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2013/08/28

【Music Works】Logic Pro X

◎人が中国出張してる間に何気にバージョンアップしたLogic Pro X。 帰国してさっそくアップデートしてみた。(MainStageも)
今回は恐らくVer8でのシングルウィンドウ導入以来の大幅な変更となる。というかLogicって基本的に偶数バージョンで大きく変わるのだが、今回はスキンを初めとした操作性に関する部分での変更が大きく、より「Appleのソフトウェア」という側面が強くなり、Appleが他に開発してきたソフトウェアの操作・概念を大きく取り込んだものになった。
今回大幅に変更されたスキン関係は、よく見るとそのレイアウトはGaragebandのそれがベースになっていることが判るし、
SmartControlは、MainStageのコントローラアサインメントをほぼそのままLogicに移植したものとなっている。
まだ触っていないが、Remote Logicを使う事で、iOS版Garagebandの操作性までも取り込んでいる。
Ver8でシングルウィンドウスキンが導入された際も、当時のiLife/iWorkの概念を大きく取り入れていたが、今回は更に踏み込んでAppleプロダクト化↓と言って良いだろう。


◎スキン絡みでもう一つ大きく変わったのがミキサー。ミキサー周りはVer7の頃から殆ど変更がなかったが、パーツのレイアウトこそ変わらないものの、それぞれのパーツは写実的な、モダンなものに変更された。特にレベルメータは従来のニキシー管風のものから通常のLCDタイプに、レベル(数値)表示も見やすくなった。
また今回小さいけれどうれしい変更がゲインリダクションインジケータの追加。前からあったEQのカーブ表示と合わせて、ミキサーセッティングの監視がより楽になった。
またプラグインのオンオフ/セッティング/タイプ変更がマウスオーバーで選べるようになり、並べ替えもドラッグだけで行えるようになったため飛躍的に操作性が上がっている。

◎その他の新機能の能書きについては公式ページに譲るとして、個人的に最大の変更点は今回新音源のDrumkit Designer。
中身は最近流行のドラム音源をまるごと入れたようなもので、通常のステレオミックスダウン音源の他、一つ一つのマイク(スネアの裏表、オーバートップ、アンビエント等)を個別に調整したり、
ドラムキットを構成する打楽器のピッチ/共鳴調整、果ては打楽器そのものを入れ替えてオリジナルのドラムキットを作る事も可能。
特にオーバートップやアンビエントマイクは、従来のサンプル音源ドラムにはなかった空気感を簡単に再現してくれる。(各打楽器マイクへのカブリまで再現する芸の細かさ!)
アンビエントマイクのルームタイプがステレオ/モノラルしか選べないとか、ドラムの種類そのものがそれほど多くないという難点はあるものの、
カブリやアンビエントを含めたマルチマイクドラムをMIDIベースで、追加音源無しで扱えること、そしてそのクオリティの高さは脱帽モノ。
正直これだけのためにバージョンアップをしても良いぐらいだ。

◎あともう一つ地味に大きな変更点がTrack Stack。従来からあった「フォルダ」の拡張で、従来の「フォルダ」は複数トラックのリージョンを見かけ上一つのトラックにまとめるものだったが、今回のTrack Stackは、言うなればグループバスの導入である。
内部的には集約対象のトラックの出力を全て特定のAUXにまとめた上で、見かけ上「集約先のAUX」にトラックを集約させるというものだが、
従来のフォルダと違う点として、集約先のトラック自体をオーディオトラックとしてプラグインを使用出来る事、
集約先のトラック自体にMIDIリージョンを持たせられる点だ。
特に後者はDrumkit DesignerのProducer kitや、UltraBeatのマルチ出力をこれによって実現している。

◎そしてもう一つ、Flex Pitch。 ロクなピッチ補正プラグインを持たなかった事が従来のLogicの弱点だったが、プラグインではなく編集機能としてピッチ編集が出来るようになった。
Flex Pitchをオンにするとオーディオトラックのピッチ解析が行われ、解析結果がピアノロールの形で波形の上に重ねて表示される。あとはピアノロール上で基準ピッチの補正の他、アタック/リリース部のピッチドリフト補正/ビブラート(同一母音内のピッチの揺れ)等を補正できる。
これらは「歌い手のクセ」を残したまま、音ハズレを許容範囲に収めるという芸当が出来るという事だ。
また「Pitch」と名前がついているが、タイミング補正も出来る。
ちなみにビブラート/ピッチドリフトを「0%」に設定すると、初音ミクごっこができるし、アタック側のピッチドリフトを極端な値に設定すればPerfumeごっこ(中田ヤスタカごっこ)も出来る。

2012/01/09

【Music Works】Logic9

◎ネタにする順番が逆だろうという気がしないでもないが、ようやっとLogic9…というより、「最上位バージョンのシーケンスソフト」の導入である。Logic Audio5(2002年8月購入)→Logic Express7(2007年5月購入)と、2バージョンづつスッ飛ばしてやっとたどり着いたPro(旧名Platinum) なんだか感無量な感じである。 しかし機能もグレードも上がっているのに、年々購入単価が安くなっている気が…

◎2バージョンづつ飛んでいるので、5→7の時も「画面がすっきりして、使いやすくなったな」という印象だったが、9になって一層使いやすくなった。8の際に導入されたシングルウィンドウインターフェース、これが実に使い勝手が良い。 一部では不満もあるようだが、アレンジウィンドウをメインに据えた画面構成は「今、どのファイルを編集しているか」が直感的に分かりやすいし、殆どの操作をアレンジウィンドウから離れる事無く行えるので、「今、どのウィンドウを、どのように操作しているか」をいちいち考えなくてよい。
それ以外にも、全体的にGaragebandを初めとしたApple製Macアプリの操作系を引き継いでいて、iLifeを扱えるならそのまま直感的に扱える。 5の頃は用語も構成も操作系も独特で、とても神経質なソフトだったLogicがここまで使いやすくなったんだなぁとひとしきり関心。
なお、現在の画面構成ではそれをいちいち意識する必要は無いが、Logicの特徴だった「キャッチ」「リンク」の概念や独立した編集ウィンドウの個別使用、エンバイロメントといった旧来の操作系もそのまま残っているので、やろうと思えば7以前の感覚でも使用は出来る。 あまりメリット無いと思うけどね。

◎さて、特に楽曲制作意欲も無い(ネタは無い)のにLogicを買った理由、一つはスナフキンごっこ用楽譜ワープロなのだが、もうひとつ重要な理由は「AW4416の置き換え」である。もう10年選手のAW4416を引退させてあげるべく、昔AW4416で録音/ミックスダウンしたミキシングデータをLogicに展開し、ミックスを再現させるのだ。
オーディオデータはバックアップファイルからAWExtractで抜き出し、ミキシングパラメータはAWの各チャンネルファンクションを見ながらLogicに手入力していく。 面倒くさそうに思えるが、AWの画面に出ている数字をそのまま手入力でミキサーやプラグインに打ち込んでいくだけなので、楽っちゃ楽である。
どうしてもパラメータを共通化できないリバーブ等はフィーリングで似せていく。

◎本来であればExpress7の時点でやるべき作業だったのだが、チャンネルEQの帯域不足と、ライブインプット非対応のため出来なかった作業なのだが、やってるうちに「ああ、やっぱりミックスダウン、DAWって楽しいな」と懐かしい感覚を思い出した。特に今までどうやってもうまくいかなかったM|Oneとのライブインプット経由でのエフェクト処理が出来たときは小躍りして喜んでしまった。こうして20トラック程の楽曲のミキシング処理、全チャンネルにEQ/コンプを設定して、CPU負荷は20%にもならない。 7(Macbook白)の頃ハネ上がっていたディスクI/Oも、SSDの高速性のお陰で余裕そのもの。
思い返せばAWを手にした頃、とにかくDAWの信頼性が低くて「俺はミキシングはPCではやらせない」と思ったものだったが(Loigc5を殆ど使いこなさなかったのも理由はそれ。使い物にならなかった)、今や余裕もいいところである。 動いているのは10万円台前半のモバイルノートと、2万円もしないDAWソフト。UltraLiteの購入費用を足しても、AW4416の購入単価より安い。あれから10年、時代は確実に進んでいるのだ。

◎そんな作業をしている間に「ああ、やっぱり音楽作りって楽しいな」という感覚を思い出してきたので、日々ちょこちょことiOS用Garagebandに打ち込んでいる曲メモを、一度本腰入れて仕上げてみようかな、 なんて思う。 まあ、どうなるか判らんけどね。 なんか年賀状には楽曲制作依頼めいた事も書いてあったし。これからちょっと楽しみだ。

2012/01/08

【Music Works】MainStage

◎先月の話なのだが、App Storeでの価格破壊を機にLogic Pro9とMainStage2を導入。ついに最上位DAWを手にした…のはいいが、曲のネタも枯渇した状態でLogicの使い道は(現時点では)無く、変わって新機軸のMainStageでいろいろ遊んでみた。

