【Journey】デスドライブ4日目:二日がかりの大移動・後編
◎朝7時起床。 シャワーを浴びて、久しぶりに洋食の朝飯を食む。 普段パン食なので、あまり和朝食は食い慣れてないんだよね。 たまごかけご飯だったらいくらでも食うけどw
さて、今日は「行程表真っ白」の二日目。 倉敷を回って、最終的に夕方に高松にたどり着ければそれで良いので、どうしようか考える…うちに9時過ぎになっており、今から行けば丁度いい時間じゃないかと気がつくw ホテルの朝はのんびりしていていいね。
◎と言うコトで岡山県に向けて出発。 行程をナビ任せにしたら、第二神明回りのルートになった。 てっきり垂水から山陽道に入ると思っていたのに…確かに距離的には第二神明〜加古川バイパス経由のほうが近いんだけど、混むわ料金所多いわであまりいい道じゃないんだよね。 ここでイライラしてたのが、後で山陽道で覆面に捕まった原因なんだなw ちくしょー!!w
まあ、言い訳はしないけど、ただでさえあまり良くない私の中での「岡山県のイメージ」が更に悪くなったw
◎実のところ私はかつて暮らした地、岡山県にいいイメージを持ってない。中学3年の夏休みなんて中途半端な時期に転校、しかもコンサバな価値観の田舎にいきなり「都会しか知らない」価値観の奴が来たもんだから、学校にはあまり馴染めなかったし休日もこれといって楽しめる事が無かった。(中学生の身分でやれる事なんて知れているしねぇ)。
関西と広島を足して2で割った様なトゲトゲした方言も好きになれず、 讃岐弁は一発で身に付いたのに、最後まで岡山の方言を学ぶ事は無かった。
その後高松に通う様になると岡山では殆ど何もせず、休日は香川の友人と香川県でばかり遊んでいた。 地元に友達は居ないから成人式も行かなかったし、正直、岡山県に対しては「よそ者に対する疎外感」を肌で感じた、といったネガティブイメージしか無い。
◎とはいえ白壁の街・倉敷に暮らしていたのは確かで、今なら少し違った目線で見れるかも知れない。 と言うコトで目指したのは美観地区…の前に岡山で最初に暮らしていた住宅街。 しかしここで驚愕の事実。 当時この住宅街と言えば「終戦直後をそのまま持ってきた様な長屋」が立ち並び(写真の奥のほうに、一部その建物が残っている)、その中に忽然と新築の戸建てが並ぶ(どうやら、住宅展示場を転用したらしい)という異様な地域だったのだが、かつて私が暮らしていた家を含めて、戸建ての住宅街には「誰も住んでいなかった」。 草の伸び方からすると少なくとも1年は放置されている。
住宅街をくまなく回ってみたが、20軒程の戸建てに、誰も住んでいない。周囲は長屋から立て替えられた団地(この建物がまた要塞みたいで、異様というか悪趣味というか…)や当時空き地だった場所に立てられた新築住宅でにぎわう中、その一角だけ完全に打ち捨てられ、ほぼ廃墟といった雰囲気に包まれていた。一体何があったのだろうか。 私にそれを知る術は無い。
◎団地を早々に後にして倉敷駅前へ。 (私の)銀行を探すが無い… やっぱりねと思いつつ、足は自然とアーケード街へ。 観光地ではあるもののやはり何もかもが微妙に中途半端な倉敷の街。 地方商店街のご多分に漏れずアーケードはシャッター街と化し、かつて私が通ったゲーセンや、夢を馳せた楽器屋はどちらも潰れて飲み屋になってそれすら潰れていた。大型店舗だったと思しき建物は、シャッター街に名物の「憩いの広場」になっていたが、かつてここに何が居たのかは思い出せない。
◎アーケードを抜けると、倉敷美観地区へ出る。 ティーンエイジャーだった昔の私には一体何が良いのかさっぱり判らなかったが、30超えて純粋な観光客として来てみると、なかなか悪くない。 景観を楽しめる程には、私も老けたと言う事か。
とはいえこの美観地区と後楽園ぐらいしかコンテンツの無い岡山県。 倉敷駅の北側にはかつてチボリ公園があったが閉園された。 本当にこの先、どうするんだろう。
◎さて、そんな私にとってあまり良い思い出の無い「岡山県」において私が唯一故郷を感じられる地がある。 このBlogの前身…「Tokyo Diary」を始めた頃にはまだ存在していた私の「実家」のある地へ赴く。東京に出てから10年以上、寄り付いていなかった場所だ。
まずはかつて住んでいた家を撮ろう…と思っていた際、ふと目に入ったお好み焼き屋。 なんと!! まだ営業していたのか。 土日となるとこの店にはよく家族で来ていたものだ。 思わず飛び込む。 メニューも何も変わっていない。 店員さんは…憶えてないけど、おそらく変わっていない。 倉敷の町の変わりっぷり(廃れっぷり)からすると、もとから廃れ気味だったこの町は、それ以上廃れる事も栄える事も無く、10年以上の時をそのまま流れ続けていた。 きっとこのまま夕方を待てば、時報のサイレンと「告別式のお知らせ」とか言う縁起でもない町内放送がかかるのだろう。
◎殆ど風景の変わらない街道を走ると、瀬戸内海と瀬戸大橋が目に飛び込んでくる。 ああ、懐かしいなぁ。 でもこの橋に全然物珍しさを感じないんだよね。 なんせ毎日、コレ渡って通学してたからなぁw でもやっぱりここからの風景は美しい。 普通、美しい風景を持つ土地に住んでても「灯台下暗し」であまりその印象は無いものだが、住んでいた当時からこの鷲羽山から眺める瀬戸大橋は好きだった。 特にこの土地に住んだ頃に丁度車の免許を取って、とにかくいろいろ走り回って、事ある毎にこの海を眺めていたものだ。 今のエバラキ住まいでは海眺めようにも片道1時間半コースである。 ああ、やっぱり海の傍に住みたいなぁ。
◎10年振りの風景をカメラに収めた所で瀬戸大橋を渡り、今回の旅の最終目的地、ホテルクレメント高松に到着。 今回の旅行、白川郷の民宿とここだけは事前に押さえておいたのだ。 決して安いホテルでなく、むしろ贅沢なホテルだが、ここだけはちゃんとしておきたかったのだ。全日空マイルカードで割引効くしね。
と、ここで思わぬラッキーが。 当然シングルルーム予約をしていたのだが、ブッキングの関係でなんとダブルルームがセッティングされた。 うおお、広ぇぜ!! 前に泊まった時もいいことがあったし、俺ぁこれからもクレメントを使うぜ!! ちょっと高いけどね。
◎とっぷりと日が暮れた高松の港の夜景をパチパチ撮った後は、ここまでのロングドライブを(自分で)労う意味で、ホテル最上階のラウンジバーで一杯。 階下のスカイレストランの吹き抜けを通して、ピアノ・ラウンジの生演奏が迎えてくれた。
さて、明日は今回の旅の最後の目的、さぬきうどんミニツアーと、学生祭だ!!
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