【Diary】過ぎたるは及ばざるが…
◎興が乗ったのでピュアオーディオの話をもう少し。
この世界,「良心的なレコードメーカーがプレスしたものを音源にした際に,指揮者が振るタクトの風切り音を立体的に感じ取ることが出来る」そうだ。私はオーケストラのホール演奏は何度か行っているが,タクトの風切り音など聞いたことなど無い。タクトの音を聞き取る程感度が高い録音をしているなら,演奏者全員の(荒い)息遣いがゼーゼーハーハー録音されて音楽どころではないはずだと思うのだが…オーディオマニアの用語ではこういった究極の臨場感とも言うべきものを「空気感」という言葉で表している…そうだ。 空気を感じる音が良好なのだ…そうだ。 じゃぁヴォーカリストの声と共に吐き出される空気音を遮断するポップガードを使用するレコーディングエンジニアは全員クビですな。 空気感じれないもんね。
◎これらのオーディオ機器は筐体設計にも非常に気を使っているそうで,内部メカ部の動作振動が音質に影響しないよう徹底して制振設計を行い,かつ振動の入出力を無くすために所謂インシュレータ的な脚によって支持される構造になっている。 シャーシが重く頑丈なのもそのためだとか。確かに振動そのものを電気信号に変換するターンテーブルや,振動によって音を発するスピーカー等はインシュレータの効果はあるだろうが,非接触型読み取りのCDプレーヤーやDVDプレーヤーに微弱な外部振動の影響がどれだけあるんだろうか? オーディオマニアの耳にはそれらの振動をも観測するだけの耳が備わっている、と言うことなのだろうか。 まぁ何せタクトの音が聞こえたり、44/1kHzの1.5ppm(百万分の一)の周期歪が聞える程のS/N比、FFT窓関数を備えた耳である。
◎昨日のクロック・ジェネレータだが、発振子の周期歪率は水晶で0.1ppm、ルビジウムでは0.05ppbだそうだ。 5万円程度で売られているシステムコンポ用発振子のクロック歪は1.5ppmだが、このクロック歪みによる周波数の変動幅は、人間の可聴範囲の下限である20Hzで考えても13.3MHz分だ。20Hzが20.00000013Hzに変動したところで、人間は感知できるのだろうか?できるとしたらそれは13.3Mhzの音が聞こえると言う事にほぼ等しいのだが… 13.3Mhzと言うと短波放送とほぼ同じ周波数だ。 機器から発する電磁波ノイズは言うに及ばず電磁波そのものを耳で捉えることが出来、ラジオ放送や航空無線、船舶無線等は受信機が無くても直接聞くことが出来る。(まぁ、伝送波の周波数だから歪んだサイン波にしか聞えないだろうが…)
ちなみにこれ、ルビジウムクラスだと400GHz分に及ぶ。UHF放送や第2世代携帯電話の発する電波なら余裕でキャッチ可能(耳で!!)。 宇宙電波の観測まであと1歩だ!! 耳を鍛えよう!!
