【Journey】東京ナミイタ探訪ツアー・東向島
日本堤後編より続く…
◎日本堤から明治通を東に取り、隅田川を目指すと途中には清川・橋場とこれまた古い町が続く。
らしいと言うべきか、ここには千住のガスタンクや自動車試験場、清掃車両車庫などがあり、山谷の界隈がこの近くにあるのも、さもありなん、と納得する。
そんな路地を1本入るとこの通り。 もう築何年かも判らない様なアパートが建っていたりする。
その建物の廻りには怨念のように貼付けられまくった共産党・民主党・幸福実現党のポスター。 うむ。 さもありなん。
◎白髭橋を渡るとそこは墨田区東向島。 墨堤通り沿いの巨大住宅も興味はあるのだがそれは置いといて東向島のメインストリート・大正通り商店街を突き進む
大正通り商店街は典型的な「下町の商店街」で、コンビニ? ドトール? そんなものはありはしない。 スーパーマーケットすら無い。 しかし軒を連ねる商店を回れば、生活に必要なモノは殆ど手に入りそうだ。 今時このテの商店街はどこも寂れる一方らしいが、この通りは活気があった。 若者はいないけど。(※1)
そして軒を連ねる商店の隙間にはこんな風景がある。 ここは建物の隙間ではなく、立派な「生活の道」だ。 勿論そんな生活の道にまで、住民の生活そのものが溢れ出している。
◎そんな「生活の道」に誘われて1歩踏み出せば、そこはまさに迷路。 車どころか自転車もようよう通らないような狭く曲がりくねった路地、青赤に塗られた木やナミイタの壁。 東京にまだこんな風景が残っているなんて。
正直な所、「どの方角から来たか」をある程度把握しておかないとモトの道に戻るのが難しい位の入り組み具合。 今回のツアーではモバイルGoogleマップがかなり役には立ったのだがそれでも路地1本がGPSの誤差に収まってしまうので、ここではおおよそ役に立たない。
勿論あまりにも道が細すぎてGoogleストリートビューも入らない。
◎旧玉の井遊郭の匂いを残す東向島駅近辺、東武のガードをくぐると国道6号の喧噪が聞こえ始める。 商店街も終わりに近づいた所で脇道に入ると国道の手前ですごい物件に遭遇。 居酒屋かスナックか、そんな店らしいのだが佇まいの古さが半端ない。 正面の写真を撮っておこなかったことが悔やまれる…おそらくこれも戦前の建物なのだろう。
何気に奥の「東京ガス」も味があるが。
◎そしてその先の道を進むと…あった!!
遂に青塗装ナミイタ物件に遭遇。 しかもそんじょそこらのモノでない。 これは相当年期が入っている。
表側は古い商店で、これもおそらく戦前からあるのだろう。古く痛んだ建物をナミイタで補強し、生活の場が足りなくなればナミイタで増築し…土地を愛し、住居を愛し、商売を愛しながらこの地に住んできた人の愛着の結晶がここにある。 錆び付いたナミイタは、下町に住む人々の歴史そのものなのだ。
◎東向島のナミイタ物件を探検した後は、いよいよ今回のハイライト、八広〜東墨田エリアに足を踏み入れる。
※1:山谷に行く事もあり、家の中でもっとも汚い服を選び、かなりみすぼらしい格好で行ったのだがそれでも浮いていた事だろう…
0 件のコメント:
コメントを投稿