2007/02/07

【Sound Works】PX-200その後

◎iPod用に購入したPX-200だが、そこそこの動作時間は経過したものの音キャラクターに変化は感じられない。 …と書くと糞耳だ、なんて言われるかもしれないが、変化を感じられないんだから仕方が無いじゃない。
冷静に考えてみれば繰り返し振動によるコーン紙振動モードの変化はあると思うが、基本的に軟化していく方向にいくことを考慮すると時系列変化は周波数分離の悪化と特定周波数(コーン紙の固有振動数)のピーク形成ぐらいしか考えられず、「良化」の要素にはなりづらい気もするのだが…
それにコーン紙にだって温特はあるし、外気温によって音速も変化する。 PX-200のようにアウトドアで使われるタイプのヘッドフォンなら、そういった外乱要素もいっぱいあって、果たしてどこまで「エージング」の効果があるかは、理屈としても実感としても、いまいち判らずじまい。 オカルトと断じるにはデータ不足だが… 客観的評価が出来る手法でも考えてみるか。

◎基本的に高域が元気なヘッドフォンなので、そのままiPodで使っているとかなり高域が気になってしまい、現状ではiPod側のEQでハイを落として使っている。 1kHz以上の帯域をゆるやかに落としてやれば、PX-200の低域の多さもはっきり認識できる。
個人的には圧縮フォーマットでの音質劣化は、低域の低減より高域のひずみ劣化のほうが気になるので、丁度良いかな。
某所のユーザーレビューなどを見ているとこのレベルのヘッドフォンでも「素晴らしい音」と評されている。 確かに、反響感の少なさ(若干中域で感じるが)や周波数・定位分離性はかなり良好なほうで、高域の元気さも手伝って比較的クリアな鳴り方をするので、家電屋で売ってるような「重低音!!」なんて書かれたヘッドフォンとの対決なら余裕で勝てるぐらいの音質はしていると思う。 ただハイ上がりで尻すぼみなこの音は、モニタリングには向かない。 …使う奴いないと思うけど。

◎携帯性に関しては、やはり折りたたみは便利で、専用ケースは手放せない。 イヤーパッドがケースのラチェットに引っかかりやすいと言う欠点はあるが、コードの収納もスムーズなのでそれほど不便には感じない。
慣れれば取り出し・収納ともテキパキと行えるので、バッグに余裕があればいつでも携帯できるのはポイント高し。
一方でアウトドアでの利用と言う面で、風切り音がすごく、風の強い日や、自転車では使えない。(というか密閉型で周囲の音も聞こえないので、自転車では使わないほうが安全)
インドアや出先や散歩道でのんびりと使うのが、このヘッドフォンの正しい使い方であり、その使い方においては十分な音質を確保している、といったところだろうか。

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