2005/12/28

【Diary】仕事納め

◎世の中の大半のサラリーマンの人が(おそらくは)そうであるように、今日で仕事納めと相成った。 今年は仕事が非常に尻切れ蜻蛉な終わり方になってしまい、しかも来年からの仕事内容がまったく未定なので、実にカタルシス不足な仕事納めなのだが。

◎世の中のオトーさんたちは明日からも大変である。 大掃除では体力と腕力をあてこまれ、それが終わると今度は年末年始の帰省ラッシュがやってくる。 子供の相手親の相手で色んな場所をかけめぐり、三が日明けに帰ってきたらもう仕事スタートだ。 せめて今日ぐらいは、近所の飲み屋で仲間たちと労をねぎらいあって欲しいものである。

◎私の仕事納めは、妻を連れて近所の温泉施設に行ってきた。 スーパー銭湯のお湯が天然温泉になっているような感じのアレだ。 料金はちとかかる(1200円)するものの、設備はそこそこ充実している。 温泉には詳しくないので、泉質についてはよくわからない。 源泉温度がやや低く、そのままかけ流しで使用している為、湯はややぬるい。 露天風呂もあるのだが、外に出るのに勇気が居る。 何しろ外は氷点下だ。
意を決して外に出ると40度に満たない低温風呂でも豪勢に湯気が出ている。 岩風呂は温度が高く(45℃程度)、ことさら派手に湯気を上げている。なかなか幻想的な光景である。

◎私がこの温泉施設を利用するもう一つの理由がソルトサウナの存在だ。 要は体に塩を摺りこんで低温サウナに入るのだが、塩の効果で体の温度は非常に上がるので高温サウナより派手に汗が出る。 しかし実気温は低めなのでのぼせることもないし息苦しくなる事もない。
汗の出にくい冬場でも豪勢に汗をかけるので、美容と健康(おいおい)に留意したい人には持ってこいの施設だ。

2005/12/27

【Diary】ここ最近の新聞を読んでいて・・・

◎写真と本文は全く関係が無い。 昨日でかけた帰りに撮影したものだ。

◎山形で鉄道事故が発生した。 突風による転覆脱線が原因と目されているが、その「原因」を前提とした「事故を防ぐことは出来なかったのか」「JRの安全管理体制には問題が無かったのか」と言うお決まりの報道が目立つ。
被害者の方々の心境を思うとはなはだ不謹慎には思うが、人災であればともかくこのような天災において、結果論をただ反復しただけの「原因究明→責任元の追求」と言うこのパターン報道はいい加減辟易としてくる。

◎今、犯罪被害者を実名報道するかどうかでメディア側と行政側でずいぶんとモメているが、今朝の新聞社説を読んで非常に腹立たしい思いがした。
曰く実名匿名の判断を警察に委ねるのは警察側の恣意的運用が心配であり、警察側が実名報道を下としてもマスコミ側が配慮して匿名報道することもあるのだから、原則実名報道しろ、ということである。
「事件時の行きすぎた取材、興味本位の報道などメディアにも改めるべき点は多い」としながらも「とはいえあえて警察に掌握させる必要があるのだろうか」とは良く言えたモノで、その粋すぎ取材・興味本位報道に対して、メディア・リテラシーが、「少なくともメディアが権力側に要求する」透明性のある方法で施行され、実益を上げた例があるだろうか。 私は知らない。

◎そもそも「メディアは事件や事故をありのままに伝え、問題提議する事を使命としている」と言うもの事態が非常に疑問だ。 では(どことはあえて書かないが)在日韓国人犯罪を「通名の」日本人名で報道したり、何かしら大事件が起こると半ば世論操作的に「被害者の近況」などをまくし立てて書いたり、予測不可能・対策不可能な天災までも予見不足として一定の組織を叩いたり…と、「ありのままに伝える」こともままならず、ましてその「問題定義」の手法にも疑問がある。
どこの新聞も書かないが、確かにある世論の一つとして、姉歯偽装事件での最大の被害者は、このまま行けば無実無縁の日本国民になってしまうのだ。