◎で、そのMainStage、商品紹介ページを見てもイマイチどういうソフトなのかピンと来ないが、ハードウェア・シンセサイザーにおける「パフォーマンスモード」的動作をしてくれるソフトだと思えば良い。
シンセのパフォーマンスモードが複数の音色を同時に立ち上げてレイヤーにしたりスプリットにしたり出来るのと同じように、MainStageではその管理下にある音源・オーディオ入力を同時使用する事ができ、ソフトシンセとハードシンセのレイヤーサウンドを作ったり、キーボードとヴォーカルトラックの弾き語りセットを作ったり、ルーパーを組み込んだり、ギターインプットとバッキングトラック(カラオケ)を並べてひとりパフォーマンスをしたり…といったことが自在に可能。 これらの設定を「パッチ」という単位で管理し、Mac上から、あるいは外部MIDIコントローラからのプログラムチェンジで切り替えていく事で、まるでシンセの音色変更のように音源設定を切り替えていく事が出来る。これらをライブにおける曲/場面毎の音色設定として使用する事も出来るし、単純にお気に入り音色のライブラリアンとして使うという手もある。(私はそっちがメイン)

◎そして画面上にノブやスライダー、メーターといったオブジェクトを配置し、これらのアサインメントを設定する事で、「外部MIDIコントローラ、もしくは画面内のコントローラから、各音源のコントロールが可能」になる。 このアサインメントがかなり柔軟で、コントロールソースは外部MIDIのあらゆるMIDIメッセージ、コントロール対象はLogicでのオートメーションに対応した全てのパラメータを操作できる。 勿論外部音源へのMIDIメッセージ(コントロールチェンジ、プログラムチェンジ等)への送出も可能だ。またそれらの番号を「揃える」必要も無く、音源/デバイス側の設定を一切変更する事無く、MainStageの中だけで入出力のトランスレーションが出来る。

◎個人的に「これはいい!」と思ったのがExternal Instrumentsプラグイン経由での外部MIDI音源のドライブ。ウチの環境で言えば、S90XSのアウトをオーディオI/Fに繋ぎ、オーディオI/Fのダイレクトモニターを切る。こうすると、少なくともMainStageで制御する分には、ソフト音源とハード音源の境が無くなる。同時使用も可能なので、S90XSとES2のパッドでピアノ+パッド音色を作ったり、S90XSのアコピ+FS1RのDXエレピのレイヤーサウンド等自由自在に作れる。またパッチ呼び出し時にプログラムチェンジ送出+コントローラの初期値を一括送出するので、音源側のリセット操作すら不要、音が出ている実体がどこなのかを全く意識することなく一元的に把握できる。

◎従来これらの動作をDAWでやろうとするとかなり複雑なセッティングが必要だったが、音楽制作を目的としない「パフォーマンスモード」の概念を持ち込んだ事で、演奏・音色管理における利便性が飛躍的に高まっている。 副次的効果として、曲のアイデア出しとして「何となく音を出す」時にも、その為のデフォルトセッティングをパッチで管理しておける分、DAWでアイデア出しをするより使い勝手が良い。音源ハブとしての動作/設定の軽快さも相まって、ライブパフォーマンスをする人しない人に関わらず、「楽器」を持っている人は手にして損は無いソフトだと思う。

◎一応難点としては、Logicより使用条件がキツい(レイテンシを大きく取る事が出来ない)為、同一の設定でもLogicよりCPUパワーを食う事と、Lionのフルスクリーンモードとの相性が良くないのか、レイアウトモード(画面上にコントローラを配置するモード)でおかしな挙動を示す事が有る事か。

2010/04/23

【Sound Works】S90XSインプレ3:使えるエディター・リモートモード

◎と言うコトで予告通り(今度こそ)エディターソフト及びリモートモード周りを見て行くことにする。
やや繰り返し気味になるが、これまでのシンセサイザーの付属ソフトはあくまでも「付属品」の扱いだったが、S90XSはスタンドアロンではコモンパラメータ以上の音色エディット等は出来ず、S90XSの持つ全機能を引き出すにはUSB接続されたPCが必須である。言い換えればエディターソフトまでを含めてS90XSとしてのコンポーネントを形成すると言って良い。
「えー、そんなのめんどくさいよー」と言う無かれ。 また従来までのエディターソフトで痛い目を見てアレルギーが有る(私自身も…)人も、そこらへんに投げ売りされてるネットブック1台買ってこよう。 それ位の価値はある。 つまり、出来が良いのだ。

◎セットアップに関しては前回を見てもらうとして、s90XSエディターはStudioManager経由での起動となる. 勿論DAWを起動したまま使用する事も可能で、Cubaseから直接起動させる事も出来る。
このエディターだが,パラメータがグループ毎に整理され,EGやスケーリング等数値だけでは感覚をつかみにくいものはちゃんとグラフィカル表示してくれる。ソフトシンセのエディット画面と似た様なもので、かなり出来が良い。
特に気に入ったのがEGで、ピッチ・フィルタ・アンプの各EGが重ねて表示される。この3つのEGの関係を把握するのが従来は難しかったが、こうしてくれるとお互いの関係を把握しやすい.

◎また、画像がそうであるようにマルチモードエディットから直接音色をエディット出来る点も大きい。音色エディット時にボイスモードに戻る必要がないので、曲作りと音色作りの作業を切り分ける必要が無くなる。
S90XS側でストア作業をしない限り音色やマルチはストアされないので、音色はS90XS側にストア、マルチはエディターで保存して楽曲呼び出し時に読み込んで音源リコール、といった事も出来る。
…Logicって、何故かファイル読み込み時にMIDIデバイスのリコールを行わないのよ…(一度でもトラック選択すればリコールするんだけど)
ていうかCubaseならこんな面倒な事する必要ないんだけどねw

◎操作性に関しても,よくある妙な「ツマミの再現」とかいう余計な仕掛けは無く,以外に素直. 勿論ロータリエンコーダやスライダ風のパラメータ表示ではあるが、, ポインタを乗せるとパラメータが拡大表示され,結構大きなストロークで操作できる. 勿論直接数値入力も可能で,少なくとも私が知る限り初代MOTIFのエディターよりずっと解り易く、使い易い.
そして何より通信速度・反応速度が非常に速い。まったくストレスが無く、マルチティンバーのソフトシンセをいじっているのと勘違いする程。今まで使ってきたMIDI経由のエディタソフトが悉く通信が遅かった(特にSoundDiverは酷かった…)のとは雲泥の差.

◎とりあえずまとめると、これまでの音色エディターが「まあしょうがねー、PCでも音色エディットできるようにはしといてやるよ」的なオマケ扱いだった(私が知る中で最悪だったのがローランドのXVエディター… あれホント最悪。)のに対しS90XSはそれ自体が必須の機能ということもあって、操作感覚・操作性、機能性、DAWとの親和性(同時使用含む)等の面でかなり作り込まれているのが良く判る。パネルデザインには賛否両論あるかもしれないが、私はそれほど気にならない。

〜〜〜
◎さてお次にリモートモードだ。リモートの仕様は前回書いた通りで、Port2から送出されるMackie Control互換プロトコルでのトランスポートコントロールと、Port1から送出される鍵盤・ノブ・スライダーでのMIDIコントロールが混在した仕様になっている。 このノブ・スライダーが送出するコントロールチェンジを割り当てるのがリモートエディターの仕事になる。

◎と、ここで。 LogicではMIDIコントローラから送出されるコントロールチェンジを、Logic内の任意のパラメータに割り当てる機能(コントロールサーフェス→アサインメント)がある。 これを利用すれば、ソフトシンセに限らずS90XSからLogicのトラックパラメータを操作する事が可能になる。
ともう一つ、Logic標準装備のソフトシンセは,外部コントロールチェンジでパラメータを操作する機能が設定されてない. KXシリーズにしてもs90XSにしてもLogic用ソフトシンセのコントロールテンプレートが存在しないのはこのためで,パラメータをコントロールするための設定はs90XS側でなくLogic側で定義する必要があるのだ.

