2007/02/25

【Car】RX-8燃費記録 100プロット突破

◎RX-8の燃費記録、プロット数がついに100を超え、信頼に足るデータになった。 足掛け2年半かかったわけだ。ここでもう1度、計測条件をおさらいすると…

  • 計測は満タン法、「満タン」判断は店側任せ(誤差とする)
  • 走行距離計測はトリップメータの数値で判断
  • 低燃費を心がけた走行等は特に行わず、エアコンも基本的に入れっぱなし(オートエアコン)
  • 暖気は最低限。 アイドリングストップは状況に応じて実施(土地柄、殆どやらない)
  • 車両メンテナンスは5000km毎のオイル交換と2回に1回エレメント交換、20000km毎にプラグ交換
…とした。


◎結果は左のグラフの通り。 平均燃費8.163km/lで、メーカー公称10・15モード燃費の9.4km/lには及ばない。 しかしまぁ予測の範囲と言うか、都市郊外区域でストップ&ゴーの少ない土地で乗っていればこんなものだろう。
それよりもバラツキが結構あり、最低6.81km/l~最高9.58km/lと、±17%程度、瞬間変動では24%~-19.4%の変動を見た。



◎ロングレンジで見た際の変動は季節要因が大きく、春/秋の燃費がよく、夏/冬が悪い。 特に冬は暖気の影響が大きく、燃費が大きく落ち込む。 ロータリーはアイドリング時の燃料消費量が多いのだ。
ちなみに結婚前後で変動するかと思ったが、結果は変動1%、こりゃ誤差だな。
一方で瞬間燃費の変動に関しては、評定速度の差が大きいようで、1時間以上走りっぱなしの高速巡航等をやるとおしなべて燃費は伸びる。 あたりまえの話だが、それだけで20%程度の良化があるし、逆も真なり、だ。

◎言いたいことは明白だ。所謂燃費グッズによる「数十パーセントの燃費改善効果」など、まったくアテにならない、と言うことだ。統計的に見れば、最低でも100個程のデータが必要になる。 その中で既に20%も変動をしているのに、どうやって「燃費向上効果」を立証できるのか、燃費グッズ信望者に聞いてみたいものだ。
そもそもこのデータ取りは、ボンディングワイヤによる出力向上・燃費向上を頑なに信じている人に、嘘を暴いてあげる目的で始めたものだ。 当の本人は見てないだろうけど。
ただ、先日会社でも所謂「塗る・貼る・巻く」系の燃費グッズの効果をうれしそうに語る同僚が居て、ちょっと情けない気分になった。私の会社は製造業、私の同僚はまがりなりにも工学を学んだ技術者である。

◎技術者は理論と統計と分析によってモノゴトを証明し、数値を立案するのが仕事だ。 燃費グッズの理論的嘘は数々のサイトで既に証明されているのでここでは述べないが、理論を抜きにして統計だけ取ってもこのようなものである。
「電気的な…」とか言い出すかも知れないが、ほとんどの燃費グッズの嘘は、オームの法則とキャパシタの特性を理解してれば暴けるし、(私を含めて)メカ屋でもその程度の知識は履修し、理解してないと、仕事にならないはずだ。

◎もし本当に低燃費を心がけたければ、転がり抵抗の少ないエコ系タイヤに交換し、不必要な荷物や装備を車から降ろし、油脂類と触媒類(エアコンも)を新品に換え、エンジンオイルを低粘度にして、アクセルを踏みすぎず、ブレーキをダラダラ踏まないようにすれば良い。マニュアル車なら、エンジンブレーキ時の燃料カットを有効に使えばさらに燃費は伸びていく。
余計なボンディングワイヤを追加して総重量を増やすより先に、運転手法とメンテナンスの改善が先だろう。

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