◎姉歯事件で偽装が発覚したマンションの住民に対する損失補填を税金で行おうとする動きがある。 つまりは、国民総助け合いをしましょう、と言うことだが、果たして阪神大震災、新潟大地震等の天災の被災者がそのような援助を受けただろうか?
地震でマンションが倒壊したから、倒壊した分のマンション建築費用を税金で賄いました、なんて話は聴かない。
もしこれで本当に補填されたら、「人災は補填しますが天災は知りませんよ」と言うことか。
なぜ新聞はこれを記事にしないのか。 メディアの使命が「ありのままに伝え、問題提議をする」ことが前提なら、この論点が論じられて然るべきではないのか、と思う。 ネットコミュニティの中の意見とはいえ、それも立派な「世論」の一つなのだ。

◎結局、メディア自身が自分にとって都合の良い意見、イデオロギーに合致する意見のみを記事に書きたてているに過ぎない。
最初の話に戻せば、自分たちのイデオロギーが、「大衆の関心の寄せる下世話情報を配信する」もの(週刊誌はとくに多いね)であれば残酷な事件ほど実名報道して、被害者やその周辺を追い掛け回すだろう。 何せ被害者の心情に配慮するよりも、その周りの下世話情報を集めれば集めるほど、自分たちの存在意義を達成できるのだから。
メディアは、そんな自分たちが持っている病巣を、目に見える形で切り落とすことが出来るのか?
私は無理だと思う。

2005/12/24

【Diary】洗車と携帯


◎久しぶりに洗車をした…というか、やらせた。 気象庁お墨付きの厳寒と言われ、からっ風が吹きすさぶ中洗車をするほど私は超人ではない。(年かな…)
幸い近所に手洗い洗車を専門とする業者があったのでそこに任せて見たが、ホイールも含めてかなり良い感じで磨き上げてくれたようだ。
前回の洗車から一ヶ月程度しか経っていないのだが、新婚旅行の間成田空港近所の駐車場に放置していたのが災いして、経験した事が無いほどのホコリ塗れっぷりだったのだ。
あのあたりはホコリが多いのだろうか? 飛行機も飛ぶしなぁ…
ホコリといえば、今の住居も結構ホコリが多い。目の前が幹線道路だし、その置くには広大なネギ畑が広がっている。 秋口に強風が吹くとかなり砂が舞い上がっていたようだ。

◎屋根つきカーポートを確保出来ない以上、ボディコンディションを良好に保つならマメな洗車と定期的なWAX/ボディコートの再度施工が必要になる。水洗いと水拭きを繰り返しているだけだと、表層のクリアー層に拭き上げ時の小キズがついて輝きが鈍るからだ。
RX-8は納車一年半を迎え、総走行距離は3万キロに達そうとしている。 その間にボディコートは再施工1回、鉄粉落とし1回を経験しているが、艶の品位はそこそこのレベルを確保している。

◎洗車やWaxに間してはいろいろ実験もしてみたいのだが、なにぶんRX-8でやるほど勇気が無いし、こいつはある意味【ガラスボディコートの実験台】なのでおいそれと市販のWaxを試せない。
幸か不幸か今済んでいる地域は自動車が無いと微妙に生活が不便(今のアパートは自動車が無くても十分生活できるが…)なので、将来的に妻が自動車を買ったらそいつで実験してみたい。

◎さて話題は変わるが上の写真、SH902iで撮影したものをベースに少し色調補正をかけてみたものである。 P505isはかなりノイズが目立ってしまい、HP(Blog)掲載にも耐えないような画質しか得られなかったが、SH902iは最大画素モードなら十分な画質を確保できる。
画素数で言えば私が所有していたFinepix 50iのそれを上回っているのだから当然か。 レンズも似たようなものだし。
全体的にピンが甘いのは、おそらくレンズ保護用のフィルムを剥がしていないからだと思う。

