【Logic】Logic 8
アップル:Logic Studio
アップル:Logic Express 8
◎ついに、と言うか、やっと、と言うか、どちらが適切か少々迷うが、とにかくLogicの最新バージョンがリリース。 しかもとんでもない値段である。上位バージョンのStudio(従来のPro、Platinumに相当)が何と¥59,800。 従来は上位バージョンは10万円近く(確かPro7が¥99,800、Ver5の頃は15万近くしたような…)だったのだから、ものすごい価格破壊だ。
アップグレードはもっと凄い事になっている。 バージョンアップ(Pro6、7、Platinum/Gold5,6,7)が¥22,800、アップグレード(Express6,7,8、BigBox)は¥34,800と、壊滅的な安さになっている。
ちなみにCubase4のストリートプライスが約¥100,000、Soner6 Producer Editionが約¥85,000。 価格だけ見てもWin信者お布施乙!ってな感じだ。
◎で、今回のLogic、 大きな変更点はシングルスクリーン化とマルチテイクレコーディング対応(複数テイクを非破壊切り貼りするスワイピングにも対応)、DeleyDesigner(マルチタップディレイ)の追加、グループオートメーション(と言うよりミキサーチャンネルのグルーピング)対応、サンプルアキュレート編集対応(何気にLogicの弱点だった)といった細かい機能改善が主で、大きい…と言うか「ドラスティックな変更点」は実はそれほど無い印象を受ける。
◎しかし、Studioのパッケージをよく眺めると、今回のバージョンアップは「Logicと言うソフトウェアの立ち位置」そのものの変革──シーケンサが、オーディオを統合してDAWに進化した時のように──に値する程,大きな変更を受けている。 Logicのソフトウェアシンセ・エフェクトプラグインをライブパフォーマンス用に使う「Mainstage」、楽曲/台詞/効果音等を時間軸上に並べてポストプロ編集をするSoundTrack2などを包括したことで、「音楽制作ツール」から、演奏からポストプロまでをカバーする「統合音楽環境」に進化を遂げている。
◎特に「MainStage」の概念は画期的だと思う。 従来ソフトシンセの弱点の一つだった「ライブパフォーマンス」や「演奏性」と言う部分に足を踏み入れ、ホストアプリ(と言うかDAWと言う録音前提の環境)を飛び出してMacを楽器化してしまおうと言う思想のようだ。
最近のAppleのサイトは積極的に大量の情報をプレゼンテーションしないので、モノの完成度が判らず評価のしようがないが、見た感じ鍵盤楽器(シンセサイザー)に留まらず、ペダルコントローラを使ってのギターエフェクト、パッドコントローラを使ってのドラム演奏にまで対応しているようだ。
ヘタをすると本気で「ハードウェアシンセ・エフェクターにとどめを刺す」存在になるかもしれない。
◎一方、Expressのほうは価格こそ¥6,000のダウン(リテール版が¥23,000。 バージョンアップだと¥11,800)に留まったが、プラグインの充実がすごい。 Expressユーザ(と言うか私?)が非常に欲しかったI/O、Stereo Spread、Rotor Cabinet、SubBass等、従来Proに搭載されていたプラグインの殆ど(少なくとも、SpaceDesigner等の高級プラグインを除いて)が搭載された。 ホームスタジオ用にしては異常な程豪華だ。
一方でインストゥルメントも、これまた欲しかったES2が搭載され、サンプラーがEXS24mk2になり、待望のExternal Instrumentも追加された。
◎基本機能部分では何気に目立たないが、オーディオ内部処理が32Bit/64Bit浮動小数点処理、最大サンプルレートも24Bit/192kHz対応、チャンネルストリップのスロット数、バス/AUX数、ソフトインストゥルメント数、などオーディオ処理の基本仕様Studio(Pro)と同等に引き上げられた。(と言うかサラウンド対応していない点以外、あまり差異が見当たらない) また基本編集機能や操作系も殆どProとの差異が小さい…と言うより、コントロールサーフェースとサラウンド対応の領域以外,ほとんど差が無さそうだ。
◎結局の所、「音楽制作に留まらない統合音楽環境を目指して進化した」Studioと、「音楽制作ツールと言う従来の立ち位置で出来るだけの機能を盛り込んだ」Express、と言う見方が出来そうだ。
正直言ってLogicは、従来「MacのDAW」である事以上の価値が見いだしづらい(勿論それだけでも十分価値があったが)モノだったが、今回のStudioの「統合音楽環境」の概念は、他のソフトには無かった画期的なものと言えると思う。
て言うか正直言って、Studioホスィ…(安いしね) MainStageの完成度次第では、マジで「スピーカ以外のウチの機材」全部お払い箱になるかもしれない…あ、マスターKeyで餅だけ残すかw
※追記
今回Studioには従来Jam PackでリリースされていたAppleLoopsが全てbundleされる。 ただし、あまりにも容量が大きいのでApple Lossless圧縮されている模様。(それでも10GB…) 他にもエフェクトプラグインやサラウンドミュージックヘッド等,オプション類を全部含めるとインストール総容量は45GBに及ぶ… 鬼か!
ウチのMacに入れるには、HDDの交換が必要だね…(一応、コンテンツの39GBは、外付けHDDへのインストールも可能)
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