◎…と言うことでまずはs90XSリモートエディターを使ってLogic用のコントロールテンプレートを作成する. もちろんこいつもDAWと同時使用可能で、パラメータ設定の為にDAWとエディターを開いたり閉じたりする必要は無い。
ノブとスライダーから何番のCCを送出するかは自由だが,とりあえず以下にした。
ノブファンクション1(Tone):CC74(カットオフ),71(レゾナンス),16,17
ノブファンクション2(Mic):CC7(ボリューム),11(パン),93(コーラス),91(リバーブ)
スライダ:CC73(アタック),71(ディケイ),79,75(リリース)
16と17は使用するソフトシンセによって割り当てを換える。 EXS24ではフィルタードライブとアウトプットボリュームに割り当てる事にした。

◎ちなみにこの割り当てにした理由だが、
・S90XSのパネルに書いてある機能(ToneとMicの欄)に合わせた
・Micのコントロール対象をトラックパラメータにする事で相手側がソフトシンセ・オーディオ・MIDIのいずれでも操作できるようにした
・スライダーがフェーダに使えないならスライダにADSRを割り当てたほうが判り易い、という判断。
・ソフトシンセ毎にテンプレートを換えるのがめんどくさいので共通化した
…といったところだ。人によって違うだろうが、一つの参考にどうぞ。
で、あとは以前ここで書いたのと同じ手順で、コントローラアサインメントを呼び出し、コントロールしたいパラメータ画面をクリック→ノブ・スライダ操作で割り当てて行く。前回と違うのは、「トラック」を「被選択」にすること。

◎…と、ここまでやった上での使い勝手だが…一言で「これはいい」。Mackie Controlで送られる機能が特に使い易く、カーソルキーでトラック選択できたり、A〜Hキーでスクリーンセットを変えられたり、ジョグダイヤルでトランスポートバーの位置を動かせるのは感動的。 うわー、MOTIFの時にハードウェアシーケンサーの操作性を思い出したと書いたが、それ以上w 主客転倒気味だが、S90XSにLogicが内蔵されてるんじゃないか? と思える使い心地。(私はもともとW5から打ち込みに入った人間だしね…)

◎そいでもってノブとスライダだが、初代MOTIFの時のように「どのスライダーがどのチャンネルに対応してるか」考えなくていいのがイイ。考えても見れば、たとえフィジコンのフェーダが8本あろうが10本あろうが、人間が1回にコントロールできるパラメータは一つなんだし、俯瞰して状態を確認するならミキサー画面で十分だ。 それよりも今アクティブなトラックに対して最小限の切り替え操作で様々なパラメータにアクセス出来るS90XSのリモート仕様のほうが合理的っちゃ合理的だ。
おそらくはKXもこの仕様なのだろうが、KXよりもファンクションが多い分、トラックパラメータに割り当てて「どのトラックでも同じ操作で同じパラメータを調節できる」のが物凄く便利だ。 いやーこれは使える!!

〜〜〜
◎ああ、分割したのにとんでもなく長くなってしまった… さて次回は、ステージパフォーマーから自宅スナフキンごっこ野郎(私)まで幅広く遊べるパフォーマンスモードとA/Dインプットについて見てみよう。

2010/04/22

【Sound Works】s90XSインプレ2:MIDIまわりの仕様について

◎さて、インプレ第2回はエディター周りやリモート周りをインプレする予定でいたのだが、実際書き始めた所MIDI周りの設定だけで結構な情報量になったので分割することにした。 と言う訳で今回はS90XSのMIDI周りの仕様とセットアップについて。

◎まずs90XSとPCの接続についてだが、これはほとんど「USB接続専用」の仕様と考えたほうがいい。 と言うのも、S90XSは単体では音色やリモートテンプレートのエディットが出来ず、それらを行う為のPCエディターがマルチポート通信前提になっているからだ。
どういう事かというと… S90XSとPCをUSB接続・ドライバインストールすると、5つのポート作られる。 これらはそれぞれ、
Port1:内蔵音源部とのMIDI信号のやりとり
Port2:フィジカルコントローラーとしての信号のやりとり
Port3:s90XSのMIDI In・Out信号へのスルー出力
Port4:音色エディターソフトの通信ポート
Port5:リモートテンプレートエディターソフトの通信ポート
…と言う役割になっている。 勿論普通にPC→MIDIインターフェース→MIDIケーブルで接続、という事は可能(※1)なのだが、この場合Port1だけが使用されることになるため、他の機能は使えなくなり、DTM音源よろしくMIDIでの音源ドライブとコントロールチェンジを介しての音色調節しか出来なくなる。

◎困った仕様だなーと最初思ったが、エディターを使用すると何故この仕様になったか解る。 通信速度やエディターの反応速度がやったら速い上に、全ての機能を同時に使用できる。 特にSoundDiverやMOTIF Voice Editorでその遅さに悩まされた身としては通信速度の速さは驚かされた。 なるほどこの反応速度なら本体側のエディット機能はメリットないよなー。 PCのほうが解り易いし。(このへんは次回)

◎それともう一つ触れておきたいのがリモートコントロールの仕様。 DAW Remoteモードに入った時、初代MOTIFはMIDIコントローラとして複数チャンネルのコントロールチェンジを送信、MOTIF XSはフィジカルコントローラの動作プロトコルを送信する(ESは知らん)が、s90XSはその中間的な動作となる。 具体的に言うと、トランスポートやジョグダイヤル、カーソルや数値等の各種キーはフィジカルコントローラのプロトコルをPort2から送信するが、4つあるノブとスライダーはPort1から鍵盤と同一チャンネルのコントロールチェンジを送信する。

◎この仕様が、ノブ・スライダーの機能の違いとして出てくる。MOTIF系ではノブ・スライダの操作を複数チャンネルのコントロールチェンジやフィジカルコントロールプロトコルとして送信する事で、ある特定のパラメータ(トラックボリューム、パン、EQ等)を複数トラック同時にコントロールできる。 ただしノブ・スライダがコントロールできるパラメータは一種類なので、異なるパラメータを操作するときはキー操作でパラメータを切り替える必要がある。
一方S90XSのノブ・スライダが送出するコントロールチェンジは全て同一MIDIチャンネルで、「現在アクティブになっているトラック」に対するもののみとなるため、他のトラックを同時に操作する事は出来ない。 が、複数あるノブやスライダーに全て異なるコントロールチェンジを割り当てられる(※2)ので、今選んでいるトラックの様々なパラメータを最小限の切り替え操作(※3)でコントロールすることができる。

◎言わば、「MIDI鍵盤付きフィジカルコントローラ」のMOTIF XSと、「フィジコンプロトコルを一部利用するMIDIマスターキーボード」のS90XS、と捉える事ができる。 どっちがいい悪いは良く判らないが、MOTIF XSのようにミキサーのフィジコンとして動くんだったらムービングフェーダーじゃないと意味なくね?とか思う(※4)し、「マスターキーボード」として考えると、 操作対象がS90XS自身・ソフトシンセ・外部音源・オーディオトラックのいずれでも、同一の感覚で作り込んで行けるのが、いかにも「シンセサイザーを操作してる感」があっていいと思う。 最初は初代MOTIFとの仕様の違いに戸惑ったけど、解ってしまえばすんなり使えるからね。

◎ところで、このPort2のフィジコンプロトコルだが、DAW自体はCubase・Soner・Logic・DPに対応しているが、Cubase以外のDAWで使用する際にどの機種として動作するのか、マニュアル探したが発見できないw
こちらのBlog等を参考にさせて頂きながらやってみたところ…
結論を言うと、LogicではS90XSはMackie Controlとして認識される。 コントロールサーフェスセットアップでMackie Controlを手動インストールし、通信ポートをPort2にすれば動作してくれる。 参照先のBlogはポートの設定で躓いたらしいが、ウチは素直に動いた。

◎ただしこれだけではノブ・スライダーは動作してくれないので、送出されるコントロールチェンジに対応するパラメータをLogic側で指定する必要がある。 これのやり方に関してはこちらの記事でMOTIFの設定をやったのと同じく、コントロールサーフェス→コントローラアサインメントで設定する。 MOTIFと違うのは、コントロール対象が「被選択」であることのみで、やり方は全く同じで良い。
具体的な設定例は次回公開予定。

◎…と言う前提を踏まえた上で、次回こそエディターとリモートモードの使い勝手についてインプレする予定。 お楽しみに(誰が?)

※1:UtilityのMIDIでMIDI In/Outを「MIDI」にする必要がある
※2:この「操作するコントロールチェンジ」を設定するのがリモートエディタの仕事。
※3:ノブファンクションが2種類あるため、その切り替えは必要。
※4:コントロール対象のトラックを変える度にフェーダの同期操作が必要になるため。

2009/07/25

【Logic】Logic 9

アップル:Logic Studio 9 | Logic Express 9

◎2年に一度のお布施の季節(ある意味、とても良心的…)、Logic 9が発表された。
私は結局8にバージョンアップしなかったけどねw
LogicStudioはさらなる値下げを敢行して¥54,800。 他のDAWの値段からすると異常。 やっぱ会社がでかいと違うのかなぁ…
ちなみにアップグレードはLogic Pro/Platinumからが¥21,800、Expressからが¥31,800。 これも値下がり。

◎で、実のところAppleの製品紹介ページには殆ど情報が無く、ニュースリリース文書およびAppleStoreの製品ページに断片的に情報が載っている。 このへんをまとめていくと…

・Logic本体:Flex Timeを実装…オーディオのテンポ及びタイミング補正の技術らしい。 まだ詳細不明。
・Studio Instrumnets:Amp Designer及びPedalboardの追加。 従来アンプシミュ系が弱いと言われたLogicには有り難い。
おそらく、Jam Packも拡張。(8発表後にVocalコレクションが出てるしね)
・MainStage…まさかのバージョンアップ。 プレイバックプラグインで「事前録音した伴奏」に合わせての演奏が可能になったりしてる模様。
・その他、SoundTrack3やCompressor、WaveBurner等付属。