◎今回は将来的に音楽再生をさせることも視野に入れ、USB接続ケーブルを購入してデータリンクソフトを使って見たが、携帯からのデータダウンロード・携帯へのデータアップロードは非常に簡単に出来る。 もう少し通信速度が速ければ言うことはないのだが。
ただこのソフト、携帯側のデータの消去が出来ない。 よって携帯から画像データをダウンロード後、携帯側を操作してデータを手動で消す必要があるようだ。
miniSDに間してはデータリンクソフトを使わず普通のリムーバブルドライブとして管理させることもできるが、ファイル配置とフォルダ管理が別々に行われている(一昔前のMac OSみたい)ようで、下手にファイルを動かすと管理情報が壊れたりファイルが参照出来なくなったりする。
せめて携帯キャリア間でフォルダ構成だけでもを統一化してくれると助かるのだが…

2005/12/23

【Diary】年賀状

◎年賀状のシーズンである。
今まででは「プリンタ屋なのにプリンタを持っていない」と言う理由で全く年賀状を出さなかったのだが、今年は結婚報告ハガキと兼用する必要があるのと、複合機を持っている以上上記の言い訳はできなくなったので作る事にした。
「結婚しますた」と「子供が生まれますた」の年賀状が、ある意味一番「貰ってどうすんねん」と言う内容になってしまうのだが、とりあえず私はそう思われないためにデザインその他様々工夫を凝らして、市販のデザインカードに負けないぐらいの内容にしたつもりである。
さて、受け取った人たちの反応や如何に?

◎年賀状と言えばPCが今ほど普及していなかった頃、年賀状作成ツールの代名詞がプリントゴッコだった。というか、今でも売っているあたりがすごい。 昔は本当に年末となるとどこでもプリントゴッコで、今でも押入れのどこかに眠っている家もたくさんあるのでは無いだろうか。
プリントゴッコの印刷原理はシルクスクリーン印刷で、カーボンを含んだ原稿をシルク版に貼り付けてフラッシュ加熱することでカーボンがシルクに熱転写し、その上にインクを盛って被印刷マテリアルに押し付けると熱転写された部分のシルクの孔からインクが染み出して印刷される。 基本は一色刷り(部分部分でインクを変えることで多色刷りは出来た)だが、CMYの3版を用意する事で擬似的にフルカラー印刷が可能で、実際それ用の素材集なども売っていた。

◎それが今やPC+プリンタの作成環境が大半を占めるようになったが、「年末の年賀状シーズンにしか活躍しない」と言うのは昔も今も変わらないようで、実際「プリンタを買ったけど、年賀状にしか使わない」と言う人がほとんどだそうだ。
何回も言っているがインクジェットプリンタは時々使ってやらないとすぐ詰まる。 特に最近のプリンタは高密度化しているので、ノズル内のインク量が絶対的に少ない為乾燥しやすく、非常に詰まり易いのだ。
メーカ的には詰まってプリントヘッドやインクを買ってくれたほうが商売は儲かるのかもしれないが…

◎ちなみに、よくある安売り系詰め替えインクセットは、できれば使わないほうがいい。 印字品位がガタガタに落ちてまともな色も出せなくなるし、プリントヘッドに対するダメージも懸念される。 インクジェットプリンタは、インク・プリントヘッド・用紙がセットとなってチューニングされているので、そのどれかが狂うと印刷品位や性能、はては寿命や信頼性にまで影響を及ぼしてしまう。
目先の消耗品値段をケチって高い修理代を請求されるほうが余程馬鹿馬鹿しい。 まともな印刷をしたいなら、消耗品はちゃんと純正を買おう。

◎同様の理由で、年賀葉書もできることなら郵便局が売っているインクジェット紙を使うべきだろう。 理由は、メーカ側でドライバプロファイルを作成するに当たってこの紙を使用しているからだ。
紙自体をみたところ十分な発色をしており、マット紙に見られる白化現象もそれ程ない。 打ち込み量が十分確保できている証拠だ。 色空間もそこそこ良さそうで、少なくとも私が持っているマット紙よりは良好な特性にチューニングされているようだ。
これが官製はがきだと、打ち込み量は少ないわ滲みは派手だわそのわりに定着しないわで、大変な事になる。 どうせ値段は変わらないのだから、このあたりもあまり手抜きをせずきちっとしたほうが、結果として良い年賀状が作れるようだ。

