5搭載機で198,000って、はっきりいって「コンシューマ機にこれ以上何を求めるの?」といった風情。 ここまで来ると、ハイアマの写真・DTM・動画編集用途も余裕で対応出来そうだ。 「i」の名を冠してこそいるものの、macproが事実上ワークステーションになった今、「デスクトップのmac」の主体は間違いなくiMacだということか。

◎地味な所ではmacbook Airが何気に値下げをしていて、1.86G・HDDモデルが¥149,800、2.13G・SSDモデルが¥178,800に下がった。(それぞれ約5万円程値下げ) サブノートとしてはまだ高いが、そこは希少性でカバーと言った所か。 正直、メイン機がiMacだったら欲しかった鴨。

◎そして最後はMagic Mouse。 Appleのマウスは毎回驚かされるが、今回のも凄いと思う。 マルチタッチ対応も十分凄いが、Mighty Mouseの最大の弱点だった「ボールが汚れ易い」をこういう形で解決してくるとは… Leopard以降じゃないとその恩恵に与れないのは少々寂しいが、今のmacbook買い替えたら絶対マウスをコイツにしてやる。

2009/10/18

【Diary】ミイラ取りが…

◎ミイラ取りがミイラ、とは良く言ったものである。
他人の為に準Netbook的ノートを探してあれやこれや考えているうちに、自分がNetbookを欲しくなってしまったw
しかもそこに追い討ちをかける様に知人から電話で「狙ってたPC(某デスクトップ)が現品限り8万になってたから買うわ」と一言。
妙な追い込まれ感に苛まれながら最近「つぶれて出来た」電気屋に行ってみた。

◎あまり家電量販店には国外メーカーのNetbookは置いていないが、そこには私が目をつけたidePadのS10-2がしっかり置いてあるやないの。 値段は4万を切っている。 メモリ増設しても5万でおつりが来る。
私は悩んだ。
死ぬ程悩んだ。
これほど悩めば松岡修造のトレーニングも耐えきれるぞという位悩んで…結局そのまま帰宅w
「なんであきらめるんだよ!! あきらめるなんていうなよ!!」…いやこれは違うな。

◎結局私の中で「Netbookを何に使うの」という疑問がどうしても解消しきれなかったのが購入を思いとどまった最大の理由であった。 まあ、もし手元にNetbookが来たら、Chrome入れてGears入れてPicasa入れてiTunes入れて、モノ書きツール+ベッドルーム用ネット端末として使う、ぐらいになるだろうが、そんな用途はMacbookで十分間に合っている。 携帯性…まあ確かにMacbookは携帯するには少々デカいし重いしバッテリもヘタり気味だが、携帯してまで何かやりたい事が有りますかというと無い。 私は職業モノ書きではないし。
唯一有用な使い道が有るとすればデジタル一眼の母艦としての使い方か。 Macbookでは大き過ぎてカメラバッグに入らないのだ。

◎他にも思いとどまった理由はいろいろあって、
デザインが好みと言う意味では妥協点だとか、Macじゃないとか、OSが結局Windowsだとか、Macじゃないとか、タッチパッドの表面がモールドだとか、Macじゃないとか、やや厚ぼったいとか、Macじゃないとか、Netbook買うよりはMBP13"買い替えたほうが多分幸せになれるとか、そんな金があったらDuet買えとか、まあ色々。
ただ「Macじゃない」と言う点に関しては、今後Chrome OSが出てきたらまた変わるかも知れない…

【Mobile Diary 】電気屋

電気屋が潰れて、電気屋が出来た。

2009/10/11

【Diary】久々にPCを見に行く

◎母が購入検討しているというので超久しぶりにWindowsノートを見に行く. 何もこんな中途半端な時期に…とも思ったが、流石に同居人のPCを間借りし続けるのも少々気まずいらしい。 とかいいつつこのBlogの文章自体、私がその同居人のPCを間借りして打っているのだがw

