【Diary】ピュアオーディオ
◎http://www.teac.co.jp/av/esoteric/g0_g0s.html
まず何に驚いたといって値段に驚いた。 民生用のシンクロナイザーで120万円!! こいつぁびっくり。
ちなみにNUENDO用シンクロナイザーのTimeBase、ProTools用シンクロナイザーのSYNC I/Oが共に30万円ちょっと。
汎用で良ければMOTUのMIDI Timepeace AVが7万円ちょっとである。 ポストプロ用シンクロナイザーの3倍近い値段とは…
と言うか、ワードクロック信号の送受信だけならAW4416でも可能なんですけど…
◎能書きを読むと、「ルビジウム」なる高精度発振体を利用して超高精度のクロックを発生させるのだが、その暖気には10分程度の時間が必要になるらしい。 うーん、そういうものなのか。
確かにD/A、A/D変換時にデジタルクロックの揺れが小さいほうが波形再現性と言う意味では(理論的には)有利になるにはなるかもしれないが、少なくともポストプロ用シンクロナイザーにそんな暖気が10分もかかるような発振体を使っているという話は聞いた事が(私は)ない。
TimeBaseやSYNC I/Oを超えるクロック安定性をこいつが持っていたとしても、CDの録音時には必ずこれらのクロックジェネレータから受けた信号で駆動しているのだから、どんなに再生側のクロックが安定していても録音時のクロック揺れによる歪みを補正する事は出来ないし超えることもできない。(ひずんだ状態で記録されているのだから)
◎そういう目でティアックのサイトを見ていると実に面白い。 PA機器にすら実装されていないような回路や仕掛けがバンバン盛り込まれたハイエンド製品が並んでいるのだ。 まぁそれでもアナログの信号系を扱うパワーアンプ・スピーカー・スピーカーケーブル系はまだ判るとして、デジタル系機器になると本当に訳の分からない世界になってくる。 D/Aコンバータの前にサンプリングレートを倍にしてからD/Aするとか(2クロックに同じ信号が入るだけのような気がするが…)、D/Aコンバータを搭載していないにも関わらず筐体はインシュレータで支持されていたり(動作時の振動がどのようにしたら音質に影響するのか、良く分からない…)とか、PA機器すらビックリの仕掛けがたくさん施してある。 あ、そういえば端子部はワードクロックに至るまで全て24金はデフォルトですね。
PA関係機器で24金の端子なんてめったに見ませんが。
◎私も一応音楽とか音響かじってる人間なので音には比較的うるさいタイプではあるが、正直このあたりにくると一瞬では理解できない。 ピュアオーディオ愛好家の人には反感を食らいそうだが、少なくとも21万円もするパワーケーブルとか5万円もするIEEE1394ケーブルとかを見ていると、とにかく「良さそうなもの(本当に良いかどうかは置いといて)は何でも実装してしまう」と言う思想のようにも思える。このあたり、車用のオカルトチューニングパーツに通じるものがあるのかな。
電源回りのチューニングをするんだったらパワーケーブルを変えるよりも、エアコン用の200Vを使うか、少し高めのパワーディストリビュータで100V/100Vの電源トランスを搭載したもの(1次側の電圧降下を補正する)のほうが余程効果がありそうなもんだが…
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