2006/04/05

【Sound Works】D888

◎PCが死んでいる間にKORGからD888なる製品がリリースされていた。
瑞田ガクシ氏が既にレポートしてくれているが私なりの見解を。

◎簡単に言えば8インプット、4バス+8インディビデュアル出力のミキサー部と,8tr・44.1kHz・16Bitレコーダをくっつけたような代物だ、
USB2.0を装備していてがMIDIインターフェイスやオーディオインターフェイス、フィジカルコントローラとしての機能を備えているわけではなく、PCの外部HDDとして認識させることで、HDRに記録されたWaveファイルを転送するための機能である。 そういう意味でYAMAHA MW10/MW12とは少しコンセプトが違っている。

◎ガクシ氏の場合トラックダウンはPC側で行うため外部HDRのデータをトラック毎にPCに転送する作業があるらしいので、その作業があるならHDDがPCからアクセスできるメリットは大きいだろう。
しかし私のようにトラックダウンをHDR側で行い、最終ミックスデータをCD-RWに一度焼いてPCに読ませている場合はあまり恩恵に預かれなさそうだ。SCSI経由で読ませるのはAWでも可能だが、もともとYAMAHAのSCSIはとんでもなく遅いので使う気にはならない。
転送用のCD-RWを1枚用意して焼いたほうが余程早い。

◎ただ4.3kgと言うノートPCより少し重い程度の筐体を考えると、こいつの最大の利用用途は「出張録音機」ではないかと思う。
たとえば家でオケを作っておいて2trに落としてD888に流し込み、D888だけ持ってリハスタに行く。
リハスタではあらかじめ仕込んだオケに合わせてヴォーカルパートや生ギターパート等を録音し、家に帰ってDAWに落として
最終的なミックスを行う。
内蔵されているエフェクトを使ってヴォーカルへの返しに軽くエコーを当ててあげればヴォーカリストの気分も良いだろう。

◎つまり、DAWに落とすためのWaveファイルを「貯める」ための機材と思えば、結構使い出はあると思う。
インプット数が少なく、オーディオインターフェイス機能を持たないため、自宅録音環境の常設コンソールとして使いづらいと言う難点はあるが…。

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