◎母の使い道はGoogle関係のサービス(何気に、60超えてGmailやGoogleドキュメントを使いこなすサイバーババアだったりする)がメインなので、そんなに高スペックは必要ない。 スペック的にはNetbookでも全然問題ないのだが、やはり実物を見て60超えてネットブックの文字はキツいようで断念。私がかつて使っていたような12~13インチ程度のサブノートを探すも、殆ど無いに等しい状態なんだなこれが。

◎かつては軽量ノートの代名詞だったB5サブノート、何故こんなに衰退してしまったのか・・・って理由は簡単か。 A4フルサイズノート程の高機能もNetbook程の携帯性もないサブノートはセールスポイントに乏しい。 売れるかもしれないが、小売側としてはあまり売りたくないよなぁ。 このへん、「メールと電話とワンセグがあればそれでいいのに」という声が一杯あるにもかかわらずそういう端末が出てこない携帯電話に似ていると思う。

◎Macbook Airもそうだが、PCの携帯性で本当に必要なのは大きさよりも薄さ・軽さではないかと思う。ケツポケットに突っ込む訳じゃあるまいし(※1),カバンに入れるならどうせ書類もセットで、それならフォルダケースや角型2号封筒のサイズを超えなければ携帯性は問題ないはずだ。逆にそこまでのサイズの許容すれば視認性も操作性も抜群に改善される。

◎一方、「カバン」で問題になるのが厚みだ。いくらサイズが小さくても厚ぼったくてはカバンの中で邪魔になる。たとえて言うならA5サイズの国語辞典を入れるようなもんだ。(そこまで厚くないかw)ところが最近のネットブックにしてもサブノートにしても「厚み」という部分はあまり重要視されていないように感じる。せいぜい松下のLet's Noteぐらいか。そういう意味で個人的にはThinkpad S30やMebius Muramasa、Dynabook SSのような「超薄型サブノート」に復権して欲しい。Atom搭載ネットブックのサイズだけをサブノートクラスに拡大してネットブック+1万円、ぐらいなら充分商品価値はあると思うのだが・・・どうだろう?

※1:ではビジネスバッグではない「パーソナルユースではどうなのか?」という観点だが、まず学生ならA4紙が入るカバンぐらい持っている&使っているだろう。それ以外のパーソナルユースというと結局「ネットを見る」という受動&視聴ベースの使い方だろうが、それならiPhoneでも何でも、スマートフォンで充分ではないだろうか。
ビジネスでなくアカデミックでないという前提で「なんらかの情報発信をする」というパーソナルユースの使い道が、私にはどうも思いつかない。

2009/10/10

【Sound Works】ピアノ音源

◎最近暇つぶしに(酔った勢いもあって)夜な夜な鍵盤を叩いている中で、The Grand3の発表のニュースもあってピアノ音源に興味を持った。 そりゃあ勿論S90XSでしょう!! という気もするのだが(笑)

◎いろいろ調べている(と言うより2chのピアノ音源スレを眺めている)と、こんなサイトを発見。
http://wing2.jp/~pianoman/index.html
まあ要はピアノ音源を同一フレーズで弾いて比較しようという内容。 一気に聴き比べられるのが良いね。
ピアノ音源スレでivoryと人気を二分するpianoteqが無いのは残念だけれども。

◎で、聴き比べた結果…個人的に一番好みなのはThe Grandだろうか。低音域の高域(ややこしっ!!)と御圧、和音の響きがすばらしい。 一方でivoryは淡白な印象だが、ダイナミックレンジとそれによる倍音変化はこちらのほうが表情豊かだし、高域が出過ぎていないのもお上品な感じはする。 好みはThe Grandと言っても、どっちがいいかと言われたら正直甲乙付け難い魅力はある。 ボーゼンドルファーだけで比較するならThe Grandかなぁ…

