2006/05/25

【Photo Works】キヤノン、銀塩一眼の開発凍結を示唆

◎ニコンに続き、キヤノンも銀塩一眼の開発凍結に言及した。
まぁ、当然の成り行きであろう。
銀塩のほうが優れているとかデジタルのほうがどうだとか、そういう意見は主観が入るので延べるつもりは無いが、
とりあえず市場が求めたものがデジタルであり、例えば画質が良いから銀塩のほうが優れている、と言うのは
ナンセンスなんだなぁ、と言うことだけは言えると思う。
デジタル一眼レフの最大のメリットは「タマ数が撃てること」
もちろん1枚にかける気合は減るかも知れないが、タマを撃ってもコストがかからないことが、ユーザにとってどれだけ
有難いことか。
それに、銀塩のほうが画質が優れていると言うなら、どれだけのユーザーがその性能を求めたのだろうか?
このあたり、レコードがCDに置き換わったころの論議に似ている。

◎レコードマニアからはCDへの置き換わりを「悪貨が良貨を駆逐する」の典型になぞらえる人もいるが、
性能以外の面(操作性、利便性、コスト)の進化は「良貨」にはならないのだろうか。
性能以外の面で見ると、アナログデマンドのデバイスというのは「悪貨」以外の何者でもないと思うのだが。
そして、ユーザはそれを選ばなかったということ。
ユーザが選ばなければ、メーカも作らない。 メーカは慈善事業ではないのだ。
そんなに大切で優れているものならばユーザは自然と選ぶし、そうでなくても残すのならば存続提唱派が前面に立って
買い占めるなりなんなりしてメーカーに貢献すればよい。

◎今後は銀塩はハイエンド・ユーザーのステータスアイテムとなっていくのだろうか。
まぁメーカー側としてはそうやってプレミアム性を前面に押し出し、それに乗じた価格設定(つまりは値上げ)をすれば
量産数が少なくても一定の粗利を出せるし、上昇した値段はステータスとしての価値を高めていくことができる。
フィルムだって同じで、「デジタル以上の高画質を出せる」と言うところを前面に出し、「デジタル以上」という部分を重視した
高価な価格設定をするのが良いのではないかと思う。
そうなったときに、その銀塩を市場に存続させられるか否かは、「銀塩フリーク」な人たちの財布次第なわけだが。

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