…といった所。 あとは何気に対応OSが10.5.7以後となり、事実上のSnow Leopard対応とみていいだろう。 64ビット化も行われたのかな?
(まあ、Macはメモリ上限数値以外の面でほとんど64ビットを意識する必要ないんだけど)
パッケージ全体ではトータル200点程の新機能がある…とAppleは言っているので、とりあえず詳細を待とう。

<7/26追記>
米国本家のAppleサイトには詳細な情報が載っていた。
アレンジウィンドウ上からオーディオリージョンを切り分ける事無くタイミング補正・レングス補正等が行えるもので、テンポが全然合っていないバンド録音のタイミングを一発で合わせたり、マルチレコーディングされたドラムをキックのグルーブに合わせて全補正したり,ヴォーカルの一音節だけ伸ばす・一音節だけ縮める,なんていったことが可能。
勿論非破壊。
さらにマルチテイクレコーディングもこの恩恵を受けており、テイクフォルダ内の各テイクからのスワイピングとタイミング補正が同時に可能。
このへん、バンドの一発録音時に結構大変な思いをした私としてはトテモトテモうらやましい機能。

2008/10/27

【Music Works】ディレイラマで遊ぶ

◎季節外れの有給休暇でヒマを持て余し、今更ながらディレイラマで遊んでみる事に。
しかし、ラマ様はintelMacに対応していない…(第一VSTしかないのでLogicじゃ使えない)…と言う事で普段ファイルサーバ&メールサーバ&実在する仮想マシン(笑)と化している嫁の旧マシンを引っ張り出し、周辺機器を強引にくっつけてWin版Logic5で動かす事に。
(最初は意地でもVNCで動かそうとしてみたが、レスポンスがまるで遅く断念…)

◎数年ぶりに使うLogic5は…すんげぇ使いづらい(笑) こんな融通の利かないソフトだったのか…
最下位グレードのAudioだと、ハイパードローがボリュームとパンにしか使えないので、ラマ様制御のキモたるピッチベンドは全てハイパーエディタでの描画になる。 めんどくせええええ!
(プラグインオートメーションでも書けはするけど…)
と言うコトで旋律用のトラックとピッチベンド用のトラックを分け、ピッチベンドトラックにピッチベンドのタイミングのみ書き込み(値は適当)→リストエディタで数値をいじって発音を編集、となった。 それでもめんどくせえw
ハイパーエディタは連続した曲線の入力はラクだけど、特定数値を狙った書き込みが難しいんだよね…

◎と言うことでラマ様と涅槃を彷徨う事数時間、こんなんできました↓



なんか完全に洗脳ソングだw ていうか作っている自分が頭おかしくなりそうでしたw
また何か浮かんだら作ってみようっと。

2008/10/05

【Sound Works】Apogee duet

◎音楽熱が盛り上がりつつある中で、オーデォインターフェースをどうしよう、と思い立った。
ウチのオーディオI/Fは泣く子も笑うemi2|6。 通称emiちゃん26歳だ。コンパクトで電源不要、音質良好、S/P DIFも持っていると実に便利で、これといって不満も無いが、intelmac用ドライバが無いので、いつ使えなくなるかが判らない。

◎いろいろ漁っていくと、Apogee Duet、いいなあと思った。 デザインが良いし、FireWireで電源不要、コンパクトで持ち出しにも便利。 音質はApogee背負うだけのことはある(らしい…レビューとか見てるとね)
またLogicの場合、コンフィギュレーションソフト(maestro)を介さず直接コントロール出来る…らしい。 なかなか便利そうじゃないか。
今私が目指している「コタツトップミュージック」にはもってこいの製品と思える。

◎しかし¥65,000と言う値段設定がなぁ…音質にモロ影響するD/Aの領域であまり妥協はしたくないんだけど、ちょっと高いよね。
…そういやウチのemiちゃん26歳、いくらしたんだっけ?
と思ってGoogle検索かけてみると…なんと、¥45,000!!

(,, д )  ゚ ゚
そんなもん使ってたのか俺… イマドキ、USBオーディオインターフェースなんてプリアンプつきでも2万円ぐらいなのにw
(ちなみにこの価格はA2|6に名称&価格改定したあとの値段。 多分、emiの時は5万超えてたんじゃないかなぁ…)

◎まあどうせならこのデザインとサイズで、4in/4Outぐらいになってくれると、ドラムレコーディングにも使えて嬉しいんだけど…
別にApogeeじゃなくてもいいから、こういうラインの製品、増えてくれないかな。

2008/09/28

【Sound Works]RealGuitar2.2L購入

◎以前デモレポートしたRealGuitar 2Lの製品版を入手した。
…実は少し前に入手したのだが、市販のパッケージはバージョンが古くUniversalbinary対応していなくて、Music Labからレスポンスコードを受け取るまで、(Rosetta上で)スタンドアロンしか使用できなかったのだ。 在庫の入れ替え位やっとけよ、クリプトン…

◎さて、デモ版ではスティール弦・フィンガー奏法しか音源がなかったが、製品版はピック奏法のほかナイロンギターや12弦ギター、ステレオ録音スティールギターもある。(このステレオ音源がなかなか良い出来)。
サウンドメイクは簡易的なEQと、各種ノイズ等の音量調整ミキサーぐらいといった簡易的なものしか無い。 まあDAWで使うとなると音室調整はどうせDAW側でやってしまうので特に問題ではない。 むしろDAWでの音質調整のベースとなる「ベーシックな音質」と言う意味では十分に及第点で、Garageband Instrumentsと混ぜても違和感が無い。

◎本来はストラムをさせたかったのでコードモードでの使用が中心になるかな、と思ったが実はソロモードが非常に良い出来である。 機能面の紹介は製品ページに譲るとして、例えばスライドは全音以上のスライドだとちゃんと「フレットのある段階的な」スライドになるし、ノンレガートの発音部分は指位置が変わる度にリリースノートでスライドノイズが「キュッ」と鳴る。特にアルペジオを鳴らしている時なんかは、コードが変わる所だけノンレガートで打込むとかなり「それっぽく」なる。

◎このソフトの売りの「運指シミュレート」はたいしたもので、サスティンペダルを踏みながらアルペジオを弾くと、同一弦での発音をしなくなる。 運指の破綻が無いのだ。 ただこれって今までのシンセとはまるで逆の打込みを要求されることになる。(通常のPCMだと同一弦の発音をしまくるので、ペダルは使わずノートタイムを伸ばしてアルペジオを鳴らす) 過去に打込んだデータをそのまま使うと「アレ?」となるかも。
まあ運指の状況は画面で見えるので破綻してるとこだけ修正すればいいんだけど。

◎ただ、ソロモードだと和音演奏してもストラムノイズが乗らず、普通のシンセの和音と同じ様な鳴り方になってしまう。 一方でBass&Pickモードは音域外の鍵盤がそのコードの構成音(弦単位)+ストラムに割り当てられるで和音構成を(ある程度は)自由に演奏出来るし、アルペジオを混ぜる事も出来る。
このため曲の進行によってソロ弾きとストラム弾きが切り替わる様な場合、CC#54でモードを切り替える必要がある。
クリプトンのマニュアルが実に不親切で(笑)CCをいくらにするとどのモード、と言うのが明記されてないが、調べた所値は以下。

0〜12:Solo
13〜38:harmony
39〜63:Chord
64〜88:Bass&Chord
89〜114:Bass&Pick
115〜127:Direct

なんだこの不規則な並びは…Logicで使う場合、トラックオートメーションで書きこんでしまう(Expressは無理だけど)のも手だが、それよりはシーケンスオブジェクトの頭にCCを埋め込んでしまうのが速い。 オブジェクトの位置が変わってもちゃんと追従するしね。

◎とりあえず全体として、今までさんざん苦労していたアコースティックギターの打込みが「嘘の様に楽になる」。 音色のバリエーションはあまり無いが、まあ「そういうギターを1本買ってきた」と思えば何と言う事は無い。 まじめにギター買うより安いし、練習も要らないし。
ギターの打込みに悩んでいる/面倒くさく感じている方には、実にオススメのソフトである。

2008/09/15

【Logic】目下の悩み

◎音楽熱が適当に盛り上がった所でLogicに向かい、思い知らされる目下の悩み。 それは
「暑い」
私の部屋にはクーラーが無い。 長時間作業をしていると、汗ばんでくる程に暑いのだ。
隣のリビングは快適にクーラーがかかっている。 しかし奥まった私の部屋には冷気が来ない。 よってクソ暑い中マウスも使えない中でチマチマとシーケンサーをいじる羽目になるワケだ。

◎自衛策として細かい編集をやったりするときは自室を出てリビングで作業する。 ここなら空調は効いてるしマウスも使えるし快適だ。 しかしデータの入力が出来ない。Logicは一応PCキーボードでの音符入力をサポートするが「無いよりマシだが積極的に使う気にはなれない」機能でしかない。 (私の場合、結局リアルタイム入力→クオンタイズが多いので…) と言うことでMIDIキーボードを買おうかなと思い立った最近。