【Research】暴れん坊将軍

◎もう3年以上前の話だが、ふと思った事がある。
「暴れん坊将軍は、一体どれぐらい暴れん坊だったのか」
暴れん坊将軍と言えば将軍様自ら刀を握り、江戸の界隈に蔓延る悪をバッサバッサと薙ぎ倒す、通算放送回数831回に及ぶ時代劇の代表作である。(ちなみに同一俳優による連続放映回数としては銭形平次の888回に次ぐ記録らしい)
さすがにそれだけ放映回数を重ねていると、大立ち回りで打ち倒した侍の人数も相当なはずだ。 果たしてどれほどの人数の侍が打ち倒され、それにより江戸の街の治安はどのようになっていたのか? を検証して見る事にした。

◎暴れん坊将軍のパターンと言えば、上様に罪状を暴露された悪人が「出あえ出あえぇ!!」などと叫んで侍たちが上様を取り囲み、そこから殺陣シーンに入る。 この殺陣シーンだが、Wikipediaによると1放送平均35人、意外と多い。 単純にこれに放送回数を掛けると、831×35=29085人に及ぶ。 この人数だが、東京都23区中もっとも人口の多い世田谷区と比較しても、810979/29085≒28。 28人に一人は上様の被害を受けた計算になってしまう。 はっきりいって、異常な数値だ。

◎次に死者数を考えてみよう。
上様は最後に悪人の黒幕を「成敗!!」といって手下が(時には自ら)斬りおとす。 これを平均2名と見積もると、2×831=1662人。
さらに上様は峰打ちで侍を打ち倒すが、見ると侍の一部は頭から血を流して倒れている。 鉄の棒で殴打されれば最悪、致死に至るだろう。 致死率のデータが無いので大雑把に1/3と見積もると、((35-2)/3)×831=9141人。 合計すると、10803人。 なんと、阪神大震災の死者数6402人を軽く上回る人数である。 世田谷区で換算すると、75人に一人は上様に撲殺されていることになる。

◎しかしこれはあくまで全体の統計数値なので、上様の暴れっぷりを照明するにはもう少し細かなデータが必要になる。
この記述によると江戸の武家総数は約60万人,町人が65万人,全人口の半分は侍だったと言う計算だが,問題はこの数は1837年近辺の総人口数であるという事.吉宗の将軍在籍期間は1716年~1745年.32歳で将軍になっている. この在籍期間中に上様は大暴れしていたのですが,この間の江戸の人口は…正確な資料が無く,元禄年間で85万人,18世紀初冬に100万人を超えたと言うことなので,約90万~95万人と仮定する。 侍と町人の比率が同じなら,侍の総数は45万人. ここから考えると被暴行侍数は全体の15%に及んでしまう。

◎しかもこれは「江戸中の侍の数値」だ。 上様といえど極秘に活動している以上江戸の町中で籠や馬は目立ち過ぎるので基本的に徒歩であり、その行動範囲は限られてしまう。むしろその行動範囲内の侍の人数で考えるともっと恐ろしいデータになるのではないか。
ネットで調べたところ「め組」は現在の港区芝大門あたりにあったとのコトなので,そこから半径1.5km程度の園内…それが上様の行動範囲であり,上様による侍暴行事件もこのあたりで多発したと言うことになる.因みに現在の芝大門交差点から1.5kmの範囲と言うと,だいたいこのあたりの範囲が該当する様で、なるほどここなら江戸城から徒歩で通うことも可能だ。

