2009/10/06

【Diary】ヤカンを洗う

◎ウチの台所には昔使っていたヤカンが放置されている。 電気ポット購入以後殆ど使っていなかったのだが、当時とにかくモノグサだった私はヤカンもろくに洗わなかったため、ヤカンの内側には炭酸カルシウムがこびりついている。勿論ここまで来ると台所洗剤では絶対落ちない。 市販のポット用やカルシウム除去洗剤を溶かせば落ちるが、それでは面白くない。
ここは一つ、ポット洗剤以外の溶剤を使って落としてみようじゃないか。

◎と、ここで炭酸カルシウム除去のメカニズムから考える。 炭酸カルシウムと言えば代表例は卵の殻だ。 コレを除去するのに一番手っ取り早い方法は、酸をぶっかける事だ。 要は昔の理科実験である。(卵のカラに塩酸かけて二酸化炭素)
と言うか所謂ポット用洗剤がそうだし、クエン酸の溶液で煮沸するという手もある。 と言う訳でヤカンの中に酸性の液体を注げばカルシウムが溶け出す筈だ。
◎まずご登場頂いたのは殆ど使っていない「酢」。 pH的にはかなり弱いが立派な酸だし、台所洗剤としては以外とポピュラーだったりする。 しかしこれで落ちるのか?早速実験開始。酢をぶっかけただけだと何も起こらないので希釈した上で加熱開始。 とともに部屋中が酢酸臭くなったのは言うまでもない。
微弱に泡が出てくるが、どうも頼りない印象。 匂いに耐えながら沸騰させること30分程。 洗い流してみると…うーむ、表面のザラザラ感は取れたが張り付いたカルシウムは除去できていない。 やはり食用の酢酸ではpHが弱いか、もともと酢酸が炭酸カルシウムの分解に向いていないかのどちらかだろう。(私は化学専攻でないのでそのへんは判らない)

◎つまりもっと強力な酸を使えば良い訳だ。 バッテリー液なんて希硫酸だからすごく強力そうだが、取り扱いが大変すぎる。
ええい、かくなるうえはコイツにご登場願おう!!サンポールである。 トイレ用洗剤だが、コイツ要は10%程度の塩酸と界面活性剤の水溶液だ。酢酸でダメでも、塩酸なら炭酸カルシウムは溶けてくれる筈だ!! 何せ昔の理科実験と同じなのだから。
と言う訳で早速実験開始。 とはいえサンポールをただかけただけだとやはり何も起こらない。 反応促進の為に温度を上げる。 とはいえ煮沸すると大変な事になりそうなので、ぬるま湯程度の温度を保ったままサンポール水溶液を火にかける。
◎加熱を初めて数分経つと白い泡が出てくる。 恐らく炭酸カルシウムが溶け出して二酸化炭素が発生しているのだろう。 部屋にこもるとイヤなので窓全開、換気扇全開で暖める事数十分。 サンポール水溶液をトイレに流して(流しに流すと溶けそうで…)、いざ洗浄。すると…「輝く」と言うレベルにはならなかったが、見事にカルシウムが除去された。 すごいぜサンポール!! さすが「さんさんさんさん酸が効くサンポール!!」


◎と言う訳でカルシウムの除去力では申し分無い性能を示したサンポール。 問題点が有るとすれば、これが「トイレ用洗剤」だということか。 とはいえ別にサンポール自体がどうとかいう問題ではないのだが、やっぱりイメージがね。

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