◎しかし何にしようか…とりあえずPCRはもう二度と買わないとして、YAMAHAキチガイな私としてはKX25かKX49になるのだろうか…しかしMOTIFがある以上機能面に魅力を感じないしバンドル音源もLogicじゃ恩恵に預かれないし、何よりデカい。 こんなもんリビングに置いたら妻の鉄拳が飛んでくるのは目に見えている。 楽器屋で確認した時、隣のPCR-M1がかなり羨ましく思った…がしつこいようだがPCRは絶対に買わないと決めているので仕方が無い。 他を当たろう。

◎しかし他を当たってみると…
・M-Audio製品…どことなく初代のPCRを彷彿とさせるデザインが嫌。
・novation ReMOTESL…良いとは思うけど、高い!
・novation ReMOTESL Compact…SLよりは安いけど、割り当ての切り替えが面倒くさそう…
・KORG microKONTROL…これも良いんだが、ミニ鍵盤なのがなあ…それに少々デカい。
…ってな調子で「良い」と思えるコントローラーが見当たらないのだ。

◎唯一の希望は10月に出るKORG nanoKEYかな。 何せ「ノートPCと組み合わせて使ってください」と言わんばかりのデザインだし、この大きさなら妻の鉄拳を恐れる必要も無さそうだ。 m1 Liteが付属するのもポイント高い。(RealGuitarと並んで、購入候補のソフトシンセだ)
問題は発売前なので価格が読めない事か… 2万円台だったら真剣に購入を検討しよう。
しかしそのまえに当初の悩みである「暑い」が解消されているかも知れない…ううむ。

※ちなみに誤解なきよう言っておきますが「妻の鉄拳」はネタです。

2008/09/14

【Logic】Tips:MOTIF(初代)でのリモートコントロール設定

◎久々のLogicネタ。 と言うか最近またLogicをいじり始めたのでその身辺雑記も兼ねて。
我が家のマスターキーボード、MOTIF8には4つのアサイナブルノブ・アサイナブルスライダーがあり、これとトランスポートキーを使ってDAWのコントロールが出来る…のだが、MOTIFを買った当時シーケンサーはMusicator・Logic Audio5だったのでまったく使っていなかった。
んで、Logicに移った際にいざ使ってみようとしたのだが、MOTIF側のコントロールテンプレートはLogic Platinum5しか対応してないので、そのままお蔵入りになっていた。

◎しかしLogic7以降では、環境設定の「コントロールサーフィス」コマンドでMIDIメッセージをミキサー上の任意のパラメータに割り当てる事が出来る。
これを使ってMOTIFのリモートコントローラをLogic7に対応させよう、という訳。
まずMOTIF側の設定だが、これはリモートコントロールテンプレートを「Logic」にする。 極端この設定は送り出すCC番号の設定だけなので何でやっても構わないだろう。 あとはリモートコントロールモードをOnにすれば準備完了。

◎次にLogic側だが、コントロールサーフェスコマンドを実行するとダイアログが出るので「メッセージを設定」キーを押す。しかる後コントロールをアサインしたいパラメータ(この場合ミキサートラック1番のフェーダ)をクリックすると、左側画像のようにコントローラからの入力待ち状態になる。
このままスライダを動かしてもアサインされるが、「トラック」が「被選択」になっているのでこのままでは現在選択されているチャンネルしか変更されない。 これを防ぐ為に「トラック」に1番を入力する。(以後も同様に、現在設定しようとしているトラック番号を入力していく)

そこまでできたら、◎MOTIF側のトラックセレクトで1番を押し、一番左側のスライダを動かせばそのスライダがトラック1にアサインされる。
(メッセージの欄にMIDIチャンネル1のCC#7が登録されているのが確認出来る)
あとは同じ要領でトラック2〜4をアサインしていく。 トラック5以降は、MOTIF側のトラックセレクトの5〜8いずれかを押してアサインすれば良く、9〜12、13~16も同様の手順でアサインする。 これで4トラックづつ、16トラックのアサインが完了する。
ちなみにこのトラック番号はLogic側のトラックの種類に関係なく、アレンジウィンドウに並べられたトラックの順番になるので、それぞれのトラックの種類(オーディオなのかインストゥルメンツなのかMIDIなのか)を気にする必要は無い。

◎スライダは4本のスライダがそれぞれのトラックに対応するが、4つあるノブは全て「現在選択されているトラック」に対して4つのコントロールチェンジを送出する。 更にノブコントロールファンクション(ノブの左側にあるキー)でノブへの割り当てを最大4レイヤー切り替えられるのだが、一番左側のノブはどのチャンネルでもCC10で固定されている。 …つまりここにパンを割り当てろってことだねw
とりあえず現在はMOTIFのLogicテンプレートに従い、最初のレイヤー(一番上のランプ)のノブ1にパン、ノブ2〜4にそれぞれセンドレベル1〜3を割り当てた。 レイヤー2〜4のノブ2〜4はそれぞれEQになっていたのだが、Logic7のEQだと不足するので現在は何も割り当てていない。 なんかプラグインでも適当に割り当てようかな…

◎最後にトランスポートの割り当てだが、これはコントロールサーフェスではなく、キーコマンドで割り当てる。 特に難しい項目は無いのでササっと割り当ててしまおう。
これでMOTIFのリモートコントローラを使ってLogicを制御出来る。 使ってみた所、慣れていないからかフェーダの操作でよくチャンネルを間違える(笑)が、パンとセンドレベルのコントロールは非常にやり易くなったし、トランスポート機能も使い易い。 なんか大昔(W5)のハードウェアシーケンサで打込みをしている感覚に近い。…そういやLogicのステップ入力自体、W5のタイ入力と同じだわ…
10年かけてまたここに戻ってきたのかぁ、といった感じなのであった。

2008/09/01

【Sound Works】Real Guitar&Real Strat

◎基本的にハード音源マンセー、ソフト音源はLogic付属で十分だ〜、なんて思っていた私が本気で欲しいと思ったソフト音源。

MusicLab RealGuitarとReal Strat

デモバージョンを落として試してみたのだが、超〜便利。
「ストラム(コードストローク)がちゃんと鳴る」これだけで十分買う理由になってしまう。

◎論より証拠でデータ作ってみた。
永遠に製作中のとある曲から抜き出した、GaragebandのSteelGuitarで打込んでたデータがこれ。
やった事ある人は判ると思うがすんごく時間がかかる。 これだけ打込むのに1時間ぐらいか?
しかも腕前が無いので「いかにも」ギターになってしまっている。

一方、Real Guitar 2Lのデモ版でパパッと作ったのがこれ。
所要時間15分程度。リアルさがどうとかいう話以前の問題で、打込み速度がむっちゃくちゃ速い。コードモードでは音域外の鍵盤がアップ/ダウンストロークに割り当てられるので、右手でコードを押さえながら左手でジャカジャカ鳴らすだけでストラムの出来上がり。 (コードポジションは指定するか、キーボードでコードを押さえた位置により自動で割り当てられる)
コードを離すか、黒鍵を弾けば所謂「空ピック」になってくれる。…うおお感激!
今まで難儀していたギターストラムがこんなに簡単に鳴らせるとは…これだけでも「買い」に値するな。

◎他にもストラムのスピードを変えられたり、ソロモードでアフタータッチ・コントローラ・ペダル等で様々な演奏表現をシミュレート出来たり、アルペジオを運指解析して破綻が無い様にしたり…と、ギターが弾けない私にとっては実にありがたい音源である。
勿論エレキギターシミュレートのRealStratも同様で、アンプシミュレータと組み合わせればバッキングがすぐ出来る。(デモ版ではフレットポジションが変更できないのでたいしたモノは作れなかったが…)

◎ともかくも「ギターが弾けない」私にとっては強力この上ないアイテムなのだが、問題は2本で7万円近くする事か…Logicのバージョンアップ料金より高いじゃん…そりゃギター買ってくるよりは安いけどさ…
うーん、デモ版の利用期限が切れたら考えようっと。

2008/03/09

【Sound Works】マルチテイク・スワイピング@Logic

◎さて、録ったからにはミックスダウン…の前に今回はひと手間入っている。 それはマルチテイクスワイピングだ。 今回はオケ・カブセ共いくつかテイクが有り、軸と鳴るOKテイクがあってもそれ以外に「部分的にはこっちのほうが良い」と言うテイクが有るので、それを抜き出して一つのテイクにまとめてやるわけだ。 他にも
・今まで何回か録ってきたギターソロやコーラスで良かったものを素材として使う
・AWの性能上使用出来ないエフェクト音等をあらかじめ作っておく
と言う目的もある。

◎手順としてはAWExtract経由でオーディオファイルを抜き出し、これをLogicに貼付ける。 あとは複数テイクを聞き比べながらリージョンを切り刻んで貼付けて、切り替わりのポイントで出るクリックノイズを高速クロスフェードで除去して…の繰り返し。 かなり、ヒマな作業であるw
しかも本来であれば、マルチテイクスワイピング(コンピング)はLogic8でやるべき作業なんだろうが、まだ8にバージョンアップしていない。 よってVer7での作業…
Ver7だと複数テイクの再生切り替えにいちいちミュートボタンのオンオフを繰り返すので、結構面倒くさいのよ。

