2007/12/26

【Sound Works】アナログミキサーへの誘い

◎某バンドのリハスタ録音リハ(笑)も3回目を迎え、いろいろな所の詰めができるようになってきた。 今回は前回の反省を活かしてオーバートップとスネアにSM57,キックにSM58を使用。 ちゃんとミュートが出来るドラマーなので、バスドラのミュート穴からやや離し気味のセッティングでも、ちゃんとアタックが録れている。 それでいてSM58のローカット特性がいい方向に行って、低域とアタックが両立した「味のある」キックが録れていた。
今回スネアをSM57に変えた事、スネアに対するマイクヘッドの角度を見直した事で、スネアは張りのある「パーン」と言う音になった。 前回588SDXで問題だったハットのカブリは今回殆ど問題にならない。 57系も58系も指向性はカーディオイドだが、後方の指向特性が違うのだろうか。

◎もう一つ今回は、今まであまりきちんとやっていなかったモニター関係も見直した。 と言ってもヘッドアンプ代わりに使っているスタジオ卓にAWのミックス信号を戻してスタジオモニターを鳴らしてやろう、と言うだけの話なんだけど。
立てているマイクは合計8本なので、スタジオ卓Ch1〜Ch8の信号をダイレクトアウトから出し、ステレオ/GROUPバスの送りを切る。 で、AWのステレオアウトの信号をスタジオ卓に戻し、そちらはGROUPバスをOnにすればいい。(GROUPバスがモニターに繋がっている)
こうすればAWのレコーダモニターチャンネルで作ったミックスでスタジオモニターを鳴らせる。 しかし後から気付いたが、どうせAWもダイレクトアウト経由でMTRに送っているのだから、ダイレクトアウトの信号取り出しをプリフェーダにして、インプットチャンネルのステレオ送りを切れば、モニター返しのミックスと、ミックスダウン用ミックスを別個に作れるじゃないか。 今度やってみよう。

◎で、そういった信号系のルーティングをやっている中で、スタジオのアナログ卓をいじっていると「アナログミキサーって、いいよなぁ…」と鳴ってしまった訳である。
実は今回の録音の前日に、バンドメンバーから自宅録音に関する相談を受けて「最近は楽器屋も行ってなくて、なかなか最近の機材もチェックできてないな」と思い立ち、楽器屋で録音関係…特に卓とオーディオI/Oを重点的にチェックしていた際も、YAMAHA n12とか見て
た。
「…アナログ卓ホスィ」
いやあ、危険である。 PAコーナーに置いてあったMG32/4を見てハァハァしてた私は確実に変態だったと思うw そんな置き場所どこにあるんだよw

◎実際のレコーディングにおいてはオペレーションの速さがモノを言う。 レコーダーへの信号立ち上げとレベル監視、ダイナミクスプロセッサーの調整,モニターミックスの作成、演奏者へのモニター返しの調整…ひっきりなしにミキサーを触りまくる。
AW4416の操作系はかなり洗練されているので慣れれば相当高速でオペレーション出来るが、やはりアナログ卓のそれには敵わない。 「Ch1からCh16まで、モニター返しで頂戴」なんて言われた場合、AWだと適当なバスをOmni Outにアサインして、各チャンネルの画面をSelキーで呼び出してはカーソルとEnterでバス送りをOnにして…と、かなり面倒くさい。
アナログ卓ならBus Assignキー一発×16で終わるし、端子も固定されているのでバスアウトに一発繋げば終わりだ。

◎デジタルミキサーといえばYAMAHAだが、最近YAMAHAはデジタルミキサーの操作系をアナログ卓のそれに近づけてきている。 セレクテッドチャンネルの操作子を増やしたり、各チャンネルにロータリーエンコーダをつけてPANをダイレクト操作できるようにしたり… PA・SR用になると、バスアサイン等も含めて各Channelに一通りのキー・ツマミを並べるようになってきた。
これはひとえにデジタルミキサー特有の「パラメータを選んで値を増減」と言うオペレーションが,必ずしも即応性の高いものではないと言う証左である。 かつてはシンセサイザーでも同様のムーブメントがあり、2000年代に入ってその操作系が見直されてきている。

◎そりゃまぁPAの現場に比べればアマチュアのリハスタ録音では、バスアサイン等といった作業の頻度は遥かに低い。 しかしこちとら事業でなく,自腹切ってスタジオ時間制限つきで借りているのだ。 ちょっとでも時間短縮出来るなら…と思ってしまう。
あとはやっぱり自己満足?w ツマミやフェーダがズラ〜ッと並んでいる光景を見るとそれだけでワクワクするんですけど。 え、私だけ?

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