2006/10/03

【Diary】Zuneの目指すビジネスモデル

◎Zuneの発売まであと1ヶ月ちょっと(日本はいつかは判らないが)となってきており、Zuneに関する分析記事や機能紹介記事も目立ってきた。
少し前のエントリでも触れたが、なんだかんだいってZune、「普通の携帯音楽プレイヤー」として考えるなら、そこそこ売れる感じはする。(と言うより、ある程度売れてくれないと、iPodユーザとしてもちょっと不安になる部分があるのだ。)
ただ、現状のZuneは「iPodの追撃」に関しては不安要素がいくつかあるのも事実だ。
それはどのような点なのだろうか。

◎1)既存のオンライン楽曲ライブラリとの整合性
ZuneはiTunes Music Storeで購入したDRMつきAACの再生機能がない。AppleのFeir Playがプロプライエタリ技術であるために仕方が無いっちゃ仕方が無いのだが、iPodユーザがZuneに買い換えると、iTMSで買ったコンテンツはZuneMaketPlaceで購入しなおす必要が出てきてしまう。果たしてこの仕様が受け入れられるか。
特に音楽配信事業に関しては事実上Apple/iTMSの寡占状態にあるため、新規ユーザはともかく既存ユーザは、Zuneに移行しようと思うとどうしてもこの点が足枷になるはずだ。
例えばZuneMarketplaceでiTMS楽曲を買い取ってくれるとか、無償とは言わないまでも割引購入できるとか、そういう「ライブラリごとZuneに置き換えてしまう」戦略を取るというのも一つの手段なのではないだろうか。

◎2)Podcast未対応
ちょっと致命的と思えるのがこの点。 言うまでも無くPodcastの市場は爆発的に拡大しているというのに,どうやらZuneのライブラリ・ソフトウェアにはアグリケータ機能は実装されず,ユーザーが何らかの手段でダウンロードしたPodcastを再生できるにとどまる。(と言うか,それが出来ない携帯音楽プレーヤーってあるのか?)
誰がそんなめんどくさいことをするのだろうw
iPodの、他携帯音楽プレイヤーとの相違点の一つがここであり、ZuneがもしiPodユーザを食う気があるのなら、この点を無視するわけにはいかないと思うのだが。

◎3)「利用者任せ」の無線LANビジネスモデル
ZuneにはIEEE802.11gが搭載され,Zune間での楽曲ストリーミング等の機能が搭載されると推測されているが,正直言って、これを使ってユーザーに何をさせたいのか,と言うのがイマイチ見えてこない。
MSはえてしてユーザーエクスペリエンスのアピールが舌っ足らずな傾向にあるが,再生中,或いはライブラリ内コンテンツを周囲のZuneに飛ばせることが,ユーザにとってどれだけの恩恵を預かれるものなのか,MSからの定義は明示されていないのが現状だ。
「こういう楽しい機能があって,こういう楽しい体験が出来ますよ」とアピールすれば良い話なのだが,残念ながらMSはそういうアピールは下手だ。


◎もちろんこれらの点は、「現状で見えない」だけであり、将来的なZuneの展開戦略にはこれらの取り込みがある、と言うことも十分考えられる。
むしろ、
ITmedia:Zuneが倒すのはiPodではない?
にあるように、新規顧客と、非iPodの既存ユーザが取り込むことが第一目標とすえているのだろう。
そういう観点で見ると、Zuneは無線LANを除けば手堅いちゃ手堅い,無難なつくりに落ち着かせているようだ。
まぁ、新規顧客の開拓に関しては、MSお得意バンドル商法をもってすればたやすく達成できるだろうし…んでまた反トラスト法訴訟起こされたりしてw

◎ただ、Zuneも価格がネックになっている。 一説によると、1台あたり50ドルほど赤字が出る可能性もあるとか。
ここらへんは量産効果やコンテンツ収益(この場合、 配信する音楽)で補填する計画なんだろうが、新しく立ち上がる音楽配信サービスがどこまで収益を上げられる…と言うより、「Zuneを買ったそのユーザーからの回収」が行えるのだろうか。
…まぁ、PS3や「半年でiPodを追い抜く」と豪語したかつてのウォークマンよりは、現実味がありそうだけどw
実はZuneに最も戦々恐々としてるのは、Appleではなく、SONYだったりしてw

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

記事内容と関係なくてすまんネタですが…

Zuneの茶色が結構欲しい。

というかかなり欲しい。

色、それ以外に理由が要りますかwwwwwwwwwww



…iPODは原色杉てイマイチですねん。