◎まあ、単にBPMの合った複数テイクを繋ぎ合わせるだけとか、ミスタッチの修正をするとかだったらそれほど難しくも無いのだが、「以前の録音素材をトラックとして使う」、となると、写真のような大変なことになる。 何せこのバンド,毎回クリックを使わないで演奏するので、録るたんびにBPMが違うのよw
写真はギターソロで、単純に「発音の始まり」で切ってしまうと物凄く不自然になる。 ピッキング前の一瞬のスライド音とかを含んだ形で切り刻むのだが、これを波形から読み出すには神眼が要る。 特に歪みギターは波形が潰れててもう大変…
…まぁ、結局はフィーリングなんだけどw

◎一通りスワイピングが終わったら1トラックづつバウンスしてWaveファイルを作り、これをCDに焼いてAWに戻す訳だ。 …Logicでそのままミックスダウンした方が、絶対作業効率良いんだろうけど…生音ソースの場合フィルタ(特にHPF)を多用するので、シェルビング固定のExpressのEQではちょっと役不足なのだ。 うーん、Pro入れときゃ良かったかな…

2008/02/03

【Logic】ドカ雪降ってLogic日和

◎朝起きると外はドカ雪。 真っ白の世界を眺めていると「ふっ」とフレーズが浮かんだので、今日はLogic打ち込み日和…
…と言う訳で今日は1日自室にこもってLogicで曲作り。 イメージは有るのだけど何せ数年打ち込みらしい打ち込みもやってないのでああでないこうでないと悩みあぐねながら1日が終わってしまった。 まぁ、こんなもんか。
ちなみに今日の収穫は「タイの入力がサスティンペダルでも出来る」と言う点。 従来タイに使用していた左手を鍵盤に持って来れるので,ピアノとかギターとかドラムの打ち込みが非常に高速に出来る。 これは便利だ。

◎あらためてLogicと「データの入力・編集」で向き合ってみると以前Musicatorでチマチマやっていたのが嘘のように快適。 マトリクスウィンドウの操作性に起因する部分が大きいのかな…
Logicでのデータ編集の大半はマトリクスウィンドウでやることになるのだが、ノートデータの編集に適度にスナップが利いていたり、Shiftキーでドラッグ方向を固定出来たり、ベロシティツールを使って単音単位でベロシティ値を調整出来たりと、結構かゆい所に手が届く。 長い事他のシーケンサーを触っていないので簡単に比較は出来ないが、Musicatorと比較する限りは全然こっちのほうが操作感がいい。
難点を上げるとするとExpress故「基本的な編集機能しか持たず、手動でチマチマ編集をする」のが基本である事か。 Proだとこのあたりもかなり違う様なので,やっぱPro入れるか…

◎さて、作業自体は写真にあるようにMacをMOTIFの端っこに置いているので、マウスが使えずタッチパッドで編集をしている。 少々窮屈なのだが、
実際の所音源はGarageband Insturumentsしか使ってない(ピアノとドラム以外、特に不満はない。 特にアコギは使い易い)ので、鍵盤さえ有れば別にこんな思いをしなくても入力作業ができると思う。 PCRを使いたい所だがブッ壊れてしまった(分解して接点洗浄までやったのだがウンともスンとも言わない…)ので、安価なMIDIキーボードでも買おうかなと思案中。
KONTROL49か、はたまたKX49か…(NovationのReMOTE SLも考えたけど、高過ぎる…)

2008/01/30

【Logic】Tips:小ネタいくつか

◎久々のLogic Tips。 でも今日はかなりの小ネタ。 主にミキシング関連。

◎その1:グループバスを作る
ドラムやストリングス等複数音源からなるアンサンブルを構成する際や、奏法に応じた複数の音色を並べて一つの楽器を構成する際に、それぞれのソースのバランスを保ったまま、アンサンブル全体の音量を調整する、と言う状況が結構ある。
実物のミキサーではこういう場合にグループバスに一旦信号をまとめて、そこで全体の音量を決めて本線に流す、と言うルーティングをやるのだが、これをLogicで再現する方法を。

◎といってもやり方は死ぬ程簡単。 「グルーピングしたいチャンネルのオーディオ出力先を任意のバスにする」実はこれだけ。 これで各楽器のフェーダーが互いの相対的な音量差、バスのフェーダがアンサンブル全体の音量調整を行うようになる。
相対音量差は「最も大きい楽器」をノミナルにして、引き算でバランスを取ると丁度いい。 写真はストリングスアンサンブルのグループだが、1stバイオリンの音量を基準にして他のパートを下げているのが判ると思う。

◎この方法、便利なのだがひとつ欠点として「バスからバスに信号をルーティング出来ない」と言うのがある。 よってグルーピングした音色にエフェクトをかけるにはインサートでかけるか、グループ前の各チャンネルからセンドで送ることになる。 ちょっと面倒だ。
Pro系ならバスでなくオグジュアリオブジェクトを使える(らしい)ので、その場合はバス経由でセンドリターンエフェクトも使えるのだが。
しかし逆の応用として「ドライ音とウェット音のフェーダを切り離せる」ので、エフェクティブな音が出せると言うメリットも有るぞ。

◎その2:ミキサー画面のモデファイキー
ミキサーウィンドウでOptionキーを押しながらミキサーの各部をクリックすると、フェーダ/センドならノミナル,パンならパンセンターに一発で動いてくれる。 またエフェクトスロット・バスセンドをクリックするとバイパスのOn/Offを切り替えられる。
一方Shiftキーは複数チャンネルの選択になるので、Shift+クリックでで複数チャンネルを選択した状態でフェーダを動かすと、互いの相対音量バランスを保ったまま全体が上下する、一時的なフェーダグループ機能として使える。

◎ミキサーウィンドウで使えるツールは手のひらツールのみで、これを使うとスロットに入ったエフェクトの組み替えが行える。 勿論Optionキーも有効で,手のひらツールでのOptionキーは「エフェクトの複製」の機能になる。 基本ドラッグ操作でエフェクトを呼び出すLogicでは、このコピー機能が便利。(セッティングは違ってても、同じエフェクトをそこらのトラックから持ってくれば良い)

2007/09/13

【Logic】Logic 8


アップル:Logic Studio
アップル:Logic Express 8

◎ついに、と言うか、やっと、と言うか、どちらが適切か少々迷うが、とにかくLogicの最新バージョンがリリース。 しかもとんでもない値段である。上位バージョンのStudio(従来のPro、Platinumに相当)が何と¥59,800。 従来は上位バージョンは10万円近く(確かPro7が¥99,800、Ver5の頃は15万近くしたような…)だったのだから、ものすごい価格破壊だ。
アップグレードはもっと凄い事になっている。 バージョンアップ(Pro6、7、Platinum/Gold5,6,7)が¥22,800、アップグレード(Express6,7,8、BigBox)は¥34,800と、壊滅的な安さになっている。
ちなみにCubase4のストリートプライスが約¥100,000、Soner6 Producer Editionが約¥85,000。 価格だけ見てもWin信者お布施乙!ってな感じだ。

◎で、今回のLogic、 大きな変更点はシングルスクリーン化とマルチテイクレコーディング対応(複数テイクを非破壊切り貼りするスワイピングにも対応)、DeleyDesigner(マルチタップディレイ)の追加、グループオートメーション(と言うよりミキサーチャンネルのグルーピング)対応、サンプルアキュレート編集対応(何気にLogicの弱点だった)といった細かい機能改善が主で、大きい…と言うか「ドラスティックな変更点」は実はそれほど無い印象を受ける。

◎しかし、Studioのパッケージをよく眺めると、今回のバージョンアップは「Logicと言うソフトウェアの立ち位置」そのものの変革──シーケンサが、オーディオを統合してDAWに進化した時のように──に値する程,大きな変更を受けている。 Logicのソフトウェアシンセ・エフェクトプラグインをライブパフォーマンス用に使う「Mainstage」、楽曲/台詞/効果音等を時間軸上に並べてポストプロ編集をするSoundTrack2などを包括したことで、「音楽制作ツール」から、演奏からポストプロまでをカバーする「統合音楽環境」に進化を遂げている。

◎特に「MainStage」の概念は画期的だと思う。 従来ソフトシンセの弱点の一つだった「ライブパフォーマンス」や「演奏性」と言う部分に足を踏み入れ、ホストアプリ(と言うかDAWと言う録音前提の環境)を飛び出してMacを楽器化してしまおうと言う思想のようだ。
最近のAppleのサイトは積極的に大量の情報をプレゼンテーションしないので、モノの完成度が判らず評価のしようがないが、見た感じ鍵盤楽器(シンセサイザー)に留まらず、ペダルコントローラを使ってのギターエフェクト、パッドコントローラを使ってのドラム演奏にまで対応しているようだ。
ヘタをすると本気で「ハードウェアシンセ・エフェクターにとどめを刺す」存在になるかもしれない。