◎で、江戸時代の人口のピーク時,町人街の人口密度は四万人/キロ平米.武家屋敷街の人口密度を算出するために侍と町人の人数は同じとして面積比(64:20)で人口密度を換算すると12500人/キロ平米.当時の芝大門近辺の人口密度がわからないので,間を取って20000人/キロ平米として計算すると…上様の行動範囲(芝大門から半径1.5km)の人口は141372人、うち侍は70686人となり,半径1.5kmの範囲内の侍の実に41%が暴行に遭っている。 しかもそのうち死者が1万人以上。
芝大門近辺の治安は壊滅的に悪かったとしか言い様が無い。 いくら勧善懲悪といえど、ちょっと暴れすぎではないだろうか。 上様。 一歩間違えればご乱心である。 だいたいここまで局地的に侍が暴行される事件が続発して、「お忍び」の体制を保つことは出来たとは思えないのだが…

◎という事で上様の暴れっぷりは後理解いただけたかと思うが、この上様の大暴れによる治安への影響その他への考察があったりするので、それはまた次回。

2005/12/18

【Diary】SH902i


◎SH902iを購入。 しかも2台購入。 1台は妻用だ。 別に「オソロじゃないと嫌だ~」なんてどちらかがムキを言ったわけではなく、単に902シリーズのセット割引(1台あたり3000円!!)で便乗して妻も購入したと言うわけだ。 言っちゃ悪いが一般人じゃ腰を抜かすような値段で購入していたりする。 ふふふ。 法人契約マンセー。

◎携帯生活8年目にしてやっとFomaデビューである。 理由は簡単。 ここは地方だからFomaのエリアになかなか入ってくれなかった。 901isから800Mhz帯に対応して、やっとこのあたりでも満足に使えるようになった、と言うわけだ。 ソフトバンクの横槍が入らなければさっさと切り替えたのに… と言うか、ドコモユーザーではあのソフトバンクの横槍でFomaへの移行が遅れた人がたくさんいたと思うのだが、将来的にソフトバンクが移動通信業界に参入しても、恨みで参入しなかったりして。 少なくとも私はしないw

◎話がそれたがSH902i、意外とコンパクトな印象。 いや、十分デカいのだが、厚みは前のP505isより薄いし、全体のサイズも妻のP900iとそれほど変わらない。
液晶はさすがSharpと言ったところか。 非常に綺麗。 メニュー構成も比較的素直に作られていて、Mova時のPanasonicに近い。 PanasonicとNECはFoma端末はPMC製となり、乗り換えたユーザが「???」となってしまうメニュー構成になっていたが、こいつはツリー構成が整理されていて判り易い。 十字キーの回りに配置されたファンクションキーの位置に対応したショートカットが常に表示されるので、それほど操作に迷う事はない。 迷うことがあるとすれば、待ちうけ画面からの各種モード切替だが、これは慣れの問題だろう。

◎SH固有の目玉機能の一つがフルブラウザだが、 これがなかなか良く出来ている。 暗い画面で申し訳ないがこのBlogを表示させたのが左である。(文字設定は小さくしてある) モトのサイトのレイアウトを保持する「横スクロールモード」もあるが、これだと非常に文章が読みづらいので通常レイアウトのほうが使い勝手は良い。まぁもともと横長の画面であるインターネットサイトを縦長の携帯で表示しようと言うのだからその時点で相当ムチャがあるのだが。
ちなみにビューアスタイル(メイン画面を上に向けてたたんだ状態)でも、キーに制約はあるものの使用することが出来る。 使い勝手を考えたら開放状態のほうがラクはラクだが…。

◎またもう一つの特徴的な装備がこのペールビュー液晶だ。視野角に応じて液晶画面にマスクをかけて周囲から見えづらくするという機能だが、これはかなりシビアに作られている。 少しでも液晶の中心から視点がズレると左のような模様が浮かび上がる。 一応本体のサイドに視野角切り替えボタンがついていて、ペールビューのOn/Offを切り替えたり、マナーモードのOn/Offに連動したりすることが出来る。

