2008/08/24

【MacLife】Garagebandでデモデータ作り

◎先日のゴロバンCDと同時配布のDVD「白銀戦隊ゴロバン」のテーマソング録音する際、バンドから渡されてきたデモデータはQY70か何かで作ったモノなのだが、作曲者はGaragebandを持っている。
と言う事は、基本的なオケをGaragebandで作って、上から(POD経由で)ギターとヴォーカルを録音すればかなり高品位なデモデータが作れるじゃないか! と言うコトに気がついたので、Garagebandの打ち込み練習も兼ねて早速やってみる事にした。

◎ギターのデータは本番録音時のやつがあるのでそれを流用し、「ギターバッキングを先に録音した」状況を想定し、ドラムとベースを打込みで作って行く事にする。Garagebandの打ち込みプロセスについてだが、基本はリアルタイムレコーディングになる。ソフトウェアキーボードを使えばMIDIキーボード無しでも打ち込みは出来るが少々弾き辛い。 KORG NanoKEYを買いに行きたくなる衝動をぐっとこらえて、ステップ入力の方法を探してみた。

◎先に言っておくとGaragebandでステップ入力が出来ない訳ではない。 ソフトウェア音源トラック上で⌘+クリックで空のリージョンを作って必要な長さに伸ばし、⌘+クリックでピアノロール上に音を置いて行けば良い。 このへんの操作方法はLogicと全く同じだ。
ただしベロシティ・デュレーション固定で、分解能は拡大率によって4分音符〜64分音符が変化する。このためとにかく音符の開始点で音符をドカドカ打ち込んでからベロシティ・デュレーションを変更して行くことになる。
デュレーション変更はバーの後端をドラッグ、ベロシティ調整は左側のスライダーだ。 …マウスでのピアノロール入力の方法は大体どのシーケンサも同じなのだが、ベロシティ変更が少々面倒に感じる。 Logicみたいに「右ドラッグでベロシティ変更」になってくれるとすごく楽なのに…

◎同様に譜面入力も可能だ。 …と言うかこの譜面入力がよく出来ている。やり方はピアノロールとほぼ同じで、デュレーションが「選択した音符種類の長さ」になる。一般的な譜面入力と違って半音単位の入力も可能(少々マウスの動作範囲が狭いが)なのと、音符の配置後、譜面入力画面のままデュレーション・ベロシティ変更可能なのが良い。 (Musicatorのように入力段階でデュレーション変更可能なのが一番良いのだが)
入力速度はピアノロールと同等か、譜面を読み慣れている人ならこちらの方が速いだろう。
ちなみにベロシティの固定値はピアノロールが63、譜面入力が93。 何故違うのだろう?

◎編集画面で編集対象を「音符」以外にすれば、ピッチベンドやモジュレーション・エクスプレッション・サスティンといった「基礎的なコントロールチェンジ」の打ち込みも出来る。 特にサスティンはソフトウェアキーボードに専用キー(Tab)があるので、ピアノを譜面入力してサスティンだけリアルタイム入力、と言った事も出来る。
リアルタイム入力はLogic直系の非破壊クォンタイズにより、入力したそばからタイミングが補正されるので少々プアに打ち込んでも次の再生時にはジャストタイムに補正される。 鍵盤さえ弾ければ確実にこっちのほうが入力効率が良いだろう。
ただ難点が無い訳でもなく、入力オーバーダブが出来ないのが痛い。(コントローラー系のオーバーダブは出来るようだ)

◎こうして一通りの作業が終わってみると、打ち込みの効率は決して良くないが、何しろGarageband Instrumentsの恩恵が大きく、出来上がった曲の音質がやたらに良い。 PODから録音したギターに負けておらず、少なくともQY等とは比較にならないクオリティの高さである。 これが外部音源を使用せず「Macの中だけで」完結しているのだから凄い。
そう、本当はGaragebandは内部的には「凄い」こと、「最先端の」ことをやっているのだが、それをみじんも感じさせない敷居の低さ・判り易さがGaragebandの最大の魅力である。 いやあ、いい時代になったものである。
そして自分がギタリストでなく、そういったGaragebandの恩恵に預かる事が出来ないのを少々悔やむのであった。

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