2006/04/29

【Sound Works】Logic7.0

前回のつづき。
Boot CampのリリースによりVer5から置いてけぼりにされたWin-Logicユーザに光明が差してきた状況だが、何せバージョンが2個も飛んでいて、Ver5から何がどう変わったのかが正直読めない状況なので、とりあえずAppleサイトに置いてあるPDFを読み漁ってみた。
ちなみにLogic Proの導入はまったく考えておらず、Expressを中心に見ている。 Audioの機能の弱さにプチ失敗感を感じているので、Proも視野には入れなきゃいけないかな、と思っていたのが、Expressの仕様を見ている限りアマチュアレベルならこれで必要十分な機能がそろっているのだ。

◎Audio5.5で実に貧弱だったオーディオプラグイン関係は、4-Band Channel EQ、Compressor、Limiter、Guitar Amp、Denoiser、PitchShifter、Preset Multipressor、PlatinumVerbなど「最低限必要なプラグイン」をきちんと備えるようになった。 これでEnsembleも搭載してるとうれしいのだが、それは高望みというやつかな?
一方インストゥルメントはおなじみES P/M/Eの他、ES1、EXSP24mk2、新型FMシンセのEFM1、Garageband Instrumentsを使用できる。 Garagebandの中にはEVP73に相当するエレクトリックピアノが含まれている(他にクラビネットやオルガン等もある)ので、一応Big Boxで提供されたソフトシンセ郡を引き継ぐことが出来る。 EXSP24mk2はプレイバックサンプラーながら、波形マップの作成(EXSP側でのシンセサイズはセーブできない)やAkai/SoundFont/GigaSampler形式のインポートに対応し、ハードディスク・ストリーミング再生も可能と、ソフトシンセの中枢をなすに十分な機能と実力を持っている。
ちなみに64オーディオ/16インストゥルメント/8バス8AUXという構成はAudioのままだ。 それだけあれば十分な気もするが。

◎Appleブランドになっての最大の恩恵がApple Loopsへのネイティブ対応で、Garagebandで使用されるApple Loopsを使ってAcid的アプローチでの楽曲製作が可能になった。 オーディオループならスライスによるテンポ/ピッチ変更、MIDIデータ(Garageband Instrumentsの音色データとセットになっている)ならMIDI情報や音色情報をそのままLogicに取り込める。
特定のフレーズと楽器設定を頂いてあとは自分でトラックを肉付け、なんていうことも可能で、単なる「ループの加工/組み合わせ」に終始しない自由度の高い楽曲作りが行えそうだ。

◎細かいところでは、Ver6から実装されているアレンジウィンドウでのチャンネルストリップ表示(現在選択されているオブジェクトのミキサー画面が、アレンジウィンドウの左下隅に表示され、ミキシングを行える)や、チャンネルストリップへのコントロールチェンジ割り当てができるようになったことだ。
どのシーケンスソフトにおいてもそうだが、アレンジウィンドウ・・・というよりも楽曲全体の構成をオーバービューするウィンドウの中でいかに各トラックの設定情報を表示するかというのはかなり難しく、しかもパラメータはどんどん増加するのでどのシーケンサもそのアサインメントに苦労しているようだ。 特にSoner系は多すぎる情報をまとめきれず、とにかく並べてみました的印象が強い。
しかしLogicは最初から「トラック情報と同じように横並びで詳細情報を表示する」と言うのは最初からやっておらず、アレンジウィンドウ左端の「パラメータボックス」でトラックパラメータを表示していた。

◎しかしそのパラメータボックスの内容をあまり変えてこなかった中で必要な情報が表示されず、ミキサー設定の変更はミキサーウィンドウを呼ぶかEnvironmentを呼ぶ必要があったのが、Ver6でチャンネルストリップ表示を入れることで一気に解決した。
ミキサー設定も含めた「現在選んでいるトラック」の全ての情報を、ミキサー画面の親しみやすい形で、最も使用頻度が高いアレンジウィンドウに表示させるという実に合理的な設計だ。
Winが切り捨てられ、Ver6がリリースされたとき、どれだけ悔しい思いをしたか・・・

◎その他圧縮形式オーディオをアレンジに直接アレンジウィンドウにアサイン出来たり、チャンネルストリップの設定(プラグインのアサイン状況やパラメータ、ボリューム、パン等)を保存できるようになったり、External Instrument I/Oプラグインが実装されたり(要するにライブインプット)と、ホームユースで考えればかなり強力な機能を持っていて、実売2万円台。 プラグイン関係はVer5 Big Boxとあまり変わらないのだから、むしろ値段は下がったと見て良いだろう。

◎とりあえずBoot Campがまだパブリックベータなので、導入はMac OS X 10.5 Leopardのリリース後になるだろうし、個人的には「どうせ買うならiBookだよな」と思っている(iBookのIntel版はまだリリースされていない)ので、冬頃の導入になるだろうが・・・
・・・はっ!! もしかしたら年末には餅の後継が出ると読んでいるんだった… 年末は大変だなぁ。

0 件のコメント: