2006/09/14

【Computing】iTVの可能性

◎前エントリのiPod発表も行われた9/12のアップルスペシャルイベント、その基調講演で「iTV」なる2007年上期リリース予定の新製品アナウンスが行われた。
このiTV、機能としてはiTunesのコンテンツをTVやホームオーディオに流し込むためのブレークアウトボックスで、MacやPCにインストールされたiTunesのメディアファイルをリビングTVで表示するシロモノだ。
もちろんただストリーミングを受けるだけではなく、Front Row風のGUIを備え、Apple Remoteによってサーバとなるコンピュータ側のメディアファイルの選択/再生といった操作を行える。
端子類はRCAピン、コンポーネントの他HDMIも搭載し、USB2.0/bluetoothも備える。ストリーミング受信は無線LANで行う。
本体サイズはmac miniを薄くしたもので、価格は299ドルを予定しているそうだ。

◎iTunesによる映画配信/販売が開始されるに当たって、「ダウンロードしたPCをいかに大画面で、リビングで楽しむか」 と言う従来までの映像配信コンテンツの問題点を解決する製品だが、
iTunesコンテンツのストリーミングレシーバーと言う概念では画期的と言うほど目新しいものではなく、AirMac ExpressはiTunesの音楽ファイルをストリーミング受信してリビングオーディオに流し込む機能を持っている。 しかしAirMacの音声出力はあくまでPCのスレーブとしての位置づけで、基本操作はPC側で行う必要がある。
iTVが画期的なのは、メディアをコントロールするのはあくまでiTVの役割であり、PCはiTVから指定されたメディアファイルをiTVにストリーミングするサーバ、システムとしてはPCがスレーブの位置づけになることだ。
結局ユーザはPCの電源さえ入っていれば、リビングから動くことなく、PC内の映画・動画・音楽・写真といったメディアファイルに自由にアクセスできる。

◎映画配信や動画配信はまだまだ未開拓の市場ではあるが、音楽に関して言うならば、やはりPC側に音楽ライブラリを構築すると、PCを離れてリビングルームに居るときにそれらにアクセスしたくなる。 かといってPCを持ってきたりPCの場所に行ったりするのは本末転倒だし、私のようにノートPCユーザは音質が良くないし、リビングオーディオからケーブルを延ばすのも何か違う。
今のところ私はiPodをリビングオーディオに接続して使用しているが、時としてこれすら面倒になる。
リビングに居たまま、PCに触れることなく、自分のメディアライブラリにアクセスできる…考えただけで、実に便利そうではないか。
リリースは来年の上期で、この時期はLeopardのリリースが控えているし、前後の期間でCore 2 Duo搭載の新製品も出るだろう。Appleの来年が楽しみだ。

◎もちろん、どうせやるならチューナー/キャプチャー機能をつけてTVコンテンツとPCコンテンツの双方向の架け橋になれば更に便利そうだし、、iTunesライブラリファイルを格納するための100GB程度のHDDを搭載して物理的なデータサーバー(ネットワークドライブ)兼ブレークアウトボックス、という仕様にするというのも良いと思う。(特に後者は、本体のHDD容量が少ないmini/ノートユーザーには重宝されそうなもんだが…どうでしょうAppleさん。

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