◎902iからの新サービスであるプッシュトークだが、正直「よくわからない」。 PTTボタンを押し続けないと発話できないという昔ながらのトランシーバーシステムが若年層にどこまでウケるのかも不明だが、そのままでは発音音量が小さすぎて結局電話モードで使わないと何を言っているのか全然聞こえない。 何回か使い込んで行けばソレ相応に使い道も見えてくるだろうが、とりあえずは「今から帰るぞ」コールぐらいしか使い道が思いつかないし、1対1で喋るなら別に普通に電話かければいいし…悩みどころである。
一方でi.chのほうはヒマつぶしには丁度良い感じ。 もうすこし更新頻度とテロップ情報数を上げてくれるとうれしいかも。 イメージとしては街角にある電光掲示板ニュース、あんな感じだ。

◎9ox系の一つのネックが動作の重さ(反応速度の遅さ)だが、コイツはそれほど重くない。 D901だったか何だったかが半端でない重さで、キーをおしてから実際に反応するまで一拍?二拍? ぐらい待たされていた(知人の携帯で確認)のに比べれば格段の進歩で、リアルタイムとまでは行かないがまぁ実用上気にならない程度のレイテンシーで反応する。

◎しかしまぁ、なんだかんだ言いつつも最大の決め手になったのは「2軸型だから」と言うのは言うまでもないw

2005/12/09

【Traffic】リニアモーターカー

◎リニアモータを利用した鉄道、と言うと未来的なイメージがあるが、それはひとえに「日本国内で高速の浮上式リニアがいまだ実用化されていないから」と言うのがある。 単純に鉄軌道の上を走るリニア鉄道なら地下鉄でとっくに実用化されているし、低速の浮上式リニアであればリニモが実用化されている。
このリニモ、方式としてはHSSTとなる。 万博となるとその名前が出てくるHSST。 リニモがそうであるように比較的低速の新交通システム的な使われ方がメインだが、過去にはJRのマグレブに匹敵する速度を出したこともある。
一方、中国に目を向けると上海国際空港からの連絡鉄道として西ドイツのトランスラピッドが実用化され、こちらは400km/h以上の速度で突っ走る。
JRが長年研究を続けているマグレブは、試験速度こそ世界最高速581km/hをマークしているものの、未だ実用化の目処は経っていない。

◎マグレブが実用化されない最大の理由はコストの高さにあると考える。 トランスラピッドやリニモが通常の電磁石を利用するのに対し、マグレブは液体ヘリウム冷却による超伝導電磁石を利用するのだ。 勿論コレには理由がある。
磁石間に働く吸引・反発力は磁石間のギャップに反比例して大きくなる。 トランスラピッドやHSSTは磁石吸引力を利用しており、そのギャップは10mm程度だ。 この距離を保つ(ギャップをセンサで測定し、車両側の電磁石の出力をフィードバック制御する)ことで浮上に必要な吸引力とリニアモータの推進力を得ているが、地震大国日本でそんなギャップでは、ひとたび走行中に地震が来れば車両は軌道に激突する。 HSST程度の速度であればいいだろうが、トランスラピッドの速度で激突すればただではすむまい。
このためマグレブは浮上量を100mm程度に取っているが、この距離では通常の電磁石では力不足となり、結果としてその分の強力な磁力を得る為に超伝導電磁石を利用しているのだ。

◎HSSTは軌道側に電磁石でなく非磁性導体を使用した誘導モータ型だが、この方式は効率が悪い。 このためトランスラピッドもマグレブも軌道側も電磁石を利用した同期モータ型だ。 この方式は効率の良さもさることながら、リニアモータの駆動に必要な「極性の切り替え」を、地上側電磁石で行うことが出来る。 つまり車体側の極性切り替えが不要となり、車両を動かす為の制御を全て地上側から行うことが可能になるので、車両側を完全無人化できる。
地上側からて運行状態を全てコントロールできるのは鉄道システムにとっては大きなメリットとなるが、同時に発生するリニア特有の問題として「一つの変電区間に一つの車両しか走らせられない」と言うことだ。

