2006/11/15

【Diary】今日の1枚:はっぴいえんど

◎今日は第3水曜日、2週に一度のTUTAYAお客様感謝デーで旧作半額。 妻の分と合わせて計9枚の大人借り。
そんな中から今日の1枚ははっぴいえんどの1st。 通称「ゆでめん」
本当はティン・パン・アレイを探してたんだけどね…さすがに置いてない。

◎一応デジタルリマスター盤なのだが、マスターの状態がよくないのかレコードから音を立ち上げてるのか、針音や音飛びまでしっかり収録されていたりする。
まぁ、レコード盤がどういう音だったか知らないし、いくらマスタリングを施しても録音時に失われたプレセンスを取り戻すことは出来ないと思うが、特にアナログ盤で失われがちな音の「隙間」の透明感は際立っている、と思う。

◎個人的には、こういった「音数も少なく、音圧も小さい」サウンドにこそ、最近のハイレート・ハイビット録音、デジタル信号処理の恩恵が高いと思う。
録音技術が向上し、その分音に込められる情報量は増えてくる中で、例えばクラシックとか映画音楽とか、もともと多くの情報量を要求する音楽の再現性が高くなるのは勿論だが、 このアルバムのように「音数も少なく、音圧も小さい」アルバムでは、ただでさえ目立つ一つ一つの「音」のプレセンスが際立ってくる。 一発録音のレコーディングブースで聞く音、それがそのまま目の前で広がるような…
新しいとか原音忠実とかそういう次元でなく、圧倒的な「説得力」を持つ、といえばいいか。

◎はっぴいえんど自体、楽曲も歌詞も「漠然としたメッセージ性」と言うか、ダブルニーミングを駆使した漠然とした抽象的な世界観がある。 その世界観を、サウンドの説得力が補強して、聞くものの感性を刺激してくる。
決して攻撃的なサウンドでも楽曲でも無いのに、静かに心を揺さぶられる、そんな1枚である。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お、ゆでめんじゃないですか。はっぴいえんどで一番好きなアルバムですよ。歌詞のじめっと感がエエ按配なのにフォークに寄りすぎてないとこなんかとくにイイです。

こいつはマスター残ってる様なんですが、当時からミックス及びマスタリング(とカッティング)がイマイチとメムバーも言ってましてその辺も関係してそうです。むろん経年劣化もですが。。過去のCDはもっとモコモコでしたw

マイルスの"Kind Of Blue"の98年以降の盤みたいに「マスターに記録されている音は何が何でも全部拾う」タイプのリマスタリングってわりと流行ったんでその残像もあるのかもなぁ。とギジツ的な話が好きなのは俺もなのでズブズブ行ってしまいそうです。

これの次の「風街ろまん」から音像変わりますよ、なんかだいぶ視界開けた感じに。よろしければこちらもぜひ。

あ、あと金延幸子の「み空」も!

匿名 さんのコメント...

あぁいけねぇ名前入れ忘れた。上のコメントはあたくし後藤です、って言わなくてもわかってもらえそうw

Unknown さんのコメント...

「風街ろまん」は借りてきた枚数が多すぎたので今回は断念。
次回借りてこようっと

歌詞って言うか、世界観がじめっとしてるというか…
国際的に見て湿気の多い「日本」と言うイメージがそのまんま楽曲になってる感じですかねぇ。 梅雨時とか、 朝靄とか、そんな感じ。

マスターに関してですが、
オーディオマニアを叩いてやまない私としては、「マスター自体もマスターそのものの制約の中の音である」と考えていて、
でもいくらリマスタリングしてもマスターの音質を超えることは無くて
(良さを引き出すことは出来るが、結局はバランス取り、あるいはパラメータの振り分け)
そーいう意味ではマイルス盤がやろうとしたことも正しいのかも、とか思ってみたり。