◎と言うより、他がひどいなw 特にNIのAKOUSTIC PIANOがひどい… こんなガチガチに音の堅いボーゼンドルファーがあってたまるかw調律も何かヘンだし…まだEastWestのサンプリングCDのほうがマシと言うw
と言うより、サンプル容量では遥かに劣る筈のexs24用「YAMAHA Grand」(おそらくC7)やS90ES、クラビノーバがヘタな音源よりいい音を出していることに驚き。 これらより音がいいのって、ホントにThe Grand3かivoryだけじゃないか…(あくまで個人的評価)。
そういえばLogicって8以降はボーゼンドルファーも確か有ったなぁ。

◎で、Logicのピアノがデモで聴く限りイイ線をいっていたのをいいことに、ウチの環境のピアノをいろいろ弾き比べてみた。 音質面もさることながら、演奏面でどうなのか? を、以下のピアノで弾き比べてみた。
・MOTIF プリセット1番「Power Grand」
・prosamples-11 「Steinway Grand Piano」256MB
・Logic7ファクトリープリセット「Carnegie Hall」
・exsp24ファクトリープリセット「Grand Piano」
・exsp24ファクトリープリセット「YAMAHA Concert Grand」(上に出てきた奴)
・Garageband Instruments「Grand Piano」
これらのうち、MOTIF以外は「Carnegie Hall」の音源部だけ変えて演奏してみた。

◎まずダメなほうから列挙するとCarnegie HallとGarageband Instruments。 どちらもサンプルにまとまりがなく、キースプリットがまるわかりな上に全域で高域がキツ過ぎる。 いくらフィルターいじってもダメ。
exspのGrand Pianoはまだマシなほうだが、やはり高域が出過ぎる。
上でいい感じだったYAMAHA Concert Grandは、ダイナミックレンジによる表現力は上の中で最も表情豊かだが、そのままではどうもベロシティに対するフィルターの反応が過敏で弾きづらい。 カットオフを少しいじると急激に改善し、フィルタを切るといい感じで繋がってくる。 但し音量の変化が急激なのはどうにも改善できなかった。 おそらくマルチサンプルの音量差が、サンプラーエンジンのベロシティカーブとうまくマッチしていないのだろう。

◎一方でprosamplesのSteinway、プリセットのままだと物凄く違和感のある音色なのだが、フィルタカットオフとベロシティ感度の設定を変えてやると一気に弾き易くなる。 そして、音色は最も淡白ながら弾いていて一番コントローラブルなのがMOTIFのピアノだった。
この二つ、どちらも「ベロシティによる波形の切り替え」を行っていない。 つまりベロシティもフィルタ感度も「サンプラーエンジン任せ」なのだ。 そりゃあ違和感が無い訳だよ。

◎やっぱりPCMシンセは波形容量が全てじゃないんだな、とあらためて実感した次第。 特に「鍵盤とエンジンと出音の一体感」に関しては、まだまだハードシンセに分が有りそうだ。 これは以前S90XSの試奏をした時にも思った事で、ソフトシンセが忌み嫌う「サンプルのピッチ変更」や「ループ」と言うモノがバンバン使われていようが、デモソングで聴く音がいかに優れていようが、ピアノが「楽器」である以上、インターフェースとの融和性は無視出来ない、と言う事だろう。(※1)
そのあたり、ivoryやThe Grandはどうなんだろう。ああ、どっかでMOTIFクラスの鍵盤で弾ける店無ぇかな。 試してみたいなぁ。
ま、どっちにしても今のmacbookじゃHDD容量足りなさ過ぎて無理だけどなっ!!

(※1):たとえ打ち込み用の音源に限定したとしても、ベロシティカーブと出音がちぐはぐでは、自然な打ち込みは出来ないだろう。 そういう意味ではやはりベロシティ・エンジン特性・サンプルの連携は必須なのだ。

2009/10/08

【Gadget】ステーショナリ

こないだ買った万年筆、イロイロなものに書き散らしているためだいたいリフィル1本を3週間で使い切るペースで2本終了。買った直後は書きにくくて仕方が無かったのだがリフィル1本超えた辺りから、ペン先が馴染んだのか私が慣れたのか、手帳に書く様な極小文字でも難なく書ける様になってきた。 と同時に「字」もかなり矯正されてきて、「ヒトが読めない字」から「普通に汚い字」ぐらいにはなった…と思う。

◎仕事で使っているペンはもう一つ、これまたパーカーのボールペン。 10年程前、当時の会社が創業○年記念なんつってわざわざ名前を彫って寄越した「微妙に恥ずかしい」アイテムだが、先日部屋の整理をしていたら出土したのを機に使用している。 このボールペンも軸の重みがしっかりしていて、ペンが「走る」事が無い。 少々経年劣化気味でボールの転がりは固いのだが、まあこれはペン先を換えれば問題ないだろう。

◎で、そんなステーショナリで普段仕事をしているのだが、先日郵便局に行った際に記名を備え付けのボールペンで書いたら、一気に「ヒトが読めない字」に逆戻りしてしまった。 軸が軽すぎるのだ。
もともと私の字は筆記用具にかなり左右されるようで、特にボールペンはひどい字を書いていたが、最初は筆圧が軽過ぎる事が要因かと思っていたら、どうやら「転がり抵抗」の差のようである。

◎万年筆のペン先は滑らかではあるが、万年筆自体に重みが有るので筆圧はともかく抵抗は結構あるし、今使っているボールペンもボールはかなり重い。 それに対してそのへんで売っているボールペンだと線が「走ってしまって」、結果的に㌧でもない字を書いてしまう…ように思える。それに気がついて以後、部屋で書くメモも極力カバンからボールペンor万年筆を引っ張り出して書いている。

◎しかしこうなるとマルチファンクションペンが欲しくなってくるなぁ。 executiveいいなぁ…

2009/10/06

【Diary】ヤカンを洗う

◎ウチの台所には昔使っていたヤカンが放置されている。 電気ポット購入以後殆ど使っていなかったのだが、当時とにかくモノグサだった私はヤカンもろくに洗わなかったため、ヤカンの内側には炭酸カルシウムがこびりついている。勿論ここまで来ると台所洗剤では絶対落ちない。 市販のポット用やカルシウム除去洗剤を溶かせば落ちるが、それでは面白くない。
ここは一つ、ポット洗剤以外の溶剤を使って落としてみようじゃないか。

◎と、ここで炭酸カルシウム除去のメカニズムから考える。 炭酸カルシウムと言えば代表例は卵の殻だ。 コレを除去するのに一番手っ取り早い方法は、酸をぶっかける事だ。 要は昔の理科実験である。(卵のカラに塩酸かけて二酸化炭素)
と言うか所謂ポット用洗剤がそうだし、クエン酸の溶液で煮沸するという手もある。 と言う訳でヤカンの中に酸性の液体を注げばカルシウムが溶け出す筈だ。
◎まずご登場頂いたのは殆ど使っていない「酢」。 pH的にはかなり弱いが立派な酸だし、台所洗剤としては以外とポピュラーだったりする。 しかしこれで落ちるのか?早速実験開始。酢をぶっかけただけだと何も起こらないので希釈した上で加熱開始。 とともに部屋中が酢酸臭くなったのは言うまでもない。
微弱に泡が出てくるが、どうも頼りない印象。 匂いに耐えながら沸騰させること30分程。 洗い流してみると…うーむ、表面のザラザラ感は取れたが張り付いたカルシウムは除去できていない。 やはり食用の酢酸ではpHが弱いか、もともと酢酸が炭酸カルシウムの分解に向いていないかのどちらかだろう。(私は化学専攻でないのでそのへんは判らない)

