2006/06/05

【Diary】子供の安全

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060604-00000070-mai-soci
「容疑」ではあるが、ついに逮捕された。
一部でこの説はささやかれていたのは知っていたが、まさか現実になるとは…。

◎少し前には滋賀で集団登校中の園児が殺される事件もあった。 このときは集団登下校の協力者が逮捕され、今回は顔見知り、しかも被害者宅から2軒隣の住民だ。
これでは、 顔見知りでも近所の人でも、安全の側面からは信頼できないということではないか。
子供の安全のためにスクールバスでの登下校を推奨する声もあるが、スクールバスの運転手が犯行に及ぶ危険性だってある。

◎私の通勤途中に小学生の登校風景に出くわすが、集団登校をしている。上級生が下級生を引率する、というわけだ。 これは集団を形成している間は有効だが、集団がバラけると効果が無くなる。 何せ今回の事件は自宅のわずか60m手前まで目撃されているのにそのわずかな距離で連れ去られ、殺されているのだから。
そうなってくると各家庭が登下校時に送り迎えをする以外、方法が無いように思えるが、現実的には全生徒が送迎を受けるのは不可能だ。 子供の送迎のために短時間勤務を認めるほど、日本の社会はうまくできていない。

◎それに、やはり子供の登下校に監視を立て、子供の自由意志を制限するのは情操教育上いかがなものかと思う側面もある。自分たちがそうであったように、登下校の時間、そしてそのあとの「遊びの時間」の中で子供たちはさまざまな形で世間に触れ、さまざまなことを体験を通じて学んでいく。それに制限かければ、学校では習得できないソーシャル・スキルに何かしらの影響を与えるだろう。

◎では、犯人となりえる大人側に監視をつけるべきだろうが、これもまた難しい。
「犯人となりえる人物」とは誰だろうか?
こういった子供を狙った犯行が起こると、まず真っ先に(マスコミに)疑われるのは所謂アンダーグラウンドな人種、マニアックな人種。 世間一般に言われる「オタク」である。
しかし実際本当にオタクの犯行だったものは、意外と件数が少ない。 私が記憶する限り、あの「宮崎事件」と、奈良の幼女殺人事件ぐらいのものだ。 他は外国人だったり、主婦だったり、少年だったり…
先入観だけで監視対象を特定しても、いわれの無い偏見を生み出すだけだ。

◎そしてもうひとつ。 今回の事件の被害者のひとつに、「二人が通っていた学校」がある。
校長は2度にわたって世間に陳謝し、安全対策の不備を嘆いた。 その心労たるや相当のものだったであろう。
子供たちを取り巻く環境の中で、学校は教育から安全からその責任を負わされ、大変な思いをしている現実がある。
(実際は、どうしようもない教師が居るのも事実だが)
しかし今回に限って言えば、学校は完全な被害者だ。
学校として今回の事件に対し、いったい何が出来ただろうか?

◎子供の本当の安全のために、学校が、親が、社会システムが、そして我々一般市民が何が出来るかを、真剣に考えなければいけないのかもしれない。

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