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◎さてそんなことはともかく、昨日紹介した純金製電源ケーブルだが、よくよく考えて見る金より銀、銅のほうが導電率が高いではないか。 端子部分を金メッキにするのは、銀やら銅より金の耐酸化性が高く安定しているからで、被覆線を前提に考えるなら銀やら銅を使ったほうが損失は少ない。
それに導体そのものの電気抵抗を気にして材質を選ぶのなら,材質選定もそうだがオーディオルーム全体を極低音の恒温室にする必要がある。 導体抵抗は温特がかなりあるからね。 特に貴金属は。 理想的なのは機器全体を液体窒素等で冷却してしまうことだが、これだと半導体やトランジスタの動作に影響が出るので、ケーブルだけでもデュワー瓶構造のエンクロージャに入れて液体窒素で満たしてやる必要があるだろう。
そういや空気の温度や湿度によっても音速や周波数特性が変化する。 そうすると恒湿制御も必要になっちゃうなぁ。Ghz級の歪みを検知できる耳なら、温特による音響特性の変化は大変な問題ではないだろうか。
◎更に言えば電源ケーブルでの損失以前の問題で家庭に供給される電源はほぼ例外なく電圧降下を起こしている。 電線で供給する3相交流200Vからコンセントに至るまでに数十メートルの電線やら,サーキットブレーカやら積算電力計やらを経由しているからだ。勿論集合住宅などではその配線長が尋常じゃなく長くなるため,コンセントにテスターを突っ込んでみると96V程度しか出ていない,なんてことも時々ある。(勿論集合住宅全体での負荷によって変動する)つまり電源ケーブルで発生する抵抗値以前の問題で,コンポの1段手前に交流安定化電源をかまして電圧降下を補償して,そこから超高級電源ケーブルでアンプに電源供給すればOKだろう。あ,でも安定化電源はそれ自体が結構盛大な電磁波ノイズを発生させるから,安定化電源はオーディオルームの外に設置して,オーディオルーム全体をシールドルーム化して外部からの電磁波を全部シャットアウトしないとダメですな。
◎振動だって問題だ。高級オーディオ機器は筐体設計にも非常に気を使っているそうで,内部メカ部の動作振動が音質に影響しないよう徹底して制振設計を行い,かつ振動の入出力を無くすために所謂インシュレータ的な脚によって支持される構造になっている。 シャーシが重く頑丈なのもそのためだとか。確かに振動そのものを電気信号に変換するターンテーブルや,振動によって音を発するスピーカー等はインシュレータの効果はあるだろうが,非接触型読み取りのCDプレーヤーやDVDプレーヤーに微弱な外部振動の影響がどれだけあるのかは良く判らないが、それほどまでに振動を殺さなければいけないのであれば,最早オーディオルームの基礎部分が他の部屋と繋がっていてはダメだろう。 外乱の振動や外壁に当たる風による振動があるからね。 つまりオーディオルーム部分のみ基礎工事からやり直して浮き床構造とし,かつ機材類は全て天井から吊り下げるのだ。 ピアノ線等断面積の小さいものでも良いが,理想は機材の自重である程度伸びはするが弾性限界には達しない伸縮材だ。 丁度バンジージャンプの命綱のようなものを想像してもらえばいいだろう。当然,床や椅子は外乱振動を床から拾ってしまうから、リスナーも天井からバンジージャンプの命綱にぶら下がってもらってその状態で音を聞けば完璧だ!!
◎また、そんな微弱な信号を「空気感」として聞き分けるだけの能力に合わせるなら、やはり部屋の中でスピーカーから放出された音が部屋内で反響するのも問題なはずだ。モニター環境で考えると周波数特性がフラットになりえる範囲で少しライブさを残したほうが音が生きてくるのだが,スピーカから再生される空気感が部屋の残響成分に打ち消されずにちゃんとリスナーの耳に届くようにするには,最早部屋は完全無響化するしかない。 当然床があるとそこで反射するため床も撤去し,その下にも吸音楔が敷き詰めるしか無いだろう。
以上をまとめると、オーディオルームは家屋からセパレートされた浮き床構造体を持つ恒温・恒湿シールドルームで、その内部は床すら無い完全無響質の構造、電源も3相交流からの分岐の時点で汎用電源とは別系統で取り出され、積算電力計・サーキットブレーカを経由して部屋まで純金製のケーブルを最短距離で這わせ、かつ部屋の前段に安定化電源を置いて電圧降下やリップルを補償するようにしないといけない。
部屋の内部は全ての機器が天井から吊り下げられ、ケーブルは全て純貴金属製、もちろん液体窒素冷却が施され、部屋自体の室温も相当低く設定されている。 この中でリスナーは自らの体をバンジージャンプ用のハーネスに巻きつけて天井から宙吊りになり、音を聞くわけだ。 ここまでやれば完璧なはずだ!!
◎ナニ? まだ足りない?
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