◎つまりもっと強力な酸を使えば良い訳だ。 バッテリー液なんて希硫酸だからすごく強力そうだが、取り扱いが大変すぎる。
ええい、かくなるうえはコイツにご登場願おう!!サンポールである。 トイレ用洗剤だが、コイツ要は10%程度の塩酸と界面活性剤の水溶液だ。酢酸でダメでも、塩酸なら炭酸カルシウムは溶けてくれる筈だ!! 何せ昔の理科実験と同じなのだから。
と言う訳で早速実験開始。 とはいえサンポールをただかけただけだとやはり何も起こらない。 反応促進の為に温度を上げる。 とはいえ煮沸すると大変な事になりそうなので、ぬるま湯程度の温度を保ったままサンポール水溶液を火にかける。
◎加熱を初めて数分経つと白い泡が出てくる。 恐らく炭酸カルシウムが溶け出して二酸化炭素が発生しているのだろう。 部屋にこもるとイヤなので窓全開、換気扇全開で暖める事数十分。 サンポール水溶液をトイレに流して(流しに流すと溶けそうで…)、いざ洗浄。すると…「輝く」と言うレベルにはならなかったが、見事にカルシウムが除去された。 すごいぜサンポール!! さすが「さんさんさんさん酸が効くサンポール!!」


◎と言う訳でカルシウムの除去力では申し分無い性能を示したサンポール。 問題点が有るとすれば、これが「トイレ用洗剤」だということか。 とはいえ別にサンポール自体がどうとかいう問題ではないのだが、やっぱりイメージがね。

2009/10/05

【Column】複合機 (その2)

◎最初タイトルを「複合機を買う」にしようとしたが以前やったことがあるので2回目ということで。

◎某暇人宅のFAX蛾物故割れたと言うコトで複合機の購入と設置に付き合ってきた。 最初は単純にFaxにしようとしていたのだが暇人宅はプリンタが無いので複合機がいいというリクエスト。 最初複合機と言われるとどうしてもCanonやEpsonの複合機が頭をよぎって「電話機能がないぞ」と言う話をしていたのだがブラザーの複合機は電話機能があるという。 早速調べてみると、あるじゃないの、電話どころかコードレス子機までついたインクジェット複合機。 しかも安いし…

◎結局購入したのはブラザーのMFC−695CDN。無線・有線LANまで対応、子機1台ついて¥25,000ぐらいだったか。 安いなぁ。 ADFがつくと3万超えるが、それでも安いと思う。
勿論スペック的には割と知れている部分があって、自動両面対応無しとか、プリントスピードがやや遅いとか(※1)、縦方向解像度が低いとか、そもそも4色だとか、手差しが無いとかいろいろあるのだが、家庭で使う分には全然問題ないと思う。 それよりもこいつはこの値段でネットワーク対応してて、ハンドセットと子機を持っていて、電話として使えるというポイントが大きい。

◎ウチの複合機と比較すると、まあネットワークに関しては時期的なものもあるからそれは仕方が無いにしても、何故CanonにしてもEpsonにしてもオプションですら電話機能が無いのか不思議。 どちらの会社も確かに「電話」は作ってないがそれはブラザーにしたって同じだ。 コードレスホンは無理にしてもせめてハンドセットがあるだけでも違うのに…まあ「固定電話」と言うモノの重要性が薄れている原罪では、電話回線はFax専用と割り切るのも一つの手かもしれないが。

◎と、ここで妄想。 どうせネットワーク対応させるなら、いっその事モデム・無線LANルータまで一体化してしまってはどうだろうか。 オプションスロット形式とかにして、4ポートハブ+オプションスロットでADSLモデムorFTTHモデム…とか。
と言うのも、こういう複合機が置かれる場所っつーのはたいがいリビングの中央とかで、電源配線的にキツい場所である。テレビだDVDだオーディオだゲーム機だと電化製品が置かれている場所に、さらにモデムとルータと電話と複合機の電源を確保するってのは結構面倒だ。 (※2)これらが一つのコンセントで供給できるなら… どうだろう?

(※1)カタログスペック上はモノクロで分35枚とあるが、これじゃレーザープリンタより速度が速い…というか間欠駆動ではありえないスピードだ。 原稿が「当社基準原稿」となっているので、恐らく横一行のデータか何かだと思う。 実際印刷に立ち会ったが、とてもそんなスピードが出るシロモノではない。

(※2)ウチの場合さらにそこにプリントサーバとネットワークHDDの電源も入ってくる…