◎一方、Expressのほうは価格こそ¥6,000のダウン(リテール版が¥23,000。 バージョンアップだと¥11,800)に留まったが、プラグインの充実がすごい。 Expressユーザ(と言うか私?)が非常に欲しかったI/O、Stereo Spread、Rotor Cabinet、SubBass等、従来Proに搭載されていたプラグインの殆ど(少なくとも、SpaceDesigner等の高級プラグインを除いて)が搭載された。 ホームスタジオ用にしては異常な程豪華だ。
一方でインストゥルメントも、これまた欲しかったES2が搭載され、サンプラーがEXS24mk2になり、待望のExternal Instrumentも追加された。

◎基本機能部分では何気に目立たないが、オーディオ内部処理が32Bit/64Bit浮動小数点処理、最大サンプルレートも24Bit/192kHz対応、チャンネルストリップのスロット数、バス/AUX数、ソフトインストゥルメント数、などオーディオ処理の基本仕様Studio(Pro)と同等に引き上げられた。(と言うかサラウンド対応していない点以外、あまり差異が見当たらない) また基本編集機能や操作系も殆どProとの差異が小さい…と言うより、コントロールサーフェースとサラウンド対応の領域以外,ほとんど差が無さそうだ。

◎結局の所、「音楽制作に留まらない統合音楽環境を目指して進化した」Studioと、「音楽制作ツールと言う従来の立ち位置で出来るだけの機能を盛り込んだ」Express、と言う見方が出来そうだ。
正直言ってLogicは、従来「MacのDAW」である事以上の価値が見いだしづらい(勿論それだけでも十分価値があったが)モノだったが、今回のStudioの「統合音楽環境」の概念は、他のソフトには無かった画期的なものと言えると思う。
て言うか正直言って、Studioホスィ…(安いしね) MainStageの完成度次第では、マジで「スピーカ以外のウチの機材」全部お払い箱になるかもしれない…あ、マスターKeyで餅だけ残すかw

※追記
今回Studioには従来Jam PackでリリースされていたAppleLoopsが全てbundleされる。 ただし、あまりにも容量が大きいのでApple Lossless圧縮されている模様。(それでも10GB…) 他にもエフェクトプラグインやサラウンドミュージックヘッド等,オプション類を全部含めるとインストール総容量は45GBに及ぶ… 鬼か!
ウチのMacに入れるには、HDDの交換が必要だね…(一応、コンテンツの39GBは、外付けHDDへのインストールも可能)

2007/06/03

【Logic】パラアウトの使い方

◎ウチのオーディオI/F、emi2|6。 通称emiちゃん26歳。EmagicのサポートはAppleへの買収に伴ってとっくの昔に打ち切られているが、元気に動いている。(ドライバはUniversalbinary化されてないので、Rosetta上で動いてる)
プリアンプ非搭載でラインレベル信号しか扱えないが、6系統のパラアウトを持ち、デジタルコアキシャルアウトも持つニクイ奴。これまでAWとの信号やり取り(2ch)にのみ使っていたのだが、先日の機材整理でAWの入力が4本空いたので、長い間放置状態だったパラアウトの使い道を考えてみる事に。

◎さて6系統のうち、どーやったって本線の出力で2本を食うので、あとの4本を何に使うか、である。
外部エフェクトへの送りに使うとか、特定のパートをパラッて外部ミキサーでミキシングするとか方法はあるのだが、最大のネックは「Expressはライブインプットに対応していない」と言う点だろう。 こないだのn12/n8でも触れたが、DAWにおけるパラアウトは、少なくともミキシングの段階では「ライブインプットに対応していないDAWでは」あまり意味が無いのだ。 だいたい、パートをパラ出しするったって、たかだか4系統ごときで何をしろと? という感じだ。

◎では外部エフェクトへの送りに使うとして、幸いウチの環境は外部ミキサーもHDRである。 Logic内部でのバウンスに拘らなければ、パラアウトを外部エフェクターへのAUX出しに使い、AW4416側へ戻してミックスダウン、と言う流れが可能である。

◎Logicのオーディオバスオブジェクトの出力先をパラアウトに指定し、パラアウトを受けるミキサーチャンネルのAUXをプリフェーダにしてノミナルまで上げ、フェーダを絞る。(ドライ信号が本線に入らないように)
こうすると、ミキサーにセンドリターン接続された外部エフェクターが使える。 ウチで言えば、AWの内蔵エフェクト(SPX系)とM|Oneだ。
実使用に当たってはセンド量をLogicのバス送り量、リターンはAWのリターンチャンエルフェーダで行う事になる。

◎この方法の難点は最終的なミックスダウンをAW側で行うことにあるが、他の環境はいざ知らず、ウチの場合AWのEQ・コンプがLogic Expressのそれより高精度にマスターを作れるので、別に良いのではないかと。(LogicのリミッターよりAWのコンパンダーのほうが使い易い…)
それにPlatinumverbは便利だが、クオリティの面でM|One、パラメータ自由度の面でAW内蔵(SPX)の代替になるとは言えない(ハイレシオの指定や、ER成分をEQできないのは正直痛い…)
Proならこんな七面倒臭い方法は不要で、外部エフェクターの戻りをそのままExtarnal I/Oプラグインでオーディオトラックに落とせば良い。
やっぱProにしときゃよかったかな。 次のバージョンアップの時に考えるか。

2007/06/01

【Logic】Tips:AW4416でコントロール!(Express版)

※今回は大作な上長いです。 Logicに興味の無い人は読み飛ばしてもらって…

◎AW4416には「MIDI Remote」と言う機能がある。 これはAW4416のフェーダおよびOnボタンにMIDIメッセージを割り当てて送信する事で、外部機器やシーケンサをコントロールするというものだ。 これを使えばLogicに限らず様々なシーケンスソフトでフィジカルコントロールができそうだし、実際ここには各種シーケンスソフトをコントロールする為のテンプレートもある。(何故か日本のサイトには、AW2416用しかない)
ところが、LogicにおいてはこれはPlatinum(当時)のみの対応で,キーコマンド設定に制限のあるGold/Audio,今で言えばExpressには対応していない。
それじゃぁ自分で作ってやろうじゃないか!と言うのが今回の挑戦である。

◎AWのMIDI RemoteはAとBの2レイヤーでOnキーとフェーダが各16個、計64通りのMIDIメッセージを送れる。 これらを使ってフィジカルコントロールをするので、とりあえず
・OnキーでソロモードのOn/Offを切り替え、フェーダで音量を調整する
・Aレイヤーの16本をオーディオトラックの1〜16、
Bレイヤーをオーディオインストゥルメントトラックの1〜16に対応
というコントロールを作る事にする。

◎Logicにおけるオーディオオブジェクトの外部操作は、CC#7がボリューム、CC#3がソロモード切り替えに対応している。 このためAW側のフェーダに「Bx 07 FED END」(xはMIDIチャンネル 1〜F)、ボタンに「Bx 03 BTN END」を割り当てれば一応動作はする。
ところがこのときの動作は、AW側のMIDI Ch設定をいくらにしても、オーディオオブジェクトの1番しか動いてくれないのだ。
これはLogicのMIDI In信号の取り扱い方によるもので、 LogicはMIDI Inポートの指定が無い代わりに、どのポート/どのチャンネルの信号であろうと、全てそれをマージしてCh1の信号としてシーケンスエンジンに流し込もうとする。(そしてそれは選択されているオブジェクトに接続される)。 このため、
・何らかの形でMIDI Chを分割しないと、AW側のチャンネルに応じたトラックを動作させられない
・何らかの形でCCを変換しないと、マスターキーボードの信号と分離できない
という点を考慮しなければならない。

◎では、上記の2点を実現しつつコントロールする方法を考えてみよう。 ExpressのEnvironmentは使用出来るオブジェクトに限りはあるものの、1点目はチャンネルスプリッター、2点目はフェーダオブジェクトを使えば実現出来る。
まずチャンネルスプリッター1個とフェーダオブジェクトを16個作り、フェーダオブジェクトのMIDI Chを1〜16に設定した上でチャンネルスプリッターの各chの出力をフェーダにつなぐ。 こうすることで各フェーダにはチャンネルスプリッターで分けられたMIDI信号のみが通るようになる。

◎次に各フェーダオブジェクトのパラメータボックスの「Input」「Output」を双方とも「Control」にした上で,Input側の「-1-」を適当な値(ここでは102)、Output側を「7」にする。これは「Input」がそのフェーダを動かす為のCC、「Output」がそのフェーダが動いた時に出力されるCCを指定しているので、フェーダオブジェクトを通す事でCC番号の変換が実現する。
動作としては、AW側のフェーダでCC#102を送り込み、このフェーダオブジェクトでそれをCC#7に変換して出力する。 フェーダオブジェクトの出力を適当なオーディオオブジェクトに繋げば、フェーダオブジェクトの動作に依ってオーディオオブジェクトが動作することが確認出来る。