◎地上側電磁石に通電されるのは「今車両がいる場所」の電磁石だけだ。 まさか電磁石1個につき1個の変電所をくくりつけるわけには行かないので、ある一定の数の電磁石をグループ化し、その電磁石グループを一つの変電所が受け持つ。 このためその変電所が担当している区間の中には一つの車両しか走らせることが出来ない(一つの車両に対して電磁石制御を入れると、他の車両がその区間に入ってきても、その車両への電磁石制御ができない)。
駅で待避線を作るとその待避線専用の変電所が必要になってしまうため、コストを抑えようと思うと優等列車の設定も出来ないし、一度には知らせられる列車の数が変電所の数で決まるので、乗客が増加しても増便対応できない。

◎こういった点を考えるとマグレブの国内実用化は非常に厳しいのではないかと思う。 いくら速度を上げたところで速達性では飛行機に負ける(まぁ搭乗等の手続きが煩雑ではあるが)し、そもそもそんな超高速鉄道が必要なほど日本の各都市は離れていない。
上海空港連絡リニアが示すように、「飛行機で移動するには近すぎる距離」の速達性の向上、がリニアの最大の使用用途なのではないか。そう考えるとたとえば成田空港から東京駅まで・・・これは成田新幹線構想か。 でも本当にこれぐらいしかリニアの有効性を活用できる実用化手段が思いつかない。
中途半端な速達性と膨大な建設コストがリニア実用の妨げになる。 世界最高水準の性能を叩きだすJRマグレブは是非実用化してほしいものだが、その日はまだまだ遠そうである。 まさに「未来の乗り物」である。

2005/12/07

【Diary】カメラ


◎左の写真をはじめとして、新婚旅行には妻の所有物であるOptio S4を持参した。 登場した当時は世界最小・最軽量の光学3倍ズーム搭載モデルとしてもてはやされていたものだが、今となってはやや時代遅れか。
と言っても私が持っている(もう壊れている)Finpixと比較すると性能差は明らかだが…

◎コンパクトデジカメは豊富なプリセットメニューを使用して簡単に高品位の撮影ができるのがウリで、実際一眼所有者がサブ機のコンパクト機の画質を見て自分の腕を呪う、なんてな話も聞く。
問題はプリセットの画質に満足いかなくなったときのパラメータ調整が面倒なことだが、Optioはファンクションキーに特定のパラメータを割り当てる事で、メニュー画面を呼び出すことなくパラメータ調整が出来る。
私の場合、ファンクションには露光調整を割り当て、ホワイトバランス・シャッタスピード・感度はカメラ任せ、フラッシュ禁止モードでの撮影が基本になる。
他に割り当てられるパラメータはいくつかあるが、実用的なのは露光調整と感度ぐらいだ。 シャッタスピードが手動調整できないのは痛いが、高速度撮影をしたければ感度を上げろよ、ということだ。 まぁコンパクトで高速度撮影に挑む人はそうそういないだろうから、結局は露光優先で問題ないだろう。

◎どのパラメータを手動調整に割り当てても、それ以外のパラメータが実用的な値に設定してくれるのである程度のフレキシビリティを持ったまま「そこそこの写真」が撮れるのだが、特に「これは良い」と思ったのがホワイトバランスのアルゴリズムだ。 Finepixでは色温度の低い室内撮影をしたりすると全体の色温度が高い側に飛ぶ傾向にあったが、Optioは低い色温度のまま撮影してくれる(室内撮影モードだと、同じように飛ぶ傾向はある)。 デジカメなんだから色温度なんぞいくらでもあとから修正はできる気もするが、モトの素材の再現性が高くないとこういうのは往々にして修正がうまく行かなくなるのはミキシングにも共通するところかw

◎実は今回の旅行前、Eos Kiss Digital Nの購入に踏み切るかどうか、かなり迷った。 どうせめったに行かない海外リゾートへの旅行なんだから、良い写真を残せればそれに越した事はない。 しかし私は自慢じゃないがカメラに関してほとんど素人だ。 露出とシャッタと感度の相関関係ぐらいはなんとなくわかるが、自分の思い通りにそれを制御する腕なんぞ持ち合わせていない。 もちろん初心者向けのキスデジなのでプリセットも充実してるしプログラムAEも優秀(らしい)ではあるが、旅行が終わればいつ使うとも分からないカメラに10万以上も出すのもどうかと思う。
(レンズキットではなく、ボディ+IS内臓標準ズームレンズを買おうと思っていた。 手ブレに対する自信が無いので…)