◎ここまでくればあとは速く、ここまで作ったオブジェクトをそのままコピーして、InputのCCを換えて(Remote Aとは異なる値にする)、接続先をオーディオインストゥルメントオブジェクトにしてやれば、Remote Bレイヤーでオーディオインストゥルメントオブジェクトもコントロールできるようになる。
さらにフェーダオブジェクトのOutputを「3」に設定すればソロモードOn/Offの切り替えが出来るので、ここまで作ったオブジェクトを全部コピーした上でフェーダオブジェクトのタイプをボタンタイプにして、入力CCを換えればソロボタンの出来上がりだ。

◎あとは「Click & Port」レイヤーにあるモニターオブジェクトの出力を各チャンネルスプリッターにつなぎ、各フェーダの出力を対応させたいオーディオオブジェクト/オーディオインストゥルメントオブジェクトにつなげばLogic側の作業は終了。 あとは地道にAWのMIDI Remote定義を作り込んで行く。
一通り設定出来たところでAWのフェーダを触ってみると…おお、ちゃんと動く。 図ではボタンフェーダも動作しているのが判ると思う。

◎本当ならこの後オーディオオブジェクトのフェーダ値をAWにフィードバックする系統を作りたかったのだが、AWのMIDI Remoteは外部からのフェーダ動作に対応していないので、そういった意味では「完全なフィジカルコントローラ」の作成は無理だった。(Logicが上位版でも同じ事で、AW側の問題) しかしそれでも、とりあえずフィジカルコントロール環境はこれで作れた訳だ。
ちなみにこの方法を応用すれば、AW以外の汎用MIDIコントローラでもLogicのミキサーセクションをコントロールできるので、操作子の多いシンセサイザー等を持っているなら、チャレンジしてみる価値はあるだろう。

2007/05/31

【Music Works】「秋茜」をLogicで作ってみると…

MP3(160kbps VBR:On)

◎Logicを購入した際のエントリで「リハビリを兼ねて、外部音源一切ナシで過去曲をリメイクしてみる」の第1弾、「秋茜」の打込み作業が終わったので勢い余ってMP3を作ってみた。 一応予告通り一切外部音源は使わず、MOTIFのマスターキーボード機能のみ利用している。
ちなみにオリジナルの「秋茜」のMIDIデータは一切使っておらず、全て新規で打込み直している。(しかも当時のトラックも聞かず、記憶だけで…)

◎当初「秋茜」はSC-8850とW5(メロディラインのみ)で作っていたが、今回の音色の大半はGarageband Instruments(JamPack含む)である。 前のエントリでも触れたが、Garageband Instruments、とにかく使い易くて高品位。 8850版「秋茜」はAW4416の助けもあって「ちゃんとした音」に仕立て上げたが、そこまでしなくてもいきなりこのクオリティが出せてしまう。 そりゃDTM音源が売れなくなる訳だよ。
一方でEXSP24を使ったのはダンパー反響音までシミュレートしたピアノ音色(これもプリセット!)、チャンネルストリッププリセットでエフェクト設定まで作り込まれたギターソロ、そして「これがなければ私の音楽でない」あのベルの音を再現したメロディラインだ。
(実は事前にW5のハンドベル/クリスタル音色をサンプリングして、EXS24インストゥルメントを作っていた)

◎一通りMIDIトラック作成をし終えて思う事はとにかく作業が速い事。 ステップ入力はMusicator同様のタイ入力で高速入力できるし、何より「安心して」リアルタイム入力が出来る。 Logicのクオンタイズは非破壊編集で、かつ打込むそばからクオンタイズされていくので、ミスタッチさえしなければ、タイミングズレのないデータを作り込んで行ける。
また、MightyMouseの操作性も見逃せない。 トラックボールがかなり柔軟に使用でき、ウィンドウ内の移動や倍率変更、エフェクトパラメータの調整など、マウスでやるには億劫な作業もトラックボールでやると非常に素早い。 残念なのはミキサーパラメータがトラックボールで弄れないことだが…

◎とりあえず今は全部ソフト音源の状態で、ある意味今が一番CPUパワーを食う(このあとオーディオファイル化していくにしたがってCPU消費率は落ちて行く)状態だが、CPUは半分も消費しなかった。 本当に全オケをMacだけで作る事が可能な事が証明されてしまった…
…うーん、やばいなw うちの機材はまとめてお払い箱かぁ?w

【Music Works】モバイル・Logic

◎以前モバイル環境でGaragebandを動かしてみたところ、パワー的に何ら不自由無く使える事が判明して(`・ω・´)シャキーンな感じなのだが、今度はこれをLogicでやってみるとどうなるのだろうか。 基本的にマウスオペレーションのみで音楽制作をするGaragebandと違い、演奏データの入力作業も必要になるLogicでどこまで作り込めるか,その可能性を探ってみた。
ちなみにMacBookのスペックだが、Core2Duo2.0GHz+RAM2G+HDD80G(うち50Gほど消費)、OSは最新の10.4.9である。

◎言うまでもない事だがモバイルで使うという事はCPUパワーに相当の制限がかかる。また外部音源も使用できないので楽曲作りは当然ながらソフト音源頼りということになる。 ここで非常に便利なのがGarageband Instrumnets。 こいつがかなりの実用性を持った代物で、クオリティで言えば所謂DTM音源より遥かに高い。(数十ギガバイトの容量を食うんだから当たり前か…) EXSP24よりCPUを食わないので、アイデアの書留めにはこいつが使える。
ちなみにGarageband Instrumentsの中身自体はEXS24形式のインストゥルメント定義なので、Garageband InstrumentsをEXSP24に読み込んで、フィルター・エンヴェロープ等のエディットを施す事が出来る。

◎もう一つネックになるのが入力方法だが、ここで役に立つのがCapslockキーボード。 これはCapslockをオンにすると画面上にキーボードマップが現れ、キーボードで入力が出来るようになるものだ。 キーボードステップ入力はVer5から実装はされていたが、メニューから呼び出す必要が有る(ショートカットキーが存在しなかった)上にキーコマンドも全て時分で設定する為に実用性のあるものとは言えなかった。
Capslockキーボードの場合、オンオフは1ボタンで済み、ベロシティ・オクターブの切り替えもやりやすい。 そして何より「最初から」スペースバーによるタイ入力に対応している。
完全に個人的好みだが、久しぶりにQY/W5オンボードシーケンサー以来の「完全なタイ入力メソッド」に出会った気分だ。

◎そしてCPUパワーに関しては…スクリーンショットを見てもらえば判る。EXSP24を2発、Garageband Instrumentsを6発立ち上げ、EQ/ダイナミクス/空間系等をいくつかインサートした状態のCPU消費量がこんなもんである。(全トラックが発音状態にあること、一切フリーズ処理していないこと、バッテリ駆動状態であること(メニューバーアイコンで判る)にも注目してほしい。
単純見通しでソフトシンセ8発+オーディオ8発程度なら余裕で処理できそうだし、ソフトシンセをフリーズトラック化すれば更に多くのソースを処理できるはずだ。勿論AW程パワフルな環境はちょっと望めないが、そもそもAWでも全トラックのEQ・コンプを全部同時使用している訳ではないので、実用的には全く問題ないレベルと言い切ってしまっていいと思う。

◎バッテリに関しては…実は最近Logicの作業もBlog書きも、バッテリ駆動で行っている. 家で作業がはかどらない時はMacBookを持ち出して近所のスタバで作業したりするが、2時間程度(一つの楽曲に集中してられる時間がそんぐらい)ではバッテリはまだまだ余裕で、そこからコーヒー飲んでBlog原稿書いてそれでやっと帰ってきたりするぐらいだ。 一応公称6時間程度のバッテリ寿命と言われているが、Logicの環境でも3時間程度のドライブは出来るということだ。

◎さらにここまでの記事(あるいは写真)において、オーディオインターフェースは一切使っていない。 自宅の音楽環境で作業する時はemi2|6を介するが、本体オーディオでも特に何も変わらない。(音質的な差はあるかもしれないが、最終的なバウンスはD/A変換無しで行うので影響が無い) これらを総合すると、「MIDIキーボード利用時の迅速性」以外の面で、モバイル環境における「失われる点は何も無い」と言い切ってしまっていいと思う。
モバイル環境,とは何も自宅の外とは限らない。 リビングルームで、ダイニングテーブルで、ベッドの上で音楽制作が出来る…つまり私が数年前から突き当たっていた「環境を限定される、という壁」が取り払われたということだ。

◎私がDAWを遠ざけていた理由、そしてノートPCでの環境に傾倒した理由は「場所や環境を限定されたくなかった」からだが、やっとそれが実現する世の中になった,ということだろうか。 ここまでの実用性を備えているなら、LogicというDAWの世界に軸足を移しても良いな,というのが正直な感想。
…そういや、Windows環境だとどうなのかな。 15万円程度のノート+SONERorCubaseで、はたしてここまで出来るのだろうか。
…ガクシさーん、出番ですよ〜w