◎結局購入はしなかったが、Optioでマニュアル露光調整をする楽しみを覚えたので、いつまた購入意欲が首をもたげてくるか分からない状態である。
まぁ一眼である必要は無いが、Optioクラスの筐体で4倍程度の光学と、絞り/シャッタ優先AEを持ち、絞り/シャッタをダイレクト調整できる操作子を持つモデルがあったら、欲しいかもしれない… あ、できれば感度調整もメニューに入らないでできるとうれしいな。

2005/12/01

【Traffic】鉄道雑感

◎「陸の孤島」茨城県南西部を貫くつくばエクスプレスが開通して3ヶ月が経過した。 普段通勤の足に使っているわけではないので「便利さ」以外の面を感じた事はあまりないが、果たして利用者数は確保できているのだろうか。
つくばエクスプレスが他の鉄道事業と大きく異なる点は「住宅開発事業とリンクしている」と言う点だ。 東急田園都市線も似たような経緯を持って敷設された。 つくばエクスプレスが今後採算ベースに乗るかどうかは、実はこの住宅開発関連事業とリンクしている。

◎関東近辺でここ10年程度の間に整備された第三セクター鉄道の大半は、実は大赤字だ。 顕著な例は埼玉高速鉄道と北総鉄道で、前者は沿線インフラの整備に力を注がなかったこと、後者は千葉ニュータウン建設の規模縮小のアオリを食らった形となっている。
つくばエクスプレスにしても、開通による経済効果をアテにしているのは東京都と茨城県で、通過県である千葉と埼玉は比較的慎重な姿勢を取っている。(それでも埼玉は沿線が「陸の孤島」だったので、エクスプレスの開通による通勤需要や、新線近辺の住宅開発効果をある程度見こんではいるが…)

◎鉄道の利点を上げると、輸送効率の高さと定時運行性の他に、環境保全性の高さがある。 鉄レールの上を鉄輪で走る鉄道は、転がり抵抗が少ない為一度加速してしまえば、勾配区間が無い限り惰性で走行する。 このため発電所にかける負荷や、ディーゼルカーの場合での燃料消費が少ない為結果的に二酸化炭素排出量等をかなり抑制できる。
ただ、この利点はそのままブレーキ性能の弱さや勾配特性の弱さに繋がる。 この点を改善する手段として一つ有効なのが鉄道のリニアモータ化だ。
リニアモータの場合、加減速に摩擦を利用しない(ブレーキ系統は、摩擦ブレーキとリニアモータの回生ブレーキを併用する)ので、制動特性や勾配特性を改善できる(実際、最近のミニ地下鉄でリニアモータの採用が多いのは、新線程深い位置に掘る関係上急勾配が多いのと、トンネル断面を可能な限り小さくするためである)。 地上側設備を電磁石でなく非磁性導体とし、車両側電磁石の磁力による誘導電流(渦電流)を利用した誘導モータ構成とすれば建設費も比較的安価で済む。

◎この方法の欠点は既存の鉄道インフラとの共用が出来ないことだ。 と言うか、「既存の鉄道」がリニアモータ線に乗り入れる事は可能だが逆が出来ない。 つくばエクスプレスはJRと同じ規格の鉄道だが、これは将来的な東京地下・京葉線ホームへの乗り入れを考慮しての事だろう。
それでなくても現存するリニア地下鉄は軒並み赤字だ。(まぁ、リニアが悪いと言うより新線計画に問題があるのだが)印象は良くあるまい。
未来型鉄道と呼ばれるつくばエクスプレスも、何かと既存の技術・旧来の価値観にガチガチに縛られて出来た鉄道と言うことも出来るだろう。

◎リニア鉄道に関しては他にも書きたい